アフリカ中部カメルーン出身で、サッカーW杯最年長ゴールという記録を持つロジェ・ミラ(Roger Milla)氏(63)が、全く異なる分野でより大きな偉業の達成を視野に活動を開始した。プラスチックごみを建設資材にリサイクルしようという試みだ。
同国ではプラスチックの袋やボトルのポイ捨てが後を絶たず、プラスチックごみが河川をせき止め、道路を汚し、水路を詰まらせている。
20世紀アフリカの最優秀選手との呼び声も高いミラ氏は昨年、この大規模なプラスチックごみ問題の解決に一役買おうと立ち上がった。
ミラ氏はAFPの取材に対し、「汚染と闘い、仕事のない若者が働けるようにすることを目指してこのプロジェクトを立ち上げた」と語った。
プラスチックごみ問題の深刻化で、同国政府は2014年、非生分解性プラスチックの包装資材の製造・輸入・販売・流通を禁止。それでも一部メーカーはこれに従わず、今月には同国最大の都市ドゥアラ(Douala)で、違法に製造された100トンのプラスチック包装資材が押収された。
ミラ氏は、若者2500人を雇い入れ、プラスチックごみの回収・分別チームを結成したい考えだ。このごみが、ミラ氏のいわば「現代の錬金術」の原料になる。
このプロジェクトは同氏が設立した子どもの支援団体「アフリカの心」から分かれて新設された、環境と持続可能な開発に関する団体が運営に当たっている。