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安倍首相のブレーン、李登輝氏と馬総統の差は“思想”の違い:台湾

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安倍首相のブレーン、李登輝氏と馬総統の差は“思想”の違い


安倍晋三首相のブレーンで内閣官房参与の浜田宏一・米エール大名誉教授は25日、李登輝元総統と馬英九総統について、2人のタイプは全く異なるとした上で、両者がともに市民生活を重視したことは、台湾にとって好ましいことだと語った。

雑誌の講演依頼を受けて台湾を訪問中の浜田氏は、同日午前に総統府で馬総統と面談。夜には李氏と対談し、安倍首相の経済政策を中心に、日本の政治・経済の現状について意見を交換した。

浜田氏は、2人はそれぞれ異なる学問の影響を受けていると分析。李氏は哲学的な思考を重視し、人間性というものに関心を持ってきたとする一方、馬総統は法律の側面から政策などを考えていると指摘し、より実務的だとの見解を示した。

また、安倍首相については、人の話を聞くのが好きな一方、多くは語らず、周到に考えをめぐらせてから発言を行う人物だと語った。

10月の求人倍率1.85倍、前月比0.12p上昇[労働]

労動(働)部の労動力発展署によると、10月の1人当たりの求人数を表す求供倍率(求人倍率)は1.85倍だった。前月比で0.12ポイント上昇し、7カ月ぶりに前月を上回った。

10月に公共職業紹介機関を通じて依頼があった求人は12万583人で前月比87人増。一方、求職登録した人は6万5,309人で4,339人減った。同署は「例年第4四半期は求人が減る傾向にあるが、10月は小幅ながら増えた」と指摘。売り手市場が続いていることを強調した。

同署によると、一部の業種で求人が大きく増えており、中でも建設業の求人数は前月比で28.3%増。宿泊・飲食業は3.9%増だったが、宿泊業だけで見ると32.2%増えている。

同署は建設業の求人数が大きく増えていることについて、宜蘭県蘇澳鎮と花蓮県を結ぶ蘇花公路の整備や、新北市での林口発電所の建て替え、またMRT(捷運)網の拡大など、政府主導による大型プロジェクトが進んだことが背景にあると指摘。また台南市と高雄市で来年開業予定の「和逸飯店(HOTEL COZZI)」をはじめ、台東県や澎湖県などで新たな観光ホテルの建設計画が相次ぎ進んでいることが、宿泊業の求人数を押し上げたとみている。

台湾最南端の灯台 日本統治時代前から船の航行見守る

台湾の最南端に位置する屏東県鵝鑾鼻(ガランピ)にある灯台は、日本統治時代以前から存在し、130年以上にわたって海の安全を守り続けている。

鵝鑾鼻灯台は、1867年の米商船ローバー号座礁沈没事故や1874年の台湾出兵の引き金となった沖縄漁民遭難事件などをきっかけに1880年代初頭に清によって建設された。当時は5層構造で、燃料庫や外国人休憩室、大砲などが設置されていたという。

日本統治時代には灯台を含む周辺の絶景が、台湾日日新報が行った読者投票で「台湾八景」のひとつに選ばれ、今も記念碑が灯台脇にたたずんでいる。戦後の1946年に現在の建物に建て替えられた後も純白の施設は毎日多くの観光客を引き付けて止まない。

交通部航港局によると、台湾には全部で35カ所に灯台があり、鵝鑾鼻のほかに漁翁島(澎湖県)、三貂角(新北市)、高雄(高雄市)、白沙岬(桃園県)、緑島(台東県)、高美(台中市)、芳苑(彰化県)、東引島(連江県)、東キョ島(連江県)の各灯台が一般に開放されている。(キョ=草かんむりに呂)

同局では今月末にも35カ所の灯台に関する資料や写真をまとめたアルバムを発売する予定で、初公開の秘蔵写真も掲載されるという。

鴻海精密、「iPhone 7」用パネル工場を中国に建設か

電子機器受託生産大手の鴻海精密(HONHAI)は、中国河南省鄭州市に米アップルの次世代スマートフォン「iPhone 7」用液晶パネル工場建設を計画しているもようだ。

中国の経済誌、中国経済周刊が同市当局者の話として報じた。建設費は350億人民元に上り、鴻海精密は同市と合意を済ませているという。「iPhone 7」用パネルは「iPhone 6」で最終的に導入を断念したサファイアガラス製が採用される見通しという。

日本統治時代の警察宿舎を活用した文学館、来年9月開館へ

台中市政府文化局では、日本統治時代から残る警察宿舎の修復を行い、来年9月に地元の文学作品などを展示する「台中文学館」としてオープンさせる計画が進んでいる。26日には蔡炳坤副市長らが現場を視察し、華道や茶道を体験した。

日本式の宿舎がある場所は、本来駐車場として整備される予定だったが、歴史的価値があることから地元議員や同市の文化資産管理処など関係者の尽力で保存が決まった。文化局では台中との関わりが深い文学者の作品を展示し、さらに多くの作家を生み出したいとしている。

1932(昭和7)年に建設された建物は老朽化で損傷箇所も多いが、屋根瓦などは専門家に調査を依頼し、状態に問題が見られなければ、改修後も引き続き使用するという。

世界のネットワーク社会指数、台北はアジア5位=エリクソン調査


スウェーデンの通信機器大手、エリクソンが発表した2014年の「ネットワーク社会指数」で、台湾は世界13位、アジア5位になったことがわかった。東京はそれぞれ10位と3位だった。

この調査は、世界40都市の情報通信技術(ICT)投資が「トリプル・ボトム・ライン」と呼ばれる経済、社会、環境に与える効果などを基に、各都市の成熟度を評価したもの。

世界1位はストックホルム(スウェーデン)で、以下ロンドン(英)、パリ(仏)、シンガポール、コペンハーゲン(デンマーク)と続いた。アジアではシンガポールを筆頭に、香港(世界9位)、東京、ソウル(同12位)だった。台北は世界順位で昨年より1位上昇した。

エリクソンによると、台北市の社会的側面における指数は89。市民は高い平均寿命と教育成果、低い乳児死亡率を享受できるという。

地域の女性たちが尽力 地元の名産品で寂れた町を活性化


かつて林業と鉱業で栄えながらも、その後時代の変化により衰退した新竹県横山郷内湾地区では、地域の女性たちが中心となり、地元の名産品を活用して商店街の活性化に取り組んでいる。

台湾鉄路のローカル線、内湾線の終着駅の所在地として知られる内湾は、日本統治時代からヒノキや石炭の産出が盛んで戦後も長期にわたって台湾経済を支えた。だが、1980年ごろまでに木の伐採による土石流の発生が問題視されたり、エネルギー改革や炭鉱災害の危険性などから地域は衰退し、最盛期に1000人以上いた地元小学校の児童は、1999年には92人に激減した。

町から労働者が流出し、昼間の街角から人影が消えたことに危機感を抱いたのは、内湾小学校で教壇に立っていたこともある彭瑞雲さん。1999年から夫が経営している薬局の一部を使い、古い写真とともに内湾地区の発展の歴史を紹介する取り組みを始めたところ、多くのメディアが取材に訪れ、観光客も増加した。

また、彭さんは地域の商店や女性たちに声をかけ、同地区で以前から料理に使われていたジンジャー・リリーを使ったちまきを販売したところ、ここでしか食べられないと評判に。その後も炭鉱夫がよく飲んでいたとされる「烏梅汁」(梅ジュース)や黒豆のスープで煮込んだ豚足料理などを売り出すなど、新しい商品の開発に力を注いだ。

多くの観光客に訪れてもらえるよう、現在も積極的に新商品の開発を続けているという彭さん。団体客を中心に歴史や地域を紹介する活動は今でも続けており、地元の魅力を多くの人に伝えている。

嘉義駅に花婿と花嫁の姿 台湾新幹線が縮めた2人の距離

台湾高速鉄路(台湾新幹線)の嘉義駅で25日、列車を結婚用の送迎車として利用し、花嫁を迎えにきた花婿の姿が見られ、多くの乗客が祝福を送っていた。

2007年開業の高鉄は台湾の南北だけでなく、男女の縁を結ぶ役割も果たしており、2012年まで少なくとも600カップルの縁結びを行ったとされている。

この日、高鉄を送迎車として使ったのは花婿の陳品旭さんと花嫁の盧盈センさん。2人はともに台北に住んでいるが、旧正月などの大型連休になると、盧さんは嘉義に帰省するため、2人は離れ離れになってしまう。(セン=草かんむりに倩)

そんな中、いつも連休後半から高鉄に乗り嘉義まで会いに来てくれる陳さんの優しさに盧さんは感動。2人の仲は一層深まり、お互いを人生のパートナーと考えるようになったという。

2人の距離を縮めてくれた高鉄について盧さんは「結婚のための豪華な送迎車としてだけでなく、お互いの家族の距離も短くしてくれた」と感謝を伝えた。台湾では年末に結婚シーズンを迎えるため、高鉄を利用した挙式を行うカップルも増える見込みだ。

気象局、来年の初日の出は午前6時32分に 離島・蘭嶼と予想

中央気象局は25日、台湾における2014年最後の日の入りと2015年の初日の出の鑑賞時刻と場所をそれぞれ発表した。前者は12月31日午後6時11分に南シナ海に浮かぶ太平島で、後者(平地のみ)は1月1日午前6時32分に蘭嶼(台東県)で見ることができると予測され、いずれも離島となっている。

台湾本島(平地のみ)の場合、台南市・安平と高雄市・旗津で午後5時25分に今年最後の日没が見られる。初日の出を拝むスポットとしては台東県・三仙台と屏東県・龍磐公園を挙げており、時刻は両地とも午前6時35分になるとの予想が出ている。

最高峰の玉山(3952メートル)をはじめとする3つの高地では午前6時27分と平地よりいち早く初日の出を迎えられるものの、積雪による入山禁止のため、一般開放はされていない。

台湾・新竹のピーナッツバター店、消費者目線の経営が人気の秘訣

新竹市でピーナッツバターなどピーナッツ関連商品を販売する老舗店が、時代の変化に合わせて絶えず味を変えることで人気を集めている。中国大陸をはじめとする海外への進出も視野に入れており、台湾で培ったノウハウを活用させたい考え。

新福源国際企業の曽清美董事長(会長)は、ピーナッツバター製造に携わって40年以上経つベテラン。原料のピーナッツは彰化、雲林で栽培された台湾産だけを使用。香りがよく高品質で、外国産と比べて水分の含有量が多いという。

曽さんはおいしさの秘訣について、その時代の消費者の要望に合わせて甘さを調整することだと話す。40年前と比較すると、現在販売されている商品に含まれる砂糖の量は約半分。過去にはピーナッツ本来の味を生かした商品なども考案したが、ほどよい甘さを求める顧客が多く、最終的に現在の風味に落ち着いたという。

新竹市の「お土産十選」や台湾省商業会が実施する「お土産百選」などにも選ばれ、味や品質は折り紙付き。中国大陸で開かれる食品展示会などにも積極的に参加しており、曽さんは将来的に日本や東南アジアへの進出を目指したいと話している。

廃業寸前から起死回生のビーフン工場、海外での販売目指す

新竹市で伝統的なビーフンの製造を手がける老舗企業が、廃業の危機に見舞われながらも、奇跡的な業績回復を遂げ、今では海外への輸出販売を目指している。

日本統治時代の1910(明治43)年に創業し、長年にわたって100%の米粉で作ったビーフンを製造し続けていた永盛米粉。曽銘耀執行長(CEO)は、品質には自信があったが、大手メーカーの低価格商品に押されて経営が悪化し、廃業を考えていたと語る。

転機が訪れたのは2013年。大手メーカーなどが販売していた多くのビーフンが、米粉ではなくトウモロコシ粉で作られていたことが発覚し、伝統の製法を守り続けていた曽さんの製品が再び脚光を浴び、注文が殺到したという。

会社の再生を機に、曽さんは新たな商品開発に取り組んでいる。タロイモやほうれん草、ごぼうを練り込んだビーフンを開発し、大量生産に向けた準備に入っているほか、包装(パッケージ)は2014年度のグッドデザイン賞を獲得した。結婚式の引き出物としての需要も高まっている。

また、独特の酸味があるトマト味のビーフンは、シーフードの具材と相性が良く、茹でた後に氷水にさらしてそうめんのように食べてもおいしいという。日本での正式販売はまだ未定だが、今後は海外での販売も視野に、競合他社とは違ったビーフンを作りたいとしている。

台湾・経済部、メディア対象の産業PRツアーで地方の魅力発信

台湾北部・新竹の特色ある地方産業をアピールしようと経済部などは24日、台湾の日系メディアなどを招いて食品工場や観光スポットをまわるPRツアーを開催した。各種媒体を通じて地方の魅力を発信し、消費拡大や新たな市場開拓を目指したい考え。

新竹はゴンワンと呼ばれる豚肉団子、ビーフン、ガラスなどの特産品が有名。近年は産業発展のため海外輸出に力を注いでおり、日本を含めた海外での知名度向上や販路拡大が課題となっている。また日本統治時代と関わりが深い場所やおしゃれなスポットも多く、台湾高速鉄路(台湾新幹線)で台北からわずか30分の立地のよさから観光面での発展も期待されている。

経済部が日系メディアを招いてツアーを実施するのは今回が初めて。関係者は、産業PRのほかに日本人参加者からの反応や意見も参考にした上で、今後も地域情報の有効的な発信に取り組みたいと話している。

馬・総統、日本の刑事ブレーンと会見

馬英九・総統が日本の安倍首相の経済ブレーンと会見し、韓国と中国大陸のFTAによる影響などについて話し合った。馬英九・総統は25日、日本の浜田宏一内閣官房参与と会見した。浜田氏は、日本の東京大学とアメリカのイェール大学の名誉教授で、安倍首相の経済ブレーンとして知られている。

馬・総統は、日本は台湾にとって2番目に大きい貿易パートナー、台湾は日本にとって4番目に大きい貿易パートナーで、双方の貿易額は600億米ドルを上回ると指摘。その上で、2011年に結ばれた投資協定で、台日の協力関係は新たな原動力を得ており、提携案件は154件、金額にして台湾元250億元(日本円約945億円)に上ると説明、今ではさらに日本の地方自治体との協力計画を進めていると述べた。

馬・総統は、「日本の地方自治体とも、バイオ技術や食品、機械などの方面で提携計画を進めている。双方の協力の幅と深さのいずれもこれまでを上回っていることがわかる」と述べている。

また、馬・総統は、台湾のTPP(環太平洋パートナーシップ協定)参加を日本は歓迎し、RCEP(東アジア地域包括的経済連携)入りも促しているとした上で、韓国と中国大陸が最近、自由貿易協定FTAの交渉妥結で合意したことに触れた。

馬・総統は、台湾にとって韓国は貿易面でのライバルであり、台湾が中国大陸に輸出する製品の7割は韓国と重なるため、このFTAは台湾の産業に大きく影響すると説明、このFTAが日本にどのような影響をもたらすかについて興味を示した。

外交部:南沙諸島の主権は中華民国にあり

外交部が、南シナ海の南沙諸島の主権を重ねて主張した。軍事と軍需産業に関する情報誌、「ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー」はこのほど、中共は南シナ海の永暑礁で埋め立て工事を行っていると報じた。アメリカ国務省は、南シナ海行動宣言をあげて中国大陸が約束を守るよう促すとともに、南シナ海において紛争のある海域で採る全ての行動は透明化する必要があると指摘した。

外交部の高安・スポークスマンは25日、歴史、地理、国際法のいずれから見ても、南沙諸島、西沙諸島、中沙諸島、東沙諸島及びその周辺海域はすべて中華民国固有の領土であり海域であり、その主権が中華民国に属することは疑いの余地がないと強調した。

高・スポークスマンは、これらの島や海域のしかるべき権益はすべて中華民国が有しているとした上で、中華民国政府は、「主権は我にあるが、争いは棚上げし、平和互恵の考え方で、資源の共同開発を目指す」という基本原則を堅持し、南シナ海における争いを処理すると説明した。

外交部はまた、南シナ海の島々に近い国は国際法の原則と精神に則り、自制し、航海の自由を守り、この地域の平和と安定を脅かす一方的な措置をとらないよう呼びかけた。

澎湖の海洋資源保護で海巡署が取り締まり強化

離島・澎湖の海洋資源を守るため、行政院海岸巡防署が二日連続で取締りを強化する。中国大陸船籍の漁船が澎湖諸島の海域で操業する状況が目立っていることから、行政院海岸巡防署海洋巡防総局第8海岸警備隊は25日午前から二日間連続で、広範囲のパトロールを展開し、澎湖での海洋漁業資源の持続可能性を確保する。

海洋巡防総局では、中部の機動海岸警備隊の台北艦、台南海岸警備隊のPP10039、5013艇を増派し、澎湖に所属する澎湖艦、PP10038、5053艇と共同で任務に当たらせる。違法な操業を行う中国大陸の漁船がいた場合は重い刑罰を与えると共に、取締りの状況次第で、漁具や漁獲の没収や拿捕に伴う調査の延長などを行う。越境を繰り返している漁船の場合は、網を切断するなど厳しい対処でこれら違法な漁船の侵入を抑止する。

澎湖海岸警備隊によると、今回は中国大陸の漁船がしばしば越境してくる、花嶼、東吉、西吉、七美、小門などの海域を中心的に取締りを行うということ。

製造業営業気候観測指数が3ヶ月連続悪化

製造業営業気候観測指数が三ヶ月連続で悪化している。台湾経済研究院は25日、10月の景気動向調査の結果を発表した。10月の製造業営業気候観測指数は4.13ポイント低下し、95.75ポイントだった。サービス業も1.37ポイント低い95.02ポイントで、3ヶ月連続で低下。建設業は3.71ポイント低い92.00ポイントとなり、2ヶ月連続の低下だった。国内企業の景気見通しが依然として慎重であることが示された。

台湾経済研究院はこの原因について、アメリカの景気が安定して回復している以外は、各地の景気が相対的に弱いことを指摘。同研究院によると、ユーロ圏や中国大陸の景気拡大が減速している他、日本や韓国は内需が振るわず、アセアン諸国の経済成長の勢いも弱まっていることで、景気の不確定性が深まっているということ。

特に建設業が二ヶ月連続で悪化したことが注目され、不動産市場のクールダウンと、政府が不動産価格の高騰を防ごうとする措置により、台湾経済研究院では11月は90ポイントに迫るか、割り込むことも考えられるとしている。

馬・総統、来年逝去150年のリンカーンを記念

馬英九・総統が、アメリカのリンカーン元大統領の逝去150年を記念する書簡をリンカーン図書館・博物館に送った。アメリカ・インディアナ州にある、エイブラハム・リンカーン図書館・博物館は、来年でリンカーン元大統領が死去して150年となることから、世界100カ国あまりの国家元首、政府のリーダー、そして駐アメリカ大使館を対象に、リンカーン元大統領を記念する文章を募っている。

馬英九・総統、行政院の江宜樺・院長、中華民国の沈呂巡・アメリカ駐在代表はこれに応じて書簡を送った。これらの書簡はすでにリンカーン図書館・博物館によって収蔵されており、公式ウェブサイトで公開されている。馬英九・総統らの書簡は、肩書きがすべて表示された形で、各国の元首や閣僚、各国の駐アメリカ大使と並んで保存されており、中華民国の元首がリンカーン元大統領の歴史的な功績を称えていることは大きな意義があるものと受け止められている。

台湾で氾濫する博士課程卒業生、毎年3000人が就職できない「浪人博士」に

台湾政府の呉思華教育部長は25日、台湾で博士過程卒業生が氾濫し、多くの博士が就職できない状況にあることを明らかにした。台湾メディア・東森新聞の報道を、中国メディア・中国台湾網が26日伝えた。

呉部長は、現在台湾島内では毎年約6800人の博士課程生の募集があり、約3500人が卒業していると紹介。その一方で、台湾では博士の教職員需要が800人しかなく、そのうち300人は留学帰国者で埋められるため、約3000人の博士が別の場所で働き口を探す必要に迫られていると語った。

そのうえで、「博士を産業分野に進ませなければならない。台湾を代表する企業には、博士を雇ってより多くの研究開発を行う力がある」とするとともに、教育研究機関に対しても「助手として使おうとするのではなく、研究開発の管理責任者として博士を雇用する」よう呼びかけた。そして、学生の技術を伸ばし、彼らが将来ほかの学術、産業界でも使える人材に育て上げる必要性を説いた。

呉部長はまた、「もし博士課程の学生に十分な教育や準備を施さなかったとするならば、それは学校や教員の職務怠慢だ」とも強調した。

障害者装った物乞い男性、地面に伏せて女性のスカートの中のぞく?

台湾基隆市で最近、片腕を持たない障害者を装い、バス停のそばに伏せて物乞いをしていた男性が「道行く女性たちのスカートの中をのぞいていた疑いがある」として取り調べを受けた。台湾メディアの報道として、光明網が25日伝えた。

報道によると、この男性は台中出身の32歳。目撃者によると、物乞いをする前に左腕に包帯を巻き、左目にガーゼを貼って隠し、さらに右手がないように衣服のなかに隠していた。地面に伏せるようにして動きながら道行く人々の同情を集め、ある時には30分間で200台湾ドル(約760円)余りを得ていた。

巡回中の警察官が最近、この男性が道行く女性たちのスカートの中をのぞいているのではないかと疑って取り調べを行い、人生を新たにやり直すよう諭した。しかし社会福祉関係者がこれまでに何度も男性に接触するも、「オレが稼ぐのを邪魔するな!」と怒るばかりで、支援は受け入れないという。

この男性は昼間に物乞いで稼ぎ、夜は酒を飲むなどして過ごしている。ほかの物乞いの人を蹴るなど乱暴を働くこともあった。

弁護士によると、男性が単純に女性たちのスカートの中をのぞき、言葉や行為による嫌がらせをしていなければ、犯罪を指摘することは難しい。ただ、障害者を装って同情を買い、金を集めていたとなれば、詐欺罪で最高5年の懲役刑が適用される可能性があるという。

. 統一選挙のため、台湾新幹線が最大で3割引・・・民進党陣営に有利か

 台湾では29日、主要6地域の首長選を含む統一地方選挙が実施される。直轄市市長から地方議会議員、里長(村長)までと9種の選挙が同時に実施されるので、台湾では「九合一(9種統一選)」と呼ばれている。

 台湾では不在者投票の制度がない。ビジネスや学業のために故郷を離れて暮らす人は、投票のためにはいったん帰省せねばならないことになる。

 台湾高速鉄道は29日の投票日の前後の期間、「学割」として通常料金の3割引きでチケットを発売した。また、列車の増発も行う。多くは南部出身で台北など台湾北部の大学で学ぶ学生が利用するという。台湾高速鉄道は大学側とも協力し、増便する列車を「民主列車」と名づけて投票を呼び掛けている。

 長距離バスを運行する会社も帰省しての投票を促す目的で、増発や割引運賃を導入する。また、航空会社は海外在住の有権者向けに格安チケットを販売する。

 日本にある台湾系中華学校でも台湾での選挙の際、学校と生徒を通じて台湾籍保護者向けに航空会社が作成した「帰省投票の呼びかけと割引料金のご案内」のチラシが配られる。

 台湾では、若い世代で、現国民党政権(馬英九総統)に対する批判が特に強い。学生などを対象にする高速鉄道の割引と投票呼びかけは、効果の程度は不明だが台湾南部の民進党陣営に有利に働くと考えられる。

 台湾で実施される主要な選挙の際には、ビジネスマン約30万人が帰省するとされる。また、投票権を持つ年齢に達した学生は60万人程度いるとされる。

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◆解説◆
 台湾で2012年に総統選挙が実施された際、中国当局は大陸駐在の台湾籍ビジネスマンに個別に電話をかけるなどで、帰省しての投票を呼びかけた。当時は現職の馬英九総統が絶対に有利な情勢とまでは言えず、民進党候補の蔡英文主席が当選する可能性も否定できなかった。

 中国は綱領に「台湾独立」を盛り込み、「事実上の独立」という現状を変更する場合には「住民投票が必須」との決議文を採択した民進党を「独立派」として忌避している。一方で、2008年に発足した国民党の馬英九政権を「経済面での強力な優遇」で支援してきた。

 12年の総統選で大陸駐在のビジネスマンの帰省を促したのは、「仕事柄、対中ビジネスに有利に働く馬英九政権の支持者が多い」と計算したためとされる。

 中国は「台湾は中国の一部」と主張している。そのため、「国家元首」である「中華民国総統」の役職は絶対に認められない。そのため、中国の国内報道では「台湾“当局”の指導者」などと、ややこしい書き方をする場合が多い。この場合「“ ”」は「正しい呼称ではないが、そういう言われ方をする場合がある」という、もってまわった意思表示だ。

 中国共産党が、自らは決して認めない「台湾総統」選出を、自らは認めない「多党制度下における普通選挙」で行うことを全力で応援するという、実に奇妙な構図になった。

海外で中国人女性を狙った女泥棒、ボコボコにされ大泣き

台湾誌「台湾壹週刊」はこのほど、インターネット上で出回っている「海外で“強国女(中国本土の女性に対する蔑称)”を狙った女泥棒、その結末は・・・」と題した動画について紹介した。金髪の外国人の女が盗みをはたらこうとしたところを中国人女性たちに見つかり、ボコボコにされた、というものだ。鳳凰資訊が24日伝えた。

報道によると、中国人女性たちは金髪の女が盗みをはたらこうとしたとして大声を上げ、女の洋服を引っ張るなどしたため、女は下着が見えるボロボロの状態となった。

さらに女が抵抗すると中国人女性たちは怒り狂ったように殴打し、女は大泣き。周囲にいた人々が止めに入ろうとするほどの騒ぎとなったが、警官が介入してそれ以上の“事件”にはならなかったという。

日本統治時代の“歩兵日記”、台湾生まれの日本人が翻訳 来年にも出版

日本統治時代の1904(明治37)年に台南に駐屯していた旧日本兵が書いた日記を台湾語に翻訳した書籍の発表イベントが22日、鄭成功祖廟(台南市)で行われた。出版は来年予定。台湾の複数メディアが伝えている。

翻訳を行った松添節也さん(81)は、日本統治時代の台湾で生まれた日本人、いわゆる「湾生」で、敗戦により12歳で日本に渡ることになった。20年以上経った後、東京の古書店で偶然この“歩兵日記”を見つけ、台湾への想いなどから、この日記の翻訳を生涯の目標とすることを決心した。

日記を書いたのは愛媛県松山市出身の旧日本兵で当時29歳。1904年2月に起きた日露戦争の補充兵として台南に駐屯し、同地での生活などをつづっていた。

松添さんは60歳で定年を迎えた後、日本と台湾の間を30回以上往復、台南に部屋を借りるなどして、約20年の年月をかけて考察を進めてきた。また、日記に書かれた会話や地名が全て台湾語の発音に基づいていたことから、中国語ではなく台湾語への翻訳を決め、作業を行っていた。

同書の校正に協力した台南市文化協会の高国英理事長は発表イベントで、日本統治時代の資料はその多くが大正、昭和期のものであり、明治時代の台湾社会について書かれたこの日記は大変貴重だと語っている。










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