兵士死亡の抗議に10万人超=政権不信示す
台湾の陸軍基地で7月上旬、兵役中の若者が虐待とも言えるしごきを受け、死亡した事件の抗議集会が3日夜、台北の総統府前で行われ、当局によると10万人以上が集まった。主催者側は20万人以上としている。
政府への抗議活動にこれだけの人数が集まるのは異例。事件を受け、馬英九政権は国防部長(国防相)を交代させたが、台湾社会の政権に対する不信感がなお根強いことが改めて示された格好だ。
集会には若者の姿が目立ち、「(事件の)真相が知りたい」などと馬政権に訴えた。集会を受け、江宜樺行政院長(首相)は同日夜に記者会見を開き、過去に軍部で発生した兵士死亡事件の真相を究明する委員会を政府内に設けることなどを約束。火消しに躍起となっている。
宮崎駿監督の新作「風立ちぬ」、台湾や香港でも公開へ
1日、宮崎駿監督の最新作「風立ちぬ」が香港や台湾でも上映されることが分かった。
2013年8月1日、日本を代表するアニメ映画監督・宮崎駿監督の最新作「風立ちぬ」はこれまで、中国語で「起風了」「風起」「風起了」「風起之時」「風吹了」「風雪黄昏」などと翻訳され、統一した訳し方がなかった。そんな中、台湾の代理会社「博偉家庭娯樂」と香港の代理会社「洲立影片」がこのほど、正式な中国語名と封切日をそれぞれ発表した。浙江在線が伝えた。
台湾では、「風立ちぬ」は「風起」という中国語名で、9月18日に封切られる。同日上映されるのは日本語に字幕を表示したもので、中国語吹き替え版は10月10日から上映される。「博偉家庭娯樂」はすでに、封切日などの情報を台湾の各主要メディアに伝えた。
一方香港では、「風立ちぬ」は「風起了」と訳され、クリスマス前の12月19日に封切られる。同情報はソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)フェイスブックの「洲立影片」の公式アカウントで見ることができる。
同作品は、日本では7月20日に世界に先立って封切られ、公開9日間で早くも累計興行収入28億円を突破した。今後、台湾や香港、韓国、北米、フランスなどでも封切られる。
中国本土では、主流メディアは通常、「起風了」と訳している。これは、宮崎監督が「風立ちぬ」と命名したきっかけとなった、フランスの作家ポール・ヴァレリーの詩「海辺の墓地」の中の「風立ちぬ、いざ生きめやも」というフレーズの訳に合わせたものだ。
韓流スターそっくりの韓国人売春婦、台湾で荒稼ぎ
2日、観光ビザで台湾に入り、売春行為を繰り返していた韓国人女性がこのほど台湾警察に逮捕された。人気女優そっくりで、わずか半月で約100万円も荒稼ぎしていた。
2013年8月2日、聯合新聞網によると、観光ビザで台湾に入り、売春行為を繰り返していた韓国人女性が台湾警察に逮捕された。韓流ドラマに出ている人気女優そっくりの美人で、わずか半月で約30万台湾ドル(約100万円)も荒稼ぎしていた。
台湾警察によると、韓国人売春婦が台湾に出稼ぎに来るようになったのは80年代から。当時の台湾は景気が良く、多くの韓国人売春婦が存在していたが、代金は台湾人女性よりも安かった。80年代後期に入り、台湾警察は売春婦一掃作戦を展開し、韓国人売春婦の数も激減した。
しかし、07年に当時の韓流ブームに乗り、韓国人売春婦が再び増加。好調な韓国経済の影響もあってか、代金も急上昇し、台湾や中国本土の女性の2倍になった。特に人気女優に似た韓国人女性の料金は高額で、1回につき1万5000台湾ドル(約5万円)が相場だという。
今回逮捕された24歳の朴(パク)は身長160cm以上でスタイル抜群。ルックスは韓国の3人組ガールズユニットHAMのメンバー、キム・ジヒョンにうり二つ。今年6月、台湾へ観光に来た際に泊まったホテルで、ある人物から「すごく儲かる話がある」と売春をもちかけられた。これに同意した彼女は帰国した韓国で売春組織の人間と接触。彼らの手配で7月17日に再び観光の名目で台湾を訪れ、組織が用意した部屋で生活しながら、客の待つホテルで売春行為を繰り返した。
朴の客として逮捕された24歳の男は「新しい女の子が入ったという連絡をもらった。韓国のスターにそっくりだったから、自分が韓流ドラマの主人公になった気がした」と話している。
鴻海、日本人技術者集め医療用ディスプレー開発へ 40人採用計画
台湾の電子機器受託製造(EMS)大手、鴻海(ホンハイ)精密工業は日本人技術者を40人程度採用し、日本で医療用ディスプレーの開発に乗り出す方針を明らかにした。すでに日系電機メーカーの早期希望退職者ら10人弱の採用を内定したという。医療分野は今後、成長が見込まれるためソニーなども注力しており、日本人技術者が国境を挟んで競うことになりそうだ。
鴻海が国内に研究開発拠点として設置した「フォックスコン日本技研」(大阪市淀川区)の矢野耕三社長(66)が、産経新聞の取材に答えた。矢野氏は、シャープの元液晶生産技術開発事業本部長で定年退職後、鴻海に入った。
矢野氏は、内視鏡用の液晶ディスプレーの開発を進めていることを明らかにし、「鴻海は医療分野への進出を目指している。そのための橋頭堡(きょうとうほ)にしたい」と語った。
人材については、「(日本の電機メーカーで)リストラされた技術者がたくさんいる。技術が活用できる場を提供したい」と述べた。また、「液晶に関して日本の設備、材料、技術の水準は高い」とし、国内の設備を利用する方針を示した。
鴻海は中国・成都に液晶パネルの工場建設を計画している。さらに有機EL(エレクトロルミネッセンス)の商用生産ラインも建設し、先行する韓国・サムスン電子を追撃する考えだ。
矢野氏は「鴻海が中国やアメリカに進出するための研究開発拠点にしたい」と説明しており、フォックスコン日本技研は、鴻海から3カ年で120億円の枠で予算を確保している。
立法院 原発建設めぐる審議が大荒れに 審議は先送り
台湾の国会にあたる立法院で2日、原発の建設をめぐる審議が大荒れとなった。
与野党の議員が、議場の床に貼られた「原発建設反対」のスローガンの上で、取っ組み合いをした。
議長席には、野党の女議員らがプラカードを掲げて陣取り、机をたたいて原発の建設反対を訴えた。
立法院では2日、台湾北部に建設中の第4原発建設中止の是非を問う国民投票について、審議される予定だった。
しかし、議場を占拠した野党側が、与党側の入場を阻止しようとして取っ組み合いになるなど、収拾不能になった。
結局、審議は先送りされた。
陳水扁前総統、台中市内の病院に入院
収賄罪などで服役中の陳水扁前総統(62)は3日午前、MRIや泌尿器の検査を受けるため、台中市内の大型病院に入院した。収監先の台中刑務所が同日明らかにした。
前総統は2008年の退任後に逮捕・起訴され、2010年12月から台北刑務所(桃園県)に収監されていた。昨年10月、重度のうつ病が確認され、今年4月に台中の医療刑務所に移送されたが、6月に自殺を試み、先月は泌尿器系の不調で担当医療チームの診察を受けていた。
名門男子校のマーチングバンドが訪日へ 世界大会出場で
9日から千葉県で始まる世界大会に参加するため、台北市立建国高校のマーチングバンド(CKMB)は7日、日本に出発、世界21チームと腕を競い合う。
名門女子校の台北市立第一・中山・景美3校の生徒も加わる100人近くの合同チームで、先月8日から特訓を受けてきた。演目はミュージカル「レ・ミゼラブル」をアレンジしたもので 「自由・平等・友愛」のテーマに合わせ、服装もフランスの国旗をイメージした赤、白、青の3色が基調となる。
出発前の4日夜は新北市の小学校で公演を行う予定。
今年で設立30年となるCKMBは、台湾の全国学校音楽コンクールで高校部門のグランプリを11年連続で受賞しているほか、マーチングの世界大会では2010年(ドイツ・ポツダム)優勝、2011年(マレーシア・クアラルンプール)3位、昨年(カナダ・カルガリー)準優勝といずれも好成績を残している。
台湾の展示会業者、5〜9日見学ツアー 日本の経験を参考に
経済部は5日から9日まで、展示会・イベント産業の関係者を率いて日本を訪問する。
23人の訪日団には経済部の幹部職員のほか、中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)や中華民国展覧および会議商業同業組合、台湾活動発展協会、安益国際展覧集団などの業界関係者も含まれる。一行は滞在中、幕張メッセ国際展示場や日本イベント産業振興協会、ADKアーツ、三井不動産、江戸東京博物館などを表敬訪問し大型イベントの主催者と意見交換する。
TAITRAは、日本の盛んな展示会・イベント産業は台湾にとって見習う価値があると述べるとともに、将来、双方が新たなパートナー関係が築けるよう、今回の訪日を通じて日本側との実質的な交流・協力を深めたいとの考えを示した。
台湾では近年、ワールドゲームズ2009高雄大会や2010年の台北国際花博覧会など、大型の国際的イベントが相次いで開催され、いずれも好評を得ている。2017年にはユニバーシアード(台北市)、翌2018年には国際花博覧会(台中市)がそれぞれ行われる予定。
台湾、中学生の95% 砂糖入り飲料毎日飲む=肥満率アジア一
衛生福利部・国民健康署の調査によると、台湾の中学生6373人のうち95%が毎日少なくとも1回砂糖入り飲料を飲んでいることがわかった。2回との回答者が最も多く全体の55.2%を占めており、3回以上は約15%だった。
砂糖入り飲料の摂取による1日あたりの平均カロリーでは、中学生は156kcal(キロカロリー)と、大人の141kcalや小学生の119kcalより高くなっているが、高校生の200kcalを下回っている。
毎日700ccのタピオカミルクティー(100ccあたり約80kcal)を飲み続けると、2カ月で体重4.3キロ増えるほか、子供の成長にも不利となることから、同署では水で喉の渇きを解消するよう提言している。
台湾では2〜18歳人口の4分の1が体重超過または肥満となっており、その割合は日本、韓国、シンガポール、マレーシアなどのアジア諸国でトップだった(2012年調査)。
日本と台湾の松山空港同士でチャーター便就航へ
台湾の松山空港(台北市)と日本の松山空港(愛媛県松山市)のチャーター便運航プレス発表に出席するため、カク龍斌・台北市長が3日から6日まで日本を訪問する。(カク=赤におおざと)
台北市の松山(しょうざん)区は愛媛県の松山市と同名なのがきっかけで、2009年から交流が進められてきたが、双方の努力が実って2つの松山空港の間で今年10月、チャーター便が運航される運びとなった。
これについてカク市長は今後の定期便の就航実現や愛媛県との人的交流拡大に期待を示している。カク市長はチャーター便運航プレス発表会のほか、日本側から台北市に贈られる「松山−道後温泉幸福(しあわせ)からくり時計の贈呈式にも出席する予定。