アジアなどで建設の受注を競う日本の新幹線と中国の高速鉄道。中国のネットユーザーが「核心技術では日本に及ばない」など、やや弱気なのに対し、日本のネットユーザーは「比較の対象にならない」などと自信満々だ。
中国の掲示板サイトにこのほど、「日本の新幹線技術は中国よりすごいのだろうか」と題するスレッドが立った。スレ主は「ネット上では、中国南車と中国北車は川崎重工の技術を完全に吸い取り、日本を既に超えたという意見がある。でも日本の新幹線は50年の歴史があり、工業基礎があるのに、後発のわが国の技術に及ばないのだろうか」と質問している。
これに対し、中国のネットユーザーは
「中国南車と中国北車の核心技術はみんな国外から来たものだけどね」
「核心技術では日本に及ばないだろ。中国のアドバンテージは、価格、スピード、融資、建設経験だ」
「俺は中国南車で組立工をしているが、電子部品はシーメンス製が多い。窓を取り付けるゴムですらスイス製だ。工具も日本やドイツ、台湾製を使う。一流製品には一流の供給会社が必要で、わが国はそのレベルに達していない」
「どうして俺が乗る高速鉄道車両の窓にはシーメンスのロゴがあるんだろう」
「いずれにしても新幹線が追突したというニュースを聞いたことはない」
などとコメント。
その一方で
「製造業は研究開発能力だけでは比較できないからな」
「新幹線は50年の歴史があるものの、メンテナンスと少しの技術上の進歩があるだけで、建設面では進歩がない。高速鉄道建設の経験はわが国には及ばないのだよ」 など強気の声もあったが 中には「2011年の追突事故で、車両を埋めてからまた掘り出して調査したということ以上に醜いことなどあるだろうか?」 との指摘も。
日本は先月、タイと新幹線技術の導入を前提に、首都バンコクと北部の都市チェンマイを結ぶ高速鉄道の整備などに関する政府間の協力覚書を交わしたばかり。日本のネットユーザーからは
「比較の対象にならない。中国高速鉄道が新幹線の対抗となるなんて世界の鉄道関係者は思ってもいない。確かに価格は安いが、安全性は全く担保されていない。こんなもので、どう比べると言うのか」
「技術力も日本は優れていると思いますが、それ以上にきちんと運用しているから安全性と信頼性があるのだと思います」
「自国の技術が上だと思い続けることで幸せを感じるなら、そうすればいいんじゃないでしょうか? 結果は別のことが証明してくれます」
「自信過剰が一番危険なのでは?」
「新幹線より速いってのが威張るポイントらしいが、新幹線はまずは安全第一だし、日本国内走るのに正直500キロ出す必要はあまりないというだけ。技術がないわけではない」