
早ければ今年の第4四半期から、台湾の銀行が発行する約4800万枚のキャッシュカードにより、日本のコンビニエンスストア「サークルK」に設置された約4000台の現金自動預払機(ATM)で日本円を引き出せるようになる。来年7月からは買い物の決済にも利用可能になる予定。
中華民国銀行公会(日本の同業組合に相当)によると、資金清算は台湾銀行と北海道銀行が担当し、システムの構築は財金資訊(台北市)とNTTデータ(東京都)が共同で行う。参加行は土地銀行、第一銀行など15行で、さらに高雄銀行が今年中に加入する見通し。22日には関係各社が契約を締結した。
財金資訊によると、日本円を引き出す際のレートは台湾銀行と同じで、国際クレジットカードに比べて手数料が50%以上安いという。また、キャッシュカードを使って特約店で買い物をした場合、2%のキャッシュバックを受けられる。
台湾のキャッシュカードによる日本円引き出しや決済はこれまでにも可能だったが、利用できるのは北海道の一部ATMと特約店に限られていた。NTTデータは来年7月から特約店の開拓を始める予定で、2020年には2万店にまで拡大するとしている。