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みのもんた「水飲め裁判」新展開 原告が日テレも提訴

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 ベテラン司会者みのもんた(70)が日本テレビ系の情報番組で「水を飲もう」と勧めたために、それを習慣にした千葉県の主婦Aさん(87)がうっ血性心不全などを発病したとして、みのに約6700万円の巨額賠償を求めた民事訴訟が新たな展開を見せている。東京地裁(上田哲裁判長)で11日に開かれた第3回口頭弁論で、これまではみのだけを提訴していた原告が、新たに日テレも提訴する意向を示したのだ。その狙いは、証拠となる放送の録画テープを日テレに提出させることだという――。

 前例なき“水飲め裁判”が新展開を迎えた。これまでは、みの1人だけを相手取った訴訟だったが、この日の口頭弁論で原告は日テレも提訴する意向を示した。今後は「原告VSみの」から「原告VSみの・日テレ」に発展することになりそうだ。

 タレントのテレビ番組中の発言をめぐって健康被害を受けたとする、前代未聞の法廷バトル。訴状などによると、みのがMCを務めた日テレ系の名物情報番組「午後は○○おもいッきりテレビ」、後継の「おもいッきりイイ!!テレビ」で2004年ごろから「お年寄りは脱水症状になりやすい。毎日2リットル水を飲みましょう」と呼びかけた。

 この番組を視聴していたAさんが、多くの水を飲むことを習慣化したところ、水を長期間、過剰に摂取し続けたため、10年にうっ血性心不全と診断された。さらに腎不全、難聴も患った。

 Aさんと、長男の元会社役員Bさん(61)は、みのを相手取り約6700万円の賠償を請求する民事訴訟を起こした。
 前回(4月16日)と同様に、この日は原告側にAさん、Bさん親子、被告側にみのの代理人弁護士が出廷した。みのは一連の弁論に一度も姿を現していない。

 この場で原告側は新たに日テレを提訴する意向を明かし、みの1人を相手取っていた訴訟と“合体”して審理するよう求めた。上田裁判長は「併合決定を出していないが、その見込みはあります」と、被告に日テレを加える方針を示した。

 Bさんは本紙に対し、約6700万円の請求額は変更せず、この額をみの、日テレの両者に求める意向を説明。さらに新たに日テレを提訴した狙いをこう明かした。

「みのさんが『水を2リットル飲もう』と発言した録画テープを提出するよう、裁判所から日テレさんに『命令』してもらうつもりです」

 これは民事訴訟法223条で定められている「文書提出命令」に基づくもの。証拠の保有者が証拠を提出しない場合、訴訟の当事者から提出するよう裁判所に申し立てがあり裁判所がそれを認めた時、裁判所が証拠の保有者に提出を命じる、という条文がある。今回のケースでは「みのが『水を2リットル飲もう』と発言した録画テープは重要な証拠になるから提出しなさい」と、裁判所が日テレに命じることになる。

 上田裁判長は「録画(テープ)が出てくれば。そこが(この裁判の)基本ですから」と語り「テレビ局側(日テレ)の代理人が出廷すると思うが、その時に録画(テープ)がないか直接聞けると思う」と、日テレ側に確認する方針を示した。

 これで日テレは“一難去ってまた一難”といった状況。アナウンス職の内定を剥奪したために提訴され、和解した末に4月に入社した笹崎里菜アナ(23)が、3日放送のバラエティー「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」に出演したばかり。

 内定取り消し問題がようやく解決したと思ったら、今度はかつての名物番組のベテランMCをめぐる発言で訴えられた。そのうえスポンサー関係者から巨額融資を受けていた上重聡アナ(35)の問題も、まだくすぶったまま。視聴率は好調だが、スキャンダルの火種も数多く抱えている。






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