イスラム国、操縦士焼殺か=女死刑囚の刑執行へ―ヨルダン「報復」決意
過激組織「イスラム国」は3日夜(日本時間4日未明)、拘束していたヨルダン空軍パイロットのモアズ・カサスベ中尉を焼殺する映像をインターネット上に公開した。国営テレビによると、ヨルダン政府は中尉が既に1月3日の時点で殺害されていたことを確認、イスラム国への報復を表明した。
ロイター通信によると、ヨルダン政府はイスラム国が釈放を求めていたイラク人のサジダ・リシャウィ死刑囚の刑を「数時間以内」に執行することを決定した。訪米中のアブドラ国王は「卑劣なテロ」と強く非難。日程を切り上げて帰国する。
映像は23分弱で、オレンジ色の服を着た中尉とみられる男性がおりの中で焼殺された後、遺体ががれきの下敷きになる様子が映されている。
ヨルダンは、米軍主導の有志連合の一角。中尉は昨年12月下旬、シリア北部で操縦する戦闘機が墜落し、イスラム国に身柄を拘束された。ヨルダン政府は水面下で解放交渉を続けてきており、リシャウィ死刑囚との「捕虜交換」が模索されているとの見方もあった。
ヨルダン、数時間以内にもイラク人死刑囚の刑執行へ
ヨルダン当局は、「イスラム国」から人質と交換に釈放を求められていたイラク人女性、サジダ・リシャウィ死刑囚の刑を数時間以内にも執行する。治安当局筋が3日、明らかにした。
イスラム国は当初、殺害された後藤健二さんとリシャウィ死刑囚との身柄交換を要求。ヨルダン政府はその後、リシャウィ死刑囚の釈放の条件として、イスラム国に拘束されていたヨルダン人パイロットの解放を求め交渉していた。
イスラム国は同日、このヨルダン人パイロットとみられる人物の殺害映像を公開している。ロイターは映像の信ぴょう性を確認していない。
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