日本食品の輸入規制強化、きょうから実施 産地証明など義務付け
台湾は15日、日本産食品に対する新たな輸入規制を開始した。福島第1原発事故後から実施されている福島など5県で生産された食品の輸入禁止に加え、日本産のすべての食品に都道府県ごとの産地証明の添付、特定地域の一部食品に放射性物質の検査が義務付けられる。
衛生福利部の蒋丙煌部長(衛生相)は同日、新規制について、日本の食品が輸入できなくなるわけではないと強調。また、日本との協議は今後も続けるとしている。
産地証明として認められるのは、都道府県名が記載されている日本政府と地方自治体による検疫証明書、自由販売証明書、衛生証明書など。商工会議所など政府機関から認可を受けた組織の書類でも可能。
放射性物質の検査は、東京都、静岡県など特定地域の水産品、茶葉、乳幼児向け食品など3分類800品目以上の「高リスク商品」が対象。日本政府や国際認証機関が認証した検査機関の証明書の添付が必須となる。
新規制の実施は、台湾への輸入が禁止されている福島県などの食品が、産地を偽装された上で流通していた問題が3月に発覚したことがきっかけ。日本は台湾側の措置に対し、「科学的根拠に欠ける」として撤回を求めている。
広達、今年のノートPC出荷「前年比微減」[IT]
EMS(電子機器の受託製造サービス)大手、広達電脳(クアンタ)の梁次震・副董事長は14日、同社の今年のノートPC出荷量が2014年比で小幅に減少するとの見通しを明らかにした。
広達は同日、業績説明会を開催した。梁董事長は、ノートPCの全体の市況について「第1四半期は予想以上に低迷した」と指摘。同社の第2四半期のノートPCの出荷台数は「前四半期比で10%程度増えるだろう」と述べた。同社は今年通年のノートPCの出荷台数について、前年比で横ばいか微増との予測を年初に示していた。これについて、梁副董事長は「出荷台数は前年比で減少する」と述べ、予測値を下方修正した。減少幅は5%以内になるとしている。ただ、今年の売上高を1兆台湾元(約3兆9,000億円)とする目標は変えないと強調した。
広達は、米アップルの腕時計型情報端末「アップルウオッチ」の製造を請け負っているとされる。梁副董事長は、「ウエアラブル端末」の業況と前置きした上で、「第1四半期の出荷台数は非常に少なかったが、現在は製品の供給が需要に追い付かない状況だ」と述べた。その上で、6月には供給面での問題が解消されるとの見通しを明らかにした。当初懸念されていた歩留まりが改善し、アップルウオッチの出荷が本格化しているとの現状を示唆したことで、今後同社の業績上乗せ要因となりそうだ。
広達が発表した第1四半期の連結純利益(親会社の所有者に帰属)は、前年同期比21.5%減の36億7,200万元。売上高は2,051億9,300万元で4.9%減少したが、粗利益は19.2%増の104億2,400万元で、粗利率は09年第4四半期以来の最高となる5.1%に上昇した。同社は粗利益の大幅な改善について、「製品構成を変更したことによるもの」と説明。第2四半期以降は単価の高い製品の出荷が増えることから、5%前後の粗利益水準を維持するとの方針を示した。同四半期は、台湾元高で為替差損を計上したことなどにより、最終減益となった。
台湾大の学生、フリーキスイベント実施 同性愛への偏見根絶願う
LGBT(性的少数者)への偏見や嫌悪などの根絶を願う「国際反ホモフォビア・トランスフォビアの日」(5月17日)を前に、台湾大(台北市)の学生らが14日、学内で“フリーキス”イベントを実施し、同性愛への友好的な態度を示した。
参加した4、50人の学生は、男女や同性同士でペアになり、相手の頬や首などに1分間ほどキスをした。主催者によると、参加者のうち、同性愛者と異性愛者の割合は同じくらい。公共の場での開催だったため、唇にキスをする人はごくわずかだったという。
同イベントを開催した同大学生会性別ワークショップの責任者は、世間にはいまだに同性愛を蔑んだり、あるいは嫌悪感を抱いたりさえする人もいると、同性愛者を取り巻く現状を憂いた上で、フリーキスというシンプルで温かいイベントにより、同性愛と異性愛間にそびえ立つ高い壁を打ち破れればと語った。
同団体は今月17日と23日にも、台北市内各地で関連イベントを開催する。
日本食品の産地証明義務付け開始、当局は輸入業務継続を強調
衛生福利部食品薬物管理署(食薬署)はきょう(15日)から、日本からの輸入食品すべてに対し公的な産地証明書の添付を義務付ける。福島・茨城・群馬・栃木・千葉の5県からの輸入停止は継続され、それに加え、水産品・茶・乳製品・幼児向け菓子や食品など約800品目については、宮城・岩手・埼玉・東京・静岡・愛知・大阪・愛媛を「特定地区」とし(品目により異なる)、残留放射性物質検査証明書も併せて求められる。
日本で「輸入禁止」との報道がなされたことを受け、食薬署は、今後も日本からの輸入食品の通関業務は継続されることを強調した。産地証明については、農林水産省や厚生労働省、地方自治体、公的機関から受託した機関(商工会や漁協など)が発行する証明書を受け入れる。これまでも肉類などの検疫で使用されてきた検疫証明書はそのままで条件を満たすとしている。日本製食品を多く扱う日系デパートなどでは事前に一定量の在庫を確保するなどしており、すぐに影響は出ないとしている。一方で、ミスタードーナツとAfternoon teaでは新商品の原料調達のめどが立たず、予定通りの発売は難しくなったという。
台北映画祭、開幕・閉幕作品発表 豪華キャストの注目作選ばれる
2015年台北映画祭(台北電影節)が6月26日から7月18日にかけて台北市内で開催される。開幕作品と閉幕作品が13日それぞれ発表され、チェン・ウェンタン(鄭文堂)監督の「菜鳥」とトム・リン(林書宇)監督の「百日告別」が選ばれたことが分かった。
開幕作品の「菜鳥」は、ヨウション(宥勝)演じる正義感あふれる新人警官が事件の真相追求と警察にはびこる複雑な暗黙のルールの間での葛藤を描いた。同作は、チェン監督5年ぶりの長編。映画祭キュレーター(責任者)の郭敏容氏は同作について「成熟したストーリー展開とキャストの演技が素晴らしく、熱意に燃える新人の精神がよく表現されている」と評価。映画祭が推し出している革新やチャレンジ精神ともマッチしているとした。
一方、閉幕作品「百日告別」はカリーナ・ラム(林嘉欣)やメイデイ(五月天)のメンバー、ストーン(石頭)、リー・チェンナー(李千娜)、ブライアン・チャン(張睿家)ら豪華キャストが出演するヒューマンストーリー。交通事故でパートナーを失った男女の新たな旅路を描く。郭氏によると、同作はリン監督自身の経験を基に作られたという。リン監督は「同作によって死別を経験した人が悲しみを抜け出す手助けができれば」とコメントを寄せた。
フクロウのひな、小学校で保護される 児童から「可愛い」との声
北部・基隆市の小学校で12日夕方、1羽のフクロウのひな鳥が地上に落ちているところを同校教諭に保護された。ふわふわの白い毛に覆われ、ぱっちりとした目で見つめるひな鳥の姿に、児童からは「可愛い」との声がいくつも上がった。
ひな鳥が見つかった月眉小の校長によると、ひな鳥は女性教諭によって発見された後、校長室で容器の中に入れられ保護されていたという。ひな鳥が落ちていた付近には鳥の巣もあり、木から誤って落ちたのではないかと校長はみている。
校長室には、ひな鳥保護の知らせを聞いた児童らが続々と駆けつけ、その愛くるしさに「連れて帰ってもいいですか」と聞く児童もいたという。
基隆市動物保護防疫所によると、ひな鳥は生後約3週間で、体重は1キロにも満たない大きさ。外見に目立った傷はなく、大きくなるのを待って野生に返すという。