死刑判決が増え続けているサウジアラビアで、政府が「死刑執行人」8人を新たに募集している。
この職に応募するための特別な資格は不要で、仕事には軽犯罪者の手首や脚を切り落とすことも含まれている、とロイターは伝える。また、募集は公務員求人サイトに掲載されたという。
サウジアラビアでは5月17日にも男性死刑囚1人が斬首刑に処せられ、これで2015年の死刑執行数は85件となった。
国際人権NGO「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」は2014年8月に、サウジアラビアで17日間で19人が斬首刑に処せられたと発表している。そのうち8人は、麻薬密輸や魔術の使用といった非暴力の犯罪での死刑判決だった。
このヒューマン・ライツ・ウォッチのレポートには、サウジアラビアの2014年の死刑執行数は87件で、2013年は少なくとも78件だったというAFP記事も引用されている。
世界各国の死刑の情報を収集しているコーネル大学の「世界の死刑データベース」によると、 サウジアラビアは死刑執行率で世界上位に入っている国だ。
2013年には、斬首刑の執行人が不足しているという理由から、斬首刑廃止が検討されていると報じられた。その代案として銃殺刑が検討されるとアラブ系のニュース「AL ALABIYA NEWS」が伝えているが、すでにサウジアラビアでは銃殺刑も導入済みだ。