数年間にわたる舞台裏での活動を経て、中国のインターネット警察が表舞台に現れた。
中国の警察は1日、サイバー犯罪の捜査部隊を正式に披露した。警察によると、部隊は長い間、舞台の袖で活動していたという。
国営新華社通信によると、サイバー部隊は今週、北京や上海など巨大都市から貴州省など貧しい小さな町に至る全国50カ所でソーシャル・ネットワーキング・アカウントを正式に開設した。目的は広報活動やメッセージの普及だ。
中国のインターネット大手、新浪傘下の短文投稿サイト「微博(ウェイボー)」や騰訊控股(テンセントホールディングス)のチャットアプリ「微信(ウィーチャット)」など、人気の高いオンラインサイトが利用されている。
中国公安部によると、サイバー警察部隊の主任務は「違法かつ有害な情報」の摘発、オンライン上での不適切な言動の阻止、事例報告の公開、サイバー犯罪の監視、内部告発への対応などだ。また、サイバー警察はすでに75万8000件の「犯罪情報」を処理し、今年に入って7万件以上のサイバー犯罪を取り締まったという。
サイバー警察部隊が運営する複数のソーシャル・ネットワーク・サイト(SNS)アカウントには、「エアコンは足を冷やす」といった忠告が投稿されている。このほか、「ウイルスを含んだ結婚招待状に要注意」といったオンライン詐欺を回避する情報、「オンライン上でうわさを流布させてはならない。さもなければ尋問する」といった警告も含まれる。さらに、「母と父はどちらも警察で働いている。両親を本当に誇りに思う」といった警察と一般市民の絆を強める努力も伺える。