輸出救済の台湾元切り下げあり得ず=馬総統[経済]
馬英九総統は25日、ブルームバーグの取材を受けた際、輸出の救済を目的とした台湾元切り下げはあり得ないとの考えを示した。理由として「台湾元が値下がりすれば、輸入品が値上がりし、市民生活に影響する」と述べた。台湾の今年の経済成長率について「2%を超えると思う」と語った。
安倍晋三内閣の拡張的な経済政策の結果、日本円の対米ドル相場は大幅に低下。台湾元は円に対し12カ月で22.3%値下がりした。ファウンドリー(半導体の受託製造企業)世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)など台湾の輸出企業が相次いで、中央銀行に対し台湾元を安値に誘導するよう求めている。
馬総統は「日本は長い間デフレに陥っているため、為替相場を低く抑えることが可能だ。台湾はなお成長が続いており、元相場を引き下げてインフレの圧力を招くべきではない。安定した為替相場により、輸出入をバランスがとれたものにできる」と語った。
馬総統の発言について、総統府の李佳霏報道官は「行政院と中央銀行は、台湾と日本は状況が異なるとの認識で一致している。台湾元を直接引き下げるなら、物価が上昇して市民生活に衝撃を与える」と説明した。
今年の台湾の経済成長率について、馬総統は2%の実現を目指す一方、「相当の努力が必要で、米国と欧州の経済回復のペースにより決まる。中国の経済成長が伸び悩んでいることも、台湾の輸出と経済成長に影響を与えている。台湾は東南アジアなど新興国市場を積極的に開拓するべきだ」と語った。
退役少将がまた爆弾発言、台湾は中国本土から兵器購入できる
25日、台湾メディア・NOWnewsは記事「羅援退役少将がまた爆弾発言、台湾は中国本土から兵器購入できる」を掲載した。広東省中山市で開催された海峡両岸中山論壇での発言。資料写真。
2013年7月25日、台湾メディア・NOWnewsは記事「羅援退役少将がまた爆弾発言、台湾は中国本土から兵器購入できる」を掲載した。
24日、広東省中山市で開催された海峡両岸中山論壇に中台の現役、退役将校が数多く参加した。その席上、タカ派として知られ数々の爆弾発言を残してきた羅援(ルオ・ユエン)退役少将の新たな爆弾発言が飛び出した。「台湾は中国本土から兵器を購入できる。そうすれば他国に国防の核心を押さえられることはない」と発言した。
台湾は主に米国から兵器を購入しているが、中国は不快感を示している
石川さゆり、台湾初公演 ファンと名曲熱唱
日本演歌界の大御所、石川さゆりが27日、40年の芸能生活で初めてとなる台湾でのコンサートを行った。石川の代表曲として台湾でも人気の「津軽海峡・冬景色」はオープニングとアンコールそれぞれ異なる着物で二度披露され、会場を埋め尽くしたさゆりファンを沸かせた。
今年に入ってから、小林幸子、森昌子、森進一、五木ひろしなど大物演歌歌手の台湾公演が続いている。台湾の演歌には日本のカバーが多く、カラオケで日本語のまま熱唱する中高年も珍しくない。演歌ファンにとって今年はまさに“当たり年”で、ほとんど全てのコンサートに足を運んだという女性(45)は「みな、東日本大震災で台湾との絆を感じたと言ってくれる、とても嬉しい」と興奮気味に話した。
石川さゆりは、覚えたての台湾語「呷飽沒(ご飯食べましたか)」で挨拶、もっとたくさんの台湾語を覚えたいと客席に語りかけ、笑顔とジェスチャーで通訳なしでMCを乗り切った。台湾バナナや名物のパイナップルケーキをその場でプレゼントするファンも登場、石川は即興でバナナの歌を口ずさむなど大いに盛り上がり、最後は「津軽海峡・冬景色」の大合唱で幕を閉じた。
台湾、桃園空港第1ターミナル改良工事終了 エコ対策実施
台湾の空の玄関、桃園空港第1ターミナルの改良工事が終了し、27日竣工式が行われた。エコを意識したもので利用客へのよりよいサービス提供が可能になる。
工事は馬英九政権が2008年の発足後に打ち出した「台湾を愛する12大建設プロジェクト」の一環で、「桃園航空都市計画」の前期段階。
2009年11月に着工式が行われ、昨年6月整備が終了した部分から順次一般に開放されたところ、利用者からも好評で、国際空港評議会が発表した「2012年度空港サービス評価」でも年間利用客1500〜2500万人の規模別最優秀空港賞で世界3位、今年は2500〜4000万人部門に昇格後も第1〜2四半期では共に3位を維持するなど高評価を受けている。
昨年、台湾の国際・台湾海峡両岸・国内の各航空路線利用総数の年平均成長率は6%以上伸びており、桃園空港だけでも昨年は延べ輸送量2800万人に達し、今年はさらに3000万人の突破が見込まれている。
今後は台湾の観光市場ニーズの一層の高まりに備え、第3ターミナルの建設整備が急がれる見通しだ。
台湾、6月の景気信号約2年ぶりの「緑」 9カ月連続の不景気脱
行政院経済建設委員会が26日発表した6月の景気警告信号は、昨年9月以来9カ月連続で続いた「やや低迷」を示す黄青から脱出、23カ月ぶりに安定を示す緑に転じた。
6月は信号を構成する9つの指標のうち、工業生産指数・税関輸出額指数変動率、機械および電気設備の輸入変動率、製造業の売上高変動率の4項目の好転により、総合判断ポイントが5月の19から23に改善した。
経建会では通常台湾では上半期より下半期の経済成長が見込めることから、今後の景気回復には期待できるとしながらも、海外受注高の減少に注意すべきだとの見解を示した。
また、「緑」信号が7月に続く可能性についてはこれをめざしたいとした。
海鳥のサンドイッチアジサシ、8年ぶり台湾に
このほど台南沿岸でサンドイッチアジサシが姿を現した。1羽のみだったが台湾で目撃されたのは今回でまだ2度目。この鳥が台湾で姿を見せるのは非常に珍しく、前回2005年8月に北東部・宜蘭県の蘭陽渓の河口で目撃されたきりだった。
サンドイッチアジサシ(白嘴端燕鴎)を目撃、カメラに収めたのは野鳥研究家の林文崇さん。林さんによると撮影当時は海辺にヒガシシナアジサシ(鳳頭燕鴎)、ハジロクロハラアジサシ(白翅黒燕鴎)、コアジサシ(小燕鴎)などカモメ科の鳥たちが大勢集まっており、そこに1羽だけサンドイッチアジサシが混じって大変目立っていたという。
アジサシ類は熱帯地域に住むものが多く、カモメ類に比べて小型でくちばしや翼は細長く、尾も細長い燕尾形。空中で魚を探し水面に降りて捉える。
台南市野鳥学会によると、サンドイッチアジサシは世界各地に広く分布し、繁殖期間以外は海辺の砂地や岩場で暮らし、河口に現れることもあり、また、ヒガシシナアジサシなど他の種類のアジサシの群れと行動を共にすることが多いという。
今回なぜ台南で姿を見せたのか定かではないが、悪天候に遭い仲間からはぐれてしまったのではないかとみられている。
台湾で沖縄の帰属問題を語るシンポジウム開催
台北で26日、「琉球の地位および東シナ海平和円卓フォーラム」と題したシンポジウムが開かれ、台湾と日本の学者・専門家らが沖縄の帰属問題などについて意見交換をした。
台湾で沖縄の地位や帰属問題を扱う討論会が開催されたのは、この40年近くで初めてで、国立台湾大学社会科学部の会場には台湾メディアのほか、日本の報道関係者も多く駆けつけた。
今回のシンポジウムでは、基調講演で台日双方の大学教授や学術機構の研究員らが「中国大陸の“琉球再議”および釣魚台問題」や、「東アジア秩序および琉球の地位」、「戦後の在台湾琉球人による独立運動」などについてそれぞれ主張を発表、龍谷大学(京都府)経済学部教授の松島泰勝氏(=写真)が“琉球民族”の概念をめぐって同じく日本の参会者と議論を交わす一幕もあった。
一般討論では、輔仁大学(新北市)日本研究センターの何思慎センター長が「琉球は日本が戦争によって手に入れた領土であり、戦後はその主権を放棄すべきで、中華民国(台湾)は琉球の独立性を最も尊重する国家」との認識を示した。
釣魚台(日本名:尖閣諸島)への主権も主張している台湾は、琉球(沖縄)を日本の領土として認めておらず、歴代の駐日代表(大使に相当)で沖縄を訪問したのは、民進党政権期(2000〜2008年)の許世楷氏のみという。
台湾・日月潭ロープウェイ、800万人目の乗客誕生
中部台湾の南投県にある日月潭ロープウェイでは26日午前、2009年12月の開業以来、4年足らずの間に延べ800万人目となる乗客が誕生した。このラッキーな観光客はオランダ在住の台湾出身女性で、生涯無料でロープウェイに搭乗できる特典を手に入れた。
台湾最大の湖、日月潭のロープウェイは全長1.877キロメートル。始点の日月潭駅と終点の九族文化村観山楼駅を結び、空中から美しい湖とその周辺の景色を見下ろすことができる。
800万人目の乗客となった周さんはたまたま夫と2人の子供を連れて台湾への帰省中で幸運の女神に出会い、生涯無料で搭乗できるチケットなどの賞品を手に入れた。
日月潭ロープウェイ会社によると、かつては込み合ってばかりだったが、現在では改善され長い列に並ぶ心配もなく、平日はすぐに搭乗できるという。
日本時代の鉄橋改善工事、年末にも終了 新スポットに/台湾雲林
雲林県政府は24日、同県北港渓にかかる日本統治時代の鉄橋、「北港復興鉄橋」の改善工事が年末までにも終了し、県の新スポットになるとの期待を示した。
日本時代の1911(明治44)年にサトウキビや旅客の輸送のために建設されたこの鉄橋は雲林県と県の南に隣接する嘉義県が共同で認定している歴史的建造物。1960年代には嘉義−北港区間を1日あたり延べ6000人が利用していたが、のちに利用者の大幅減で1982年に運行停止の運命をたどった。
県では、今年12月25日〜来年3月6日の72日間にわたって開催される農業博覧会に合わせて、鉄橋やその周辺景観の改善に着手することを決めた。
鉄橋は「緑の空中回廊」をコンセプトに工事が進められ、総経費9000万元(約3億円弱)に達する。すでに今月中旬には鉄橋に取り付ける歩道橋部分の鋼桁架設工事が終了しており、関連の改善工事が年末頃に完成後、県の新しい景勝地となる見通し。