中国、海外へ向かう団体旅行にマナー指導員同行させる新制度導入か
中国本土における海外渡航ブームが高まっている。昨年(2014年)、海外(香港、マカオ、台湾含む)を訪れた中国本土旅客数は年間のべ1億人の大台を始めて突破した。一方、旅行先における「不文明行為(マナー違反)」もしばしば海外メディアで報じられるようになり、イメージを悪化を食い止めるべく、中国当局が対応に乗り出す動きもみられる。
マカオの日刊紙「澳門日報」が4月16日付紙面で中央社上海発の報道(15日)を元に伝えた内容によると、中国国家観光局が同国から海外へ渡航する旅客のマナー違反を改善すべく、マナー指導員制度の新規導入などを含む指導意見書を公布したという。
意見書では、中国本土の団体旅行旅客がマナー旅行キャンペーンの対象であり、特に海外へ出発する団体旅客に重点を置くとし、一定の人数または規模を上回るツアーを対象にマナー指導員を1名同行させるよう各地の旅行社に求めた。指導員については、ツアー参加者の中から素行良好な者を選定するとし、リーダーシップを発揮してツアー全体のマナー向上をサポートする役割とされている。
また、中国本土旅客による主要渡航先として台湾、香港、マカオ、東南アジア、日本、韓国、出入境が比較的多い省市として広東省、上海市、広西チワン族自治区、山東省、浙江省、福建省、内モンゴル自治区、雲南省、遼寧省を挙げ、これらを「マナー旅行重点エリア」とするとしている。