中国メディア・人民網は9日、浙江省温州市で駐車違反の取り締まりを受けたドライバーが、不満を示すべく罰金150元(約2890円)を1角(0.1元)硬貨1500枚で支払ったと中国版ツイッター・微博(ウェイボー)上で紹介したところ、中国ネットユーザーからさまざまな反応が寄せられた。
記事は、駐車違反で150元の罰金処分を受けた同市のドライバーが不満を抱き、先日交通警察のオフィスに硬貨の山を持って出頭したと紹介。これに対して交通警察側は受け取り拒否することなく2時間かけてコインを数え、151.5元(約2920円)あることを確認、余分な1.5元を返して罰金として受け取ったとした。
このニュースに対して、微博ユーザーからは「見事だ」、「なんという厚かましさ」、「おもしろい」、「ドライバー、終わってるな」など、ドライバーの行為をおもしろがるような感想が寄せられた。一方で、「こんな良知のないドライバーはブラックリストに入れてしまえ」、「違反して罰金を食らうのは同然だろ? 恥知らずが」、「頭悪いんだろうな。クルマの品もないけど、人としての品はもっとない」といった批判的な意見がより多く飛び出した。
一方、大量の硬貨で罰金を受け取った交通警察の対応については「称賛すべきは交通警察」、「たとえ仕事とはいえ、受け取り拒否しなかったのは素晴らしい」と評価するユーザーがいる一方で、「罰金は銀行なんかが代理徴収するんでしょ、警察に直接渡すのはちょっと問題だよ」、「交通警察は切符を切るだけのはず」、「いつから交通警察が直接罰金を受け取るようになったのだ」、「数えるのに2時間って……効率悪すぎ」と問題視する声もあった。
日本では交通違反の反則金は銀行などで納めることになっているが、中国の道路交通安全法でも「15日以内に銀行で罰金を納めること」と定められている。このほか、地域によってキャッシュカードによる納付、オンラインでの納付といった方法が確立されているようだが、やはり現金を持って交通警察に直接納めることはないようだ。ドライバーの大人げなさとともに、警察側の対応が適切であったかどうかも問われることになりそうである。