(CNN) 海外旅行先でその国ならではの料理を楽しむことは、観光名所巡りと同じくらい重視される。そこでCNNはフェイスブックで読者アンケートを実施して、グルメ旅行にお薦めの国や地域を選んでもらった。
結果はアジア諸国の人気が圧倒的に高く、トップテンはイタリアとギリシャを除いてアジアや地域の独占状態だった。ランキングは以下の通り。
1.台湾 8242票
台湾グルメの基本は少しずつたくさんのものを食べること。台北市内には食べ歩きのできる通りが20前後もあり、古都・台南は食の首都とも呼ばれる。
2.フィリピン 1528票
シーフードやトロピカルフルーツが豊富なフィリピン。名物料理はバロットと呼ばれるアヒルの卵にとどまらない。
例えば「アドボ」という家庭料理はメキシコが発祥だが、フィリピンでは冷蔵庫がなくても保存できるよう、鶏肉や豚肉を酢や塩、ニンニク、コショウ、しょうゆなどで味付けした。パーティーでは豚を炭火で丸焼きにした「レチョン」も欠かせない。
3.イタリア 810票
世界中のグルメを魅了し続けてきたイタリアだが、「イタリア料理」とひとくくりにされることを嫌うイタリア人も多い。
地域ごとの違いは大きく、パスタに卵が入っていたりいなかったり、バターを豊富に使う地域もあれば、オリーブオイルの方が好まれる地域もある。
けれどシチリアのアランチーニからナポリの世界一のピザ、モデナの世界一のパルミジャーノレッジャーノまで、イタリア中どこへ行ってもまず失望はしない。
4.タイ 470票
中国、マレーシア、インドネシア、ミャンマーの影響を受け、王宮料理の伝統を持つタイ料理。香辛料やハーブを効かせて管弦楽のような複雑な味わいを醸し出す。
おなじみのグリーンカレーや鶏肉とカシューナッツ炒め、パッドタイはもちろん、北東部のイサーン料理のパパイヤサラダ、ライムジュースやナンプラーやミントの葉で味付けした豚ひき肉、独特のソースにつけて食べる豚の喉肉のグリルもお薦めだ。
5.日本 443票
日本人が料理にかける精巧さは工業品の精巧さとも共通する。その料理への情熱は、他国よりも1段、あるいは何段も上をいく。
季節を見た目も美しくちりばめた詩のような会席料理から、手軽に楽しめる回転寿司まで、日本でまずいものを食べるのは不可能だ。
1つの料理の幾つかのバリエーションを楽しむためだけに週末を利用して旅に出かける国がほかのどこにあるだろう。郷土料理はそれ自体が観光の目玉となっていて、ほぼどんな主要都市にも独特の料理がある。
6.マレーシア 265票
マレーシア料理は中国、インド、マレーの影響を受け、インドネシア料理との共通点も多い。料理の起源の話をすると論争になる可能性があるが、ひとたびラクサを口にすれば歴史のことなどたちまち忘れて、次の食事のことを考えるようになるだろう。
7.香港 236票
世界中の最もグルメな人々が集う街、香港。伝統にこだわった料理から既存の枠にとらわれないフュージョン料理まで、その幅はとてつもなく広い。飲茶レストランの多様性と数だけでも目を見張る。
8.インド 205票
これほど大量の香辛料を使った料理は肉や野菜が後回しにされていると思えるほど。なにしろここには香辛料専門の料理人がいる。
味さえ良ければ香辛料の使い方に決まりはない。ベジタリアン料理でさえもこれほどおいしくできる国は、それだけでノーベル賞ものだ。
9.ギリシャ 167票
ギリシャでの食事の光景はまるで美しい雑誌の写真がそのまま現実になったよう。しかも写真の加工は不要。青い海と白い建物と同じように、カラマタオリーブやフェタチーズ、鮮やかな彩りのサラダ、肉のローストなどはそのままで完璧な絵になる。
その鍵を握るオリーブオイルは、世界中の人々の食と健康についての考え方に影響を与えてきたギリシャで最も偉大な輸出品と言えるかもしれない。
10.ベトナム 162票
ベトナム料理は驚くほど洗練され、多様性に富む。各都市や村ごとにそれぞれ独自の郷土料理があって、一般的な料理でさえも地域によって調理法や食べ方が大きく異なる。
昔ながらの屋外市場では、最も手頃でおいしいベトナム料理が楽しめる。食品屋台では母から娘へと受け継がれてきた味わい豊かな料理が売られている。