台湾郵政がテレサ・テンさん記念切手発行=没後20年
台湾出身の歌手で、広くアジアで愛されたテレサ・テンさんが亡くなってから、今年(2015年)5月で20年目を迎える。台湾・中華郵政は4月9日、テレサ・テンさんの没後20年にあたり、1977~80年に撮影されたサロン風の写真をモチーフにした記念切手を発行することを明らかにした。
中華郵政によると、デザインは4種類あり、額面は5元、9元、13元、15元(いずれも台湾ドル)。発行日は4月15日で、同日から台湾各地の郵便局で販売がスタートする予定。また、4月13日に台紙付き特別版などの先行発売も予定しているとのこと。
なお、総発行枚数は385万枚となっており、内訳は額面5元のものが100万枚、その他が95万枚ずつという。
女子高生の制服風ファッション、台湾でPR[繊維]
制服設計の響(ひびき、東京都港区)が運営する女子中高生の制服風ファッションブランド「ルーシーポップ」は9日、台北市で同日に開幕したファッション見本市「タイペイ・イン・スタイル(台北魅力展)」に出展した。小売店などの業者や一般来場者向けに、響が設計した学校制服風の衣類や雑貨などをPR。日本の制服風ファッションへの関心が高いとみられる台湾で、新たな販路構築に向けて商機を探る。海外の見本市などへの参加は5カ国・地域目。
レストランや百貨店など企業向けの制服の設計などを手掛ける響は、2010年に一般向けのファッションブランドとしてルーシーポップを設立。商品は、本物の学校制服を縫製する日本のメーカーに委託して製造しており、いすに座った際にスカートのプリーツが崩れにくいなど高品質を売りとしている。実際のエンドユーザーである現役の女子中高生と協力して設計した商品が特に人気だという。日本ではここ数年、制服風ファッションを着て活動するアイドルや声優が増えたことを背景に市場が拡大。響の神山太CEO(最高経営責任者)によると、日本の制服風ファッションの市場規模は約200億円で、本物の学校制服市場の約5分の1に相当するという。
台北の「松山文創園区」(松山区)で開幕したタイペイ・イン・スタイルでは、9~10日に商談を実施。ルーシーポップの商品の現地販売に向けて百貨店などと商談を進める。神山CEOは、「ルーシーポップブランドによる本物の学校制服の設計なども提案したい」と意気込む。初日の開幕直後には、制服風ファッションのファンという女性バイヤーが早速ブースを訪れ、約5万台湾元(約19万円)分を注文したという。
11~12日には、一般来場者向けに商品の即売会を開く。販売するのは、半袖で3,500元からのブレザーやスカート(2,500元)、かばん(2,000元~)、リボン(500元~)など。このほか11日午後には、交流サイト「フェイスブック」などを通じて応募した参加者がルーシーポップの商品を試着して松山文創園区内を散策するイベントも開く。
神山CEOは、「台湾ではアニメ関連のイベントに毎年約60万人が来場する。こうしたイベントの来場者はルーシーポップのターゲット層に合致している」として、市場の有望性に期待を寄せている。
響は海外では12年以降、経済産業省と総務省が推進する日本文化の発信プロジェクト「クール・ジャパン」事業の一環などで、インドネシア・ジャカルタをはじめ、フィリピン・マニラ、仏パリ、香港の関連イベントにルーシーポップを出展してきた。フィリピンでは、ファッションショーの主催会社との商談が進み、現地での販売につながったという。
王立法院長、千葉県の食品検査施設を視察 輸入規制解除の判断材料に
訪日していた王金平立法院長(国会議長)らは8日、福島第1原発事故の発生後から台湾が食品の輸入を規制している千葉県を訪れ、放射性物質の検査施設を視察して食の安全管理状況について理解を深めた。
台湾では先月下旬、輸入が禁止されている千葉県など5県で製造、生産された食品が流通していたことが発覚し、政府に対する不満が高まっている。王氏らは民意を代表して視察を行うとしていた。
視察に同行した千葉県の森田健作知事は、検査は日本政府の厳格な基準を遵守していると安全性を強調。王氏は今回の視察で得たものを輸入規制解除の判断材料にしたいと語り、同県に対して更なる情報やデータの提供を求めた。
王氏らは9日、4日間にわたる日本訪問の日程を終え、同日午後に帰国した。
国共フォーラム、来月開催へ 国民党主席の参加は不透明
与党・国民党は10日、中国共産党と共催する「両岸経済貿易文化フォーラム」(国共フォーラム)が5月3日に上海で開かれると発表した。各界が関心を寄せている同党朱立倫主席の出席や習近平氏との会談の可能性については明らかにされていない。
同党広報担当の楊偉中氏はこれに対し「朱氏の日程による」と述べるにとどまっている。
このフォーラムは2006年から毎年、中国大陸で開催されてきたが、昨年は11月の統一地方選で国民党が大敗したことなどを受け、見送られた。今回の会合で双方は「中小企業」「経済・貿易・ハイテク」「文化教育」などをテーマに話し合う。
朱氏がフォーラムに出席した後、北京で習氏と会談するとの憶測が出ているが、国民党を代表して来年1月の総統選に出馬する可能性のある朱氏が中国大陸を訪問した場合、「共産党の指示を仰ぐものだ」などと野党陣営から批判を浴びるのは必至。会談が実現した際には総統選に出る可能性は低くなるだろうとの見方も出ている。
「母の日商戦」本格化、ケーキの予約キャンペーン開始
台湾では清明節連休(4月3日~6日)が終わり、5月10日の母の日(5月の第二日曜日)に向け、本格的な商戦が始まった。ケーキ業界組合の統計によると、台湾のケーキ市場は年間40億元超で、母の日に売上が集中する。
量販各社は今年20~40種のケーキを販売することが予想され、割引を打ち出し予約キャンペーンを始めた。デパートでは連休中から母の日商戦が始まっており、遠東百貨は母の日期間の売上目標を前年比5.3%増の68億元とした。今週から、デパートやショッピングモールが化粧品や女性向け商品を中心に大規模な割引セールを始めている。
台湾先住民の抗日蜂起「大分事件」から100年 花蓮で慰霊行事
花蓮県卓渓郷で9日、台湾原住民(先住民)のブヌン族が起こした抗日蜂起「大分事件」から100年になるのを記念して、犠牲者を悼む行事が行われた。
同郷の呂必賢郷長は「大分事件」について、日本統治時代に「理蕃政策」を推し進めていた台湾総督府が、同地の山間部に住んでいたブヌン族から狩猟用武器を無理やり取り上げたことが人々の強い反発を招いたと指摘。結果、蜂起した一部の住民が駐在所を襲って警察官12人を殺害した。この事件はその後18年間にわたって続いた抵抗運動のきっかけにもなっている。
だが、同事件は現在に至るまで教科書に掲載されておらず、事件後、日本の警察官らは「英雄」扱いされ記念碑が建てられた一方、蜂起に参加したブヌン族の人々は「凶蕃」として酷い仕打ちを受けたと強調。今こそ歴史の真相を取り戻すべきだと語った。
絶好調の元阪神・林威助、台湾球界入り後初の満塁弾
台湾プロ野球、中信兄弟の林威助(36)が9日、桃園球場で行われたラミゴ戦に3番・左翼で先発出場した。5回に2014年の台湾球界入り以来初となる満塁本塁打を放つなど、2安打5打点の活躍で今季4度目のMVP(エキサイティングプレイヤー)に輝いた。
林は昨年、膝の手術もあって打率が2割未満と振るわなかったが、チームの新主将に選ばれた今年は開幕から好調を維持。この日も持ち前の打撃センスを発揮し、先月27日からの連続試合安打を9に伸ばした。
9日現在リーグ1位の16打点を挙げているほか、打率(.404)と安打数(21)もそれぞれ同3位の成績だった。
試合は中信兄弟が8-1で勝ち、ラミゴ戦3連勝を飾った。
性転換決意した台湾の男性教諭 学校や生徒は勇気ある行動にエール
性同一性障害を持つ台中第一高校(台中市)の男性教諭、曽ガイ芯さん(51)は、約2年前に性転換を決意。名前を曽国昌から改名し、授業にも「女性」の姿で臨んでいる。曽さんは当初退職する覚悟でいたが、学校や生徒は曽さんを快く受け入れ、勇気ある行動にエールを送っている。(ガイ=りっしんべんに豈)
曽さんは子どもの頃から自分の中に「女性の心」があることに気付いていたが、それを表に出すことができず苦しんできたという。だが、2013年に妻が亡くなったことをきっかけに性転換手術を受けることを決め、服装も中性的なものを着るようになった。
この変化を見た同校の陳木柱校長は昨年末、曽さんに協力を申し出て、校舎の一部に男女共用のトイレを設置するなど、受け入れの姿勢を示した。
曽さんは現在、女性の姿で教壇に立っているが、学校側はこれまで生徒や保護者、他の教員からの異議は一切受け取っていないとしている。そればかりか、メディアに取り上げられた後には、曽さんへの応援のメッセージが多数届いているという。
7月に性転換手術を予定している曽さんは、同様の悩みを抱える人たちに対して、自身の本当の性別や、どんな人になりたいかを見極めた上で、周囲に協力を求めてほしいと語っている。
国際ドキュメンタリー映画展、台湾・台中で11日開幕 日本人の作品も
世界各国から良質な作品を集めた「2015台湾国際ドキュメンタリー映画巡回展」が、中部・台中の国立台湾美術館で11日開幕する。
同展で上映されるのは31作品。日本のドキュメンタリー映画監督、故・小川紳介氏の功績を称える特別部門も企画され、2作品が上映される。
台中市の潘文忠副市長は、各監督がそれぞれ異なる角度から社会問題を浮き彫りにした映像によって、多方面からさまざまな問題を理解できるとドキュメンタリー映画の魅力を述べ、映画ファンへ来場を呼びかけた。
台中での開催は19日まで。以降は8月まで花蓮、宜蘭、台南、新竹、高雄に順に場所を移し行われる。
市の施設活用のレストラン、原状を保持しない過度な改修で波紋
台南市で長年使われていなかった市長官邸の建物を有効活用してもらおうと、市が民間企業に商用利用を促したところ、企業側によって原状を保持しない過度な改修が施され、一部で波紋が広がっている。
孔子廟にも近い同官邸は、30年以上前に建てられたものの、およそ20年近くにわたって市長が入居せず、イベント時に特別開放されるだけの状況が続いていた。
このため市では昨年、高雄の飲食店経営企業に9年の期限付きで土地と建物を破格の年間約60万台湾元(約230万円)で貸与。企業側は約5000万元(約2億円)を投じて改修を行い、今月6日にレストランとパン屋をプレオープンさせた。だが、大規模な改修を終えた建物の姿は以前と大きく変化し、これを好ましく思わない人も。
市によれば、将来の市長が入居を希望した場合、企業との契約をいつでも打ち切れるという。だが、すでにやりきれない表情を浮かべ首を横に振る市職員もおり、10日の正式オープンは不安の残る船出となりそうだ。
国防部:不祥事は米の武器供与に影響せず
国防部の高広圻・部長は9日、立法院外交及び国防委員会に出席、陸軍航空特戦指揮部の副隊長が先ごろ、芸能人を含む友人たちを基地内に引き入れ、軍事機密である攻撃ヘリコプターAH-64(アパッチ)を見学させた一件、いわゆる「アパッチ事件」について陳謝を行った。
国防部が、陸軍の不祥事はアメリカの台湾への武器供与に影響しないとしている。
陸軍航空特戦指揮部の副隊長が、先ごろ、芸能人を含む友人たちを基地内に引き入れ、軍事機密である攻撃ヘリコプターAH-64(アパッチ)を見学させた一件、いわゆる「アパッチ事件」は大きな問題となり、国軍のイメージを深く傷つけた。毛治国・行政院長はこの事件がアメリカの台湾への武器供与に影響するのではないかと憂慮している。
国防部の高広圻・部長は9日、立法院外交及び国防委員会で立法委員の質問に対し、「我々はこの件を非常に重視しており、アメリカ側に対してもこの件について問い合わせた。アメリカ側は、現時点において関係は正常に運営されていると答えた」と述べ、その影響を否定した。
また、国防部の蒲沢春・副参謀総長兼執行官も、国防部は、アメリカの対台湾窓口機関・AITアメリカ在台湾協会の担当者及びアメリカの実務担当部署に対して、この一件がアメリカの台湾への武器売却に影響することはないことを確認したと述べた。なお現在、アメリカ側がAH-64の操縦について国軍パイロットを指導していることから、アメリカ側は唯一、この事件の国軍の士気に対する影響を心配しているという。
総統:AIIB参加「中華台北」なら各方受入れ可
馬英九・総統が、アジアインフラ投資銀行への参加名称について、「チャイニーズタイペイ(中華台北)」は各方共に受け入れが可能としている。
馬英九・総統は9日、「アジア台湾ビジネスマン聯合総会」帰国訪問団の表敬訪問を受けた。馬・総統は、台湾が先月末にアジアインフラ投資銀行AIIBへの参加を申請したことに触れ、AIIB参加は国際的人道支援の提供者という国家目標にかなうとした上で、地域経済統合参加を目指すならば地域の中で建設的な役割を演じるのは当然で、その点からもいい機会であると説明した。
一方で、馬・総統は、台湾が国際的な組織に参加する際に遭遇する資格や名称の問題について「中国大陸の現在のいわゆる外相、かつて中共国務院台湾事務弁公室で主任をつとめた王毅氏は、国際ルールに則って進めると言っている。我々はAPEC(アジア太平洋経済協力)、そして世界貿易機関(WTO)でいずれも『チャイニーズタイペイ』名義で参加しおり、これは各方面が受け入れやすい方式のはずだ」と述べた。
馬・総統はまた、今年はTPP(環太平洋パートナーシップ協定)とRCEP(東アジア地域包括的経済連携)への参加問題で何らかの進展があることを希望すると共に、その他の国との間でのFTA(自由貿易協定)締結についても意欲を示した。
二次大戦終戦70年記念し米議員から総統へ書簡
馬英九・総統が、第二次世界大戦終戦70年を前に、アメリカの議員から書簡を受け取った。
アメリカ連邦議会の閣僚クラスの多数の議員は、このほど馬英九・総統に書簡を送り、第二次世界大戦における中華民国の貢献や台湾の民主と経済の繁栄を賞賛すると共に、中華民国台湾とアメリカの各分野における関係強化を支持した。
アメリカ連邦議会上院財政委員会のオリン・ハッチ委員長は、安全保障の面、文化交流の面、そして経済貿易分野で、台湾とアメリカの協力関係は引き続き発展すると指摘した。
上院民主党議員団のパティー・マレー秘書長は、書簡の中で、台湾関係法制定36周年を祝うと共に、第二次世界大戦における中華民国の貢献及び台湾の民主と経済の成功を称えた。
このほか、アフリカ系アメリカ人で親子二代に渡って中華民国台湾への支持を表明してきたドナルド・ペイン下院議員は、台湾の国際的な人道援助活動の貢献の大きさを讃える声明を発表した。
また多数の下院議員が、第二次世界大戦における中華民国の貢献、台湾の国際的貢献を讃えるとともに、アメリカとの相互の関係協力の強化を支持し、全力で台湾の防衛をサポートする声明を発表している。
故宮参観者半数が大陸客、参観の質懸念の声も
立法委員が、国立故宮博物院の参観者の半数が中国大陸からの旅行者であることで、参観の質の悪化を懸念している。
イギリスの美術館・博物館の専門誌「アート・ニュースペーパー」は先ごろ、昨年世界の博物館で開催された特別展の人気上位十位を発表、その結果、上位3位は「明四大家 唐寅」、「十全乾隆 清高宗の芸術の美特展」、「乾隆潮ニューメディア芸術展」はいずれも台北市の国立故宮博物院の特別展だった。
この3つの特別展の参観者のうち、中国大陸からの旅行者が半分を占めており、昨年一年間、故宮博物院の入場者全体に占める中国大陸からの旅行客とほぼ同じだった。
最大野党・民進党の許智傑・立法委員は9日、昨年の入場者数のべ540万人は過去最高だとした上で、中国大陸からの旅行者がその50.73%を占める一方で、日本からの旅行者は減少傾向だと指摘。許・立法委員によると、日本人入場者は、2010年の延べ35万4000人から昨年はのべ28万4000人に減っており、また欧米からの旅行者も5年前に比べて半減したという。
許・立法委員は、「参観者数が過去最高になる一方で、不安要素がみえた。中国大陸の旅行者が増え、欧米や日本の団体客の参観意欲が下がったのではないか」と述べている。
これについて国立故宮博物院の馮明珠・院長は、中南部・嘉義県に建設中の南部分院は10月に完成、12月28日にソフトオープンすると説明、ここでは毎年のべ500万人の参観者を受け入れられるので、参観者を分散させて参観の質を改善する考えを示した。
英語旅行ガイド台湾絶景スポットに離島も選出
世界的に有名な英語の旅行ガイド「ロンリープラネット」が、外国人の目から選んだ台湾の絶景スポットベスト20を発表、離島の金門と馬祖も絶景スポットと評定された。
中国大陸福建省のアモイにほど近い離島の金門島及び、中国大陸・福建省の福州に近い離島の馬祖はかつて中華民国国軍の重要な駐屯地だった。金門島の戦争史博物館及び1960年代に金門島に配属された軍人の生活を描いた映画「軍中楽園(PARADISE IN SERVICE)」のロケ地、馬祖の石頭堡塁、海と砂浜が青く美しく光る「青の涙」は必ず訪れるべきスポットとされている。
大手旅行会社の統計によると、昨年金門と馬祖を訪れた人の数は前の年に比べて3割増えた他、今年第1四半期はさらに5割ほど増えているということで、神秘的なかつての軍事スポットに対する旅行者の関心の高さが伺える。