【台湾ブログ】日本を知るには「食文化」から! 高級店の「味とおもてなし」
日本を訪ねた旅行記をブログで発表している台湾人が、「食文化を通して日本をより知った」という内容で文章を掲載。細やかなサービスや味付けを始め、食材の品質などで日本人のこだわりを感じたそうだ。近江牛を食するため、京都から滋賀に向かったのはyanghc(ハンドルネーム)さんで、新幹線で60分以上かかるのは近くはないと感じた。
だが、「本物の近江牛が食べられるなら、価値がある!」と考えて旅を実行。松阪牛と神戸牛にならび、日本三大和牛として名を連ねる近江牛を味わってみたいと、願望を抱いていたそうだ。「脂身が少ない近江牛は、しつこくなく食べ飽きることがないから」、というのが理由のようである。
自社牧場を持ち産地直送の牛肉を提供する滋賀県の老舗レストランで、あこがれの近江牛にご対面となったそうだ。レストランに入ると庭園が見える席に案内された筆者は、「台湾人への特別待遇なのだろうか?」と不思議に思ったという。テーブル席など明らかな空席があったにも関わらず、景色の良い場所へ通され、うれしいハプニングがあったそうだ。
続いて店が薦める石焼きコースと、牛肉のにぎり寿司を注文。石板で焼かれたステーキを口にした瞬間「忘れられない美味しさ! 味でお客様をつかむとは、まさしくこのお肉のことだ」と絶賛した。少し口にしただけで、美味しさが十分わかったようである。塩をつけるのが一番美味しいのが筆者の好みだが、わさびをつけて食べる方法も学び新たな発見になったようだ。
箸の置かれ方や食材の盛り付けなどでも、日本のおもてなし文化を感じたようである。そして牛のにぎり寿司は、うっすらとピンク色になっていたのが気になったとのことで、「少し熱を加えたのだろうか。生ぐささがなく、柔らかくて口に入れた瞬間溶けてしまう。鮮魚系の最高級寿司と比べても、良い勝負ができるのではないだろうか」と感想を述べた。
同行者と一緒に数万円の食事代を支払った筆者だが、「『第三の和牛』である近江牛が、この金額で味わえるなら格安だと思った」と、美味しさに感動したようである。またお店のスタッフがパフォーマンスとばかりに、肉を焼いて見せながら口頭で説明してくれることも気に入ったようだ。
「日本語が理解できなくても心配ない。聞きながら手つきを見れば伝わってくるのだ。石板の中央に牛肉を置いて強火にし、好みで3割から5割程度焼くと最高の味が楽しめる。野菜は焦げないように両端で焼こう」などと記し、日本が理解できない台湾の友人たちを安心させたかったようである。
そして「値段が高すぎると思う人もいるだろうが、絶対にそれなりの価値はある。京都から遠く離れているが、時間をかけても行く事を薦める」など強力プッシュし、レストラン情報を掲載した。「協会の認定がなければ、近江牛という名を使ってはいけない」など本物の近江牛を食べるよう、注意を促してもいる。
日本が誇る美味しい和牛を食べたいという気持ちで筆者は、近江牛というブランドにこだわり、しっかりと店選びをし一流店に出向いた。とにかくお金と時間をかけたということだ。その結果、近江牛の品質も味にも大満足し、また日本の老舗店のサービスを体感して楽しんだ。