与那国島への日本軍駐留計画を受け、台湾軍当局がミサイル演習実施へ―台湾メディア
23日、台湾軍当局は台湾島近くの与那国島への自衛隊の駐留が近いことを受け、侵犯してくる敵の軍艦や戦闘機に対する撃退能力を検証するため、9月に東部海空域で極めて敏感なミサイル発射演習を行う。資料写真。
2013年8月23日、台湾「今日新聞網」によると、台湾軍当局は台湾島近くの与那国島への自衛隊の駐留が近いことを受け、侵犯してくる敵の軍艦や戦闘機に対する撃退能力を検証するため、9月に東部海空域で極めて敏感なミサイル発射演習を行う。人民日報海外版が伝えた。
■台湾の安全を脅かす軍駐留
わずか28平方キロメートルの猫の額ほどの面積の与那国島に、台湾軍当局が神経をとがらすのはなぜか?与那国島は台湾島とわずか110キロしか離れておらず、尖閣諸島とも約150キロの距離にある。こうした地理的特殊性から、ひとたび軍事化されれば、西太平洋において動き1つで決定的影響を及ぼす戦略上の駒となりうる。
専門家は、与那国島への日本軍駐留の強化は台湾にとって安全保障上の潜在的リスクになると指摘する。空港と天然の良港を持つ与那国島は、台湾に入る天然の門戸だ。直線110キロの距離にあり、日本の軍艦は2時間で花蓮港沖に、戦闘機は10分で台湾島上空に到達できる。ひとたび進駐すれば、自衛隊はレーダーによって、台湾島東部の花蓮、左営、佳山など重要な海軍、空軍基地を一望に収めることになる。
中国の民間シンクタンク「知遠戦略・防務研究所」の軍事学者、周晨鳴(ジョウ・チェンミン)氏は「日本が与那国島を徐々に武装化しているのは、台湾を自らの防衛上の利益と束ねることを望んでいるからでもある。どこから飛んで来る戦闘機であれ、与那国島上空に到達するには、まず台湾の防空識別圏に入るからだ。こうすれば台湾海峡関係をかき乱すことができる」と指摘した。
■軍事演習には反撃の意味も
台湾軍当局は9月23、24両日の演習で、海軍艦艇からの対空ミサイル、長距離対艦ミサイルの発射などを行う。台湾海軍は近年、警告なしの大規模演習を毎年2−3回行い、水上艦と航空兵力の対戦能力を検証している。演習エリアは与那国島と非常に近いことも多い。これまで日本側は手が及ばぬため、台湾軍当局による与那国島周辺海域での演習に対して割合淡々とした反応だった。
与那国島への日本軍駐留後、台湾軍の演習と活動範囲が厳しく制限されるのは必至だ。与那国島周辺海域に近づくのも難しくなるだろう。特に中台関係の緩和を受けて、日本軍当局は台湾軍当局に警戒心を抱いている。将来台湾島周辺で、与那国島に基地を持った日本軍艦艇の出没が増えると考えられる。与那国島には現在1500メートルの民間用滑走路がある。航空自衛隊はこの空港を軍民両用にするだけで、軍事的触角を台湾の懐まで直接伸ばすことができる。今回の軍事演習に反撃の意味がないとは言えない。
■島民は軍駐留で巻き添えを食うことを懸念
国民党のある立法委員は、日本の軍駐留は台湾漁師の操業を著しく圧迫すると指摘する。漁業紛争や尖閣問題のために今後与那国島周辺海域で日台艦艇の衝突や対峙事件が起きる可能性は決して杞憂ではない。5月29日に日本水産庁の巡視船は与那国島周辺で台湾漁船1隻を拿捕し、船長を逮捕した。日台漁業協定発効から1カ月足らずで、日本側に拿捕された台湾漁船はこれで4隻目となった。
与那国島漁協の窓口には、台湾海軍が周辺海域で行う演習についての掲示が常に貼ってあるという。周氏は「これまで与那国島島民は自衛隊の駐留に反対し、レーダーなど軍事施設が建設されて、他の国や地域による軍事攻撃を招き、生活が脅かされることを懸念してもきた」と指摘した。
希少カメ2600匹保護=危うく中国で食材に―台湾
台湾当局は25日、南部高雄港に停泊中の船のコンテナ内で、台湾で保護種になっている希少なカメ2626匹を発見、保護したと発表した。カメは中国に密輸されるところで、富裕層向けの食材か、漢方薬の材料になるところだった。
カメが見つかったのは24日で、事件を受けて男性1人が逮捕された。中国では乱獲から野生のカメが激減し、カメの価格が台湾の約5倍に跳ね上がっている。台湾当局者は「中国人は今、カメを狙って台湾や東南アジアに目を向けている」と警戒感を示した。
呉副総統、日本の政治家と馬総統をイケメンと絶賛!=台湾メディア
台湾の呉敦義副総統が、日本維新の会所属の中田宏衆議院議員と面会。「イケメン政治家だ」と台湾の人々に報告した。
「台湾今日新聞網(NOWnews)」は、8月22日に対面した中田議員のイケメンっぷりを、呉副総統が褒めたと伝えた。「横浜市長をつとめていた当時は本当にかっこ良く、台北市長時代の馬英九総統を思い出しました。お2人は日本と台湾で最もかっこ良い市長だったと思います。中田議員は、まるで日本映画の主人公のよう」と呉副総統は話したそうだ。
また日本維新の会について、「歴史のある国にとって、維新は重要な課題。一つの民族が再び栄光にを取り戻し、輝けるかどうかの鍵をにぎっている」と伝えたという呉副総統。東京・羽田空港と台北・松山空港の直行便就航に、中田議員がひと役かったことに、感謝しているとのことだ。
「最近の5年間は、台湾と日本の関係が最も良い時期だと言えるでしょう。査証免除での入国やワーキングホリデー制度の導入をはじめ、空と海の協議などさまざまなことが実現できています。日本は台湾人が最も旅する外国で、二番手の貿易パートナー。2014年には台湾・故宮博物院の展示品が、海を渡って日本で飾られます」と親交が深まる台日関係を喜んだ。ますます交流が活発になる、台湾と日本の動きは要チェックだ。
レアな日本のお土産は、女性の「ひざまくら」!?
数年前に発売され、テレビ番組やインターネット上で話題になった「ひざまくらクッション」。女性の太ももを形取ったクッションで、今もニーズがあるらしく通信販売やバラエティショップなどで購入できる。台湾メディアが、「成田空港の免税店や東京都内で販売されている」と、日本土産として薦めるかのような情報を掲載した。
ウェブメディア「台灣醒報(Awakening News Networks)」は、「以前から日本には男性の腕の中で眠るような、女性向けの枕があった。そして最近は、女性の太ももに頭を置く“ひざまくら”が登場」と報道し、購入できる場所を紹介している。販売メーカーは「女性の正座姿のような枕は、子どもの頃に母親の太ももに寝転がった感覚。安心した気持ち良さを感じ、お土産として人気です」と説明したとのこと。また空港でこの商品を見たという台湾人の、「時々家が恋しくなる時があるので、ホームシックを解消できるグッズとしていいと思う。持ち運びも簡単」というコメントも載せた。
台灣醒報は「高品質で価格は2700台湾ドル(約8900円)程度。風変わりな枕は好評で、AmazonやTrend Shopというサイトでは売り切れた」と、人気商品であることを紹介。だが面白がって買いたくても、定価で売られていては気軽に手が出せないだろう。また台湾人の興味を引く商品であれば、すぐに似たようなものが現地で販売されそうだが……ショッピングサイトやオークションサイトで、それらしきものは見つけられなかったので、簡単には購入できないらしい。
「メイド・イン・ジャパンの奇妙な商品」として、海外メディアに取り上げられたことがあるというこの「ひざまくらクッション」。台湾の人にはどう映っていいるのか、街中や夜市で売られていないか……機会があれば、チェックしてみたいものだ。
シンガポール政府、リー首相の尖閣発言報道は「わい曲だ」と反発
シンガポール外務省は23日、21日に中国大陸や台湾などのメディアが報じたリー・シェンロン首相の「尖閣問題で中国は世界的地位を失う」発言は「著しいわい曲だ」とする声明を発表した。中国メディア・中国新聞社が23日伝えた。
記事は、中国の「あるメディア」が21日、以前出席したフォーラムにおいてリー首相が「中国は魚釣島や南シナ海で何かを得られるかもしれないが、名誉や世界的な地位を失うことになる。これについてはじっくり考慮しなければならない」と発言したと報じたことを紹介した。「あるメディア」とは、環球網などを指しているものとみられる。
そのうえで、シンガポール外務省の報道官が23日、報道の根拠となった発言は今年5月に東京で行われた第19回「アジアの未来」フォーラムであるとしたうえで、報道は「誤りで、ミスリード性のあるものだ」と発言したことを伝えた。
同省は「私はそれぞれの国が、中国の繁栄、発展から利益を得ていてると思うし、良好な関係を築くことを期待している」、「もちろん、中国だって魚釣島や南シナ海問題で強硬な立場を取ったら世界的な地位や名誉を失うことだろうことは気づいているはず。そうなれば中国を恐れる国が結びつくことになるのだから」というリー首相のコメントを紹介。リー氏の当時の発言は「中国の良き友達として公平な観点から発言したもの。緊張の局面をあおろうとしたものではない」と主張した。
台湾プロ野球、義大の徐生明・監督が急死
台湾プロ野球、義大ライノズの徐生明・監督が24日夜、試合を終えて帰宅後、心筋梗塞で急死した。54歳。徐・監督は義大グループが興農ブルズを買収して今年生まれたライノズの監督に就任、前期はいきなり優勝した他、人気の面でもブルズ時代から一転してリーグで最も観客数の多い球団に育て上げた。
徐・監督は少年野球の時代から各世代の野球大会で中華民国台湾を代表する投手として活躍。台湾プロ野球が始まって2年目の1991年から味全ドラゴンズ(すでに解散)で監督として指揮を執った。当時は32歳で監督として最年少。1997年から99年までドラゴンズで三連覇。後発のリーグ、「台湾大聯盟」(すでに中華プロ野球連盟によって吸収)の球団も含め、計6球団で監督を務めた。プロ野球で通算715勝(中華プロ野球連盟では610勝)は台湾記録。
一方で病には苦しめられた。長年通風の痛み止めを服用、高血圧もあり腎臓病に。人工透析をしていたが2004年に移植を受けて透析からは解放された。今年のプロ野球人気の奇跡的な回復にもあくまで冷静で、ブームが続くかどうかは選手たちと球団、業界の努力にかかっていると話していた。24日はトップの兄弟エレファンツとのダブルヘッダーで、第1試合は敗れたものの、ナイターの第2試合は3対2で勝ち、0.5ゲーム差でピタリと追走していた。久しぶりに明るい話題の多かった今年のプロ野球界は突然の訃報に大きなショックを受けている。
米国務省:対台湾武器供与は台湾海峡の平和に寄
アメリカ国務省が、台湾への武器供与は台湾海峡の平和に寄与するとしている。アメリカ国務省のジェン・サキ報道官は22日、台湾が防衛に必要とする軍備をアメリカが提供し、台湾に十分な自衛能力を持たせることは、アメリカの国内法である台湾関係法による約束に合致していると説明、長期にわたって存在し続けているこの政策は、台湾海峡の平和と安定にも寄与すると述べた。
サキ報道官は定例記者会見で、アメリカと中国大陸間の三つの共同コミュニケと、台湾関係法を基にした、「ひとつの中国政策」は変わらないと強調。
中国大陸のメディアは先ごろ、中共の「国防部長」はアメリカ側に対して、台湾への武器供与を取りやめた場合、中共は武器の配備を見直してもいいと伝えたと報じた。また、この報道では、中共はアメリカとワーキングチームを立ち上げて、台湾に対する武器供与について討論するよう提案したとしている。
しかし、サキ報道官の談話内容によれば、中共がこの問題でアメリカに圧力をかけたことが事実だとしても、アメリカ政府の態度が変わる形跡はまったくないものと受け止められている。
両岸サービス貿易協定で馬・総統と蘇貞昌氏が弁論
中国大陸とのサービス貿易協定についての、馬英九・総統と民進党の蘇貞昌・主席の公開討論会が実現するかどうかが注目を集めている。
台湾海峡両岸それぞれの窓口機関が結んだ、両岸サービス貿易協定について、台湾では与野党が激しく対立。最近、メディアが行った世論調査では、回答者のうち63%が、与党・国民党と最大野党・民進党の主席がこれについて公開討論を行うことを希望した。
民進党の蘇貞昌・主席は23日、「公開討論会によって、これほど多くの人の利害にかかわることをすべて人々に理解させられる、すべての国民に知ってもらえる、これは民主国家としてよいことだ」と述べ、前向きな態度を示した。
一方、国民党文化伝播委員会の蕭旭岑・主任委員は、メディアがこれを主催するならば、馬・総統は出席するとの見方を示した。蕭氏は、馬・総統は、公開討論会というルートで、サービス貿易協定に関する情報をいっそう透明化し、人々がその実際の内容をより理解できるよう望んでいるとし、「公に直接討論できる場があるなら、サービス貿易協定そのものにとっても大きな助けとなろう」と述べた。
地方看板コメ料理人気投票、嘉義市「鶏肉飯」優勝
行政院農業委員会農糧署がコメの消費量拡大のために行っていた、各地方の看板コメ料理人気投票の結果が23日に発表され、台湾中南部・嘉義市の鶏肉飯がトップとなった。農業委員会農糧署では、各地のおコメの地産地消を進めるため、6月25日から7月28日までインターネット投票で、各地の看板おコメ料理の人気投票を行った。
一位となった、嘉義市の鶏肉飯は台湾の有名なB級グルメで、農業社会の時代に、ラードもしくは鶏の油をご飯とまぜて食べたことから生まれた。嘉義地区の鶏肉飯はさらに七面鳥の肉と、きざんだネギを油で揚げたものが加わり、今の七面鳥を使った鶏肉飯が出来上がった。現在では、台湾全域で、にわとりを使った鶏肉飯が広がっている。
二位は、台湾南部・高雄市の高雄ライチソーセージ飯。高雄市で毎年2万トンとれるという特産品ライチを利用し地元のソーセージと結びつけた。ソーセージはもともと赤身7割、脂身3割のところ、脂身の2/3をライチにしたもので、口当たりは通常のソーセージと異なり、さっぱりし、甘酸っぱさがあるという。三位は、嘉義県の黄金カラスミチャーハンだった。
農業委員会では、これらの料理をトラベルマップに表示して、各地の地元の食材を利用した看板コメ料理を内外の旅行者に楽しんでもらいたいとしている。
台湾高速鉄道、10/1より値上げ確定
台湾新幹線こと、台湾高速鉄道の値上げが確定した。交通部は22日、台湾高速鉄道が提出した値上げ案に同意。台湾高速鉄道では今月27日に値上げの詳細を公表し、10月1日に実施する。
台湾高速鉄道はが乗車料金を引き上げるのは2007年の開業以来初めて。10月1日より台湾北部の台北駅から台湾南部の高雄・左営駅までの指定席は、片道台湾元1490元から1630元へと台湾元140元引き上げられる。
政府はこれまえに台湾高速鉄道の基本料金の引き上げ案に二度同意している。一回目は2009年、キロメートル当たりの1人の乗車料金を3.655元から3.875元に引き上げるというものだった。今回は3.875元から4.009元に引き上げる。値上げ率は7.1%から9.6%。しかし、2009年に政府が値上げに同意した際には、金融危機による不況を考慮して値上げは見送られた。
今回も値上げに反対する声はあるが、交通部は、台湾高速鉄道との契約で規定されている、「乗車料金調整のタイミングと方式などについては台湾高速鉄道の決定を尊重する」という方針を守り、値上げに同意したとしている。
台湾国際トラベルフェアが23日に台北で開幕
2013年台湾国際トラベルフェアが23日、台北世界貿易センター第1展示館で開幕した。今年のトラベルフェアでは、350社あまりの旅行関連業者が500個のブースで、最新のツアー旅行などを販売する。
政府が、フィリピンへの渡航延期勧告を解除したことで、フィリピン政府の観光担当部門は台湾の旅行業者を通して、イベント開催期間中、優遇プランを打ち出す。ある業者は、フィリピンのボラカイ島での5日間の旅を航空チケットにホテル代込みで、台湾元8888元(日本円約2万9000円)という破格のプランを提供する。
また、フィリピンでは、台湾の観光客が年内に6人いっしょにフィリピンに入国したならば、現金100万元(日本円330万円)があたる抽選活動を実施、今年3ヶ月近く、台湾から観光客がやってこなかった損失を取り戻す考えだという。
台北市旅行商業同業組合では、トラベルフェア4日間で入場者は延べ15万人と予想、12億元(日本円約40億円)近いとされる、秋から冬の旅行市場の売り上げを業者が奪い合うと話している。
TSMC、Q4は稼働率90%も[IT]
バークレイズ・キャピタル証券のアジア太平洋半導体部門首席アナリスト、陸行之氏はこのほど発表したリポートで、ファウンドリー(半導体の受託製造)世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の第4四半期の設備稼働率が85〜90%まで上昇するとの見通しを明らかにした。聯発科技(メディアテック)と米アップルのスマートフォン向けチップ、米マイクロソフトの「Xbox One」とソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の「PS3」など新型ゲーム機向けチップの製造などが稼働率を押し上げるとみている。
23日付経済日報が伝えた。TSMCの張忠謀董事長は先に、今年の第4四半期の売り上げの前期比落ち込み幅は例年を上回るとの予測を示していた。業界からも、28ナノメートル製造プロセスによる生産が前期比で30%以上減るなどの観測が出ていた。
陸氏によると、足元の設備稼働率は28ナノプロセスが約70%、40ナノプロセスが75%以上、65/90ナノプロセスが70〜75%。10月には急な受注が入り、稼働率が大きく上向く見通しだ。
TSMCの主要顧客である米クアルコムが同業の米グローバルファウンドリーズ(GF)に発注を切り替えているとの観測について、陸氏は「競合企業の歩留まりはTSMCに比べて1〜2割低く、生産能力も遠く及ばない。競合がTSMCの売上高に与える影響は限られる」との見方を示した。
台湾・日月潭を電気自動車で一周 秋には東京でもエコ成果お披露目
行政院交通部の後押しで4月下旬から中部台湾・南投県の観光地、日月潭では湖畔めぐりのための電気自動車(EV)を導入している。この成果は10月に東京で開催される「ITS世界大会」で発表されることになっている。
交通部は「スマートタイプの科学技術」、「省エネルギーと環境保全」、「観光の促進」を結びつけたいとし、経済部、環境保護署、和泰汽車(自動車代理店)などと連携、4月25日から日月潭にトヨタのIQ EV19台とプリウスPHV 16台の計35台の電気自動車を投入、観光客向けににレンタカー・サービスを始めている。
7月末までの約3カ月の間に延べ6000人余りの旅行客が電気自動車で日月潭を観光しており、このうち9割以上が自家用車に代えての利用。3カ月間の累計走行距離は計4.6万キロを超えており、1万キログラムの二酸化炭素の排出を抑えて環境保護に貢献していることになる。
交通部では日月潭を台湾の「省エネルギー観光、スマート・トラベル」のモデル地域として位置づけたいとし、環保署と協力して将来は国産電気バスを開発、いまだに使用している老朽化したディーゼル・バスに取って替えたいとしている。
台湾与野党代表が9月にテレビ討論 両岸サービス貿易協定問題で
中国大陸との間でこの6月21日に調印された両岸サービス貿易取り決めが台湾で議論を呼び、この問題で与野党が対立して数カ月になる。賛否両論ある中、馬英九・国民党主席と蘇貞昌・民進党主席はおとといそれぞれテレビ公開討論への参加を表明、主催者の公共電視では中国時報、自由時報、蘋果日報、聯合報の4大新聞各社および中央通訊社と共同開催、日程は決まっていないが9月中にも行われる見通し。
台湾企業の大陸市場進出に期待が高まる一方、取り決めの影響を受ける関連業界では懸念の声もあがっている。中国時報が行った世論調査によると、与野党で議論し取り決めの是非についてはっきりさせてほしいと考える人は63%。こういった中で馬総統は先日テレビ討論参加の意向を示した。また馬政権に対し反対姿勢を取り続けている民進党の蘇主席もついに討論参加を表明した。
台湾と中国大陸の間で交わされた両岸サービス(服務)貿易取り決めでは、中国大陸側が電子商取引や出版・金融・医療・旅行業などを、台湾では金融・電信・美容・航空などを開放することが決まっている。
日本の視覚障碍者、台湾民間支援でタンデム自転車・北海岸の旅へ
台湾の視覚障碍者自転車団体、「展翼視障天使協力車隊」のボランティアによる先導の下、日本から来た視覚障碍者らが2人乗りのタンデム自転車に乗っておととい剣潭を出発、異国でのサイクリングの夢をかなえる。一行は汐止、基隆を通って北海岸をめぐり、2泊3日の行程で150キロメートルを完走する。24日付けで自由時報が伝えた。
「協力車隊」代表の朱振元さんによると日本「自転車協会」の大島正広副理事長との話し合いの結果、今回72歳の女性を含む日本の視覚障碍者4名の台湾でのタンデム自転車体験を受け入れることになった。通訳者はいるものの(目の見えない外国の人に)途中の名所や景色をうまく説明するのはやはり難しい。しかし、それでも大変楽しんでくれているようだと語った。
大島さんは今年初め台湾に来た時、台湾のタンデム・サイクリングが盛んなのを知って驚いたというが、今後は台湾の視覚障碍者の人たちを連れて国外に出てさらに特別な体験をしてほしいと述べた。
台湾・清朝統治時代のスタンプ入り封筒、その価値3300万円以上か
「2013年全国郵便展」がおとといから郵政博物館(台北市中正区)で開かれているが、今回展示品の中で特に注目されているのが138年前、台湾がまだ清領だった頃、厦門(アモイ)経由で香港に宛てて送られた郵便印入りの封筒だ。
この古い封筒は30年余り前に日本の収集家から寄贈を受けたもの。差出日は1875(光緒元)年9月21日で、現存する税関スタンプ入りの封筒としては台湾で最も古い。中華郵政では当初この封筒の価値に気づいていなかったが、今年行われた香港での郵便オークションで1885(光緒11)年の消印の入った封筒に460万香港ドル(約4000万円)もの値がついたことから、この封筒も1000万台湾元(約3300万円)以上するのではないかとみられている。(1875年と1885年はそれぞれ明治8年と明治18年。)
封筒は縦17センチ、横9.5センチで、幅4センチの赤い欄に宛て名を書くようになっており、差出人と受取人の近くには“護封”との篆書による朱印が押されている。当時の華人が漢文で書簡をやり取りする時の習慣だ。左端には“八月念二日台灣税關緘”と書かれているがこの旧暦8月22日は1875年9月21日を指す。封筒にはさらに9月25日付けの“TAKOW”打狗(高雄)税関、9月28日付けの“AMOY”厦門)税関の英語スタンプが押されている。封書は厦門に着くと再び船で香港まで運ばれ、到着後はそこから船員など誰か頼まれた人が受取人のところに出向いて届けられたようだ。
この封筒には住所が“香港中環新公司右街第三[木間]”(香港島の北岸)、宛名は“怡徳番衣舖掌柜”(洋装店「怡徳」の会計)と記されている。また裏に“檳資到奉八個仙”とあるがこれは「送り届けてくれた方に謝礼差し上げます」といったところか。当時、香港や台湾では庶民の間でビンロウを噛むのが流行っていたが、手間賃のことを“檳資”(ビンロウ代)と呼んでいるのは興味深い。
「全国郵便展」は8月23日〜27日まで郵政博物館にて開催中で、国際郵便展受賞作品や郵政博物館の貴重な収蔵品が展示されている。
北投温泉公共浴場100周年、お湯につかって楽しむアート/台湾・台北
毎年50万人近くの観光客が訪れる北投温泉博物館。今年は浴場完成100周年と博物館15周年にあたることから、台北市文化局の企画で24日から温泉地らしいアートの祭典が繰り広げられ、市民らはお湯につかりながらおしゃべりしたり映画を観たり、100年の歴史を持つ北投の温泉文化に思いを馳せる。
イベントは大きく「北投温泉博物館」、「北投市民劇場」、「北投伝承の歌謡」の3つに分かれ、それぞれ映画や芝居、歌などが楽しめる。
温泉博物館では今回初めて構内のしきりを取り払い、陽光が屋内に射し込むようにした。大小の浴槽につかっておしゃべりをしながらドキュメンタリー映画を観たり、館内に流れる「北投小唄」にあわせて歌ってみるのもなかなかいい。北投市民劇場では地元の中学・高校、社会人大学や民間団体、劇団と力を合わせ、市民を招いて地元の歴史を題材にした演目で町の移り変わりを追う。また去年好評だった北投歌のイベントでは北投出身の歌謡詩人の陳明章さんとフォルモサ民謡団、厳詠能さんと打狗乱楽団など地元団体によるパフォーマンスが披露されワークショップの成果発表が行われる。
24日は午前11時に浴場を舞台に世紀当代舞団によるモダンダンス、午後2時に博物館の「大たたみホール」でくつろぎながら聞く著名建築家、顔忠賢さんの「北投から日本、温かな泉・秘境の湯」と題した講演、夜7時からは北投公園スケート場にて「映画音楽の夕べ」がそれぞれ開催。
北投温泉博物館は日本統治時代の1913年に建てられた公共浴場の建物を利用したもの。建築当時1階は大浴場、2階はレストランや娯楽室が設置されており、東南アジアで最大規模の温泉浴場だった。
台湾、1〜7月の新生児数12万弱 減少傾向に
内政部が24日発表した今年1〜7月の新生児数は昨年同期比6.4%減の11万6441人だった。増加を見せた1月(43.7%)を除きいずれも減少となり、過去10年で最高となる昨年度の23万人余りをピークに台湾の新生児数が減少しつつあるようだ。
人口1000人あたりの出生数が最も高い自治体の上位3位は連江県7.59、新竹市7.13、金門県6.52で最も低いのは屏東県と基隆市で共に3.36、嘉義県3.54がこれに続いた。
新生児数のうち男児は6万426人、女児は5万6015人と全体に占める割合はそれぞれ51.89%と48.11%。また女子100人に対する男子の数は昨年同期比0.04人増の107.87人だった。
台湾・中央銀行の彭総裁、10回目の「A」評価 世界初
米グローバル・ファイナンス誌が23日まとめた2013年版「中央銀行総裁レポート」で、中華民国(台湾)中央銀行の彭淮南総裁(74)が世界初となる10回目の「A」評価を得た。
このレポートは世界主要国・地域の中央銀行総裁の過去1年間の実績を評価したもので、1994年から毎年発表されている。今年は彭総裁のほか、マレーシアとフィリピンの中央銀行総裁も「A」の高評価を獲得、アメリカのバーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長は「Bプラス」、中国人民銀行の周小川総裁は「C」だった。日本銀行の黒田東彦総裁は就任期間が1年に満たないことから評価対象から外された。
インフレ抑制で定評のある彭淮南総裁はこの2月、就任から3度目の再任が決まり、李登輝政権末期の1998年から数えて20年に及ぶ在任期間は歴代最長。グローバル・ファイナンス誌「中央銀行総裁レポート」では、2000年、2005〜2013年と計10回の「A」評価に輝く。
台湾HTC、日本向け新型スマホにニューカラー登場
日本の大手電気通信事業者、KDDIは22日、台湾・宏達国際電子(HTC)の新型スマートフォン「HTC J One」について、新色の「レッドメタル」を24日から発売すると発表した。
この6月の「ホワイトメタル」、「ブラックメタル」発売に続くもので、HTCでは昨年投入した「HTC J」と「HTC J butterfly」でも人気を呼んだレッドカラーの登場で日本での市場シェア拡大を狙っている。
アイドルグループ、乃木坂46を使ったプロモーションの成功もあり、日本だけでなく台湾でも売れ行きが好調なHTC。最近はハリウッド映画「アイアンマン」などで有名なアメリカ人俳優、ロバート・ダウニー・Jr.が出演している新しいCMが話題になっているが、株価の大幅下落で中国大陸企業、華為技術(ファーウェイ)や中興通訊(ZTE)に買収される可能性が取り沙汰されている。
HTCの株価は23日の終値は155台湾元(約510円)と、2011年4月につけた最高値1300元(約4300円)から9割弱も下がっている。
台湾・台北駅、1階ホールに椅子設置 初の優先席も
23日、台北駅の1階ホールに2年ぶりに椅子が登場した。一部は駅構内で初となる優先席。駅側では来月から様子を見ながら中秋節(今年は9月19日)明けにも椅子増設の必要性について検討するとしている。
台北駅は2011年に改築工事を行いリニューアルオープン、2階などにレストラン街が完成した。その際、構内1階の椅子は全て撤去されたが、乗客から不便とのクレームが多かったのを受け東と西の通路にそれぞれ簡易座席を設置した。しかし、数が少な過ぎるため依然として地べたに座り込み、床に座ったままで弁当を食べる乗客などが続出していた。
台湾紙、中国時報が先日この状況を報じたところ2週間のうちに椅子増設の話が持ち上がった。駅側では状況を把握しようと先週から記録をとり始め、1時間あたり100〜120人の利用者が1階ホールにいることがわかった。将来は椅子の利用状況について朝と晩の8時に定点観測を続けるという。
今回設置された64席のうち4分の1を占める16席が優先席で、お年寄りや子供などに配慮している。23日構内の椅子を初めて目にした乗客らの反応は良好で、「もっと増やしてほしい」、「飲食店やコンビニの付近にも設置してほしい」、「椅子が多ければ小さな子供を連れて街に出ても疲れたらちょっと休むことができる」などの声が上がっていた。
台湾鉄路ではお年寄りや体の不自由な人に席を譲り、長時間座り続けることのないようにしてほしいと呼びかけている。
台湾、名古屋「どまつり」初参加 観光客誘致で
今月22日から26日まで日本を訪問、滞在中、名古屋市の踊りの祭典「にっぽんど真ん中祭り」(略称:どまつり)に初めて参加するなど、観光交流を通じて台湾を訪れる日本人客の増加につなげようとしている。
「どまつり」に参加するのは、国立台湾芸術大学の学生ら65人からなるパフォーマンスグループ。一行は足に台湾製の下駄を履き、カランコロンと音を立てながら宜蘭地方の童謡や武術、タップダンスやジャズダンス、幸福幸運の象徴、羽を広げた孔雀の様子を表す踊りなど、台湾色あふれるパフォーマンスを展開する。
1955年創立の台湾芸術大学はこれまでにも中華民国(台湾)を代表し歌や踊りを通じて台湾の文化を海外に紹介しているが、今回の「どまつり」参加でも台湾のソフトパワーを発揮しようと数カ月にわたって練習を重ねている。
台北万華でルーツ探しの日本女性、「亡き父の思い出は台湾の人情」
8月初め、とある日本女性が台北市万華(ばんか)区の戸政所(戸籍を管理する役所)を訪れ、ボランティア通訳を通じ、2年前に亡くなった父親が生前よく台湾について語っていたので、ぜひ父の住んでいたところへ足を運んでみたいのだがと問い合わせがあった。
「かつて父が歩いた道を歩み、父が吹かれた風に当たり、父が味わった旨い物を食してみたい」という女性の名は藤川さん。万華戸政所では藤川さんの父親の氏名を手がかりに自慢の情報管理システムで記録を探し出し、一家が終戦前まで住んでいたのは台北西南部の市街地、マンカの元園町(現在の万華区菜園里)だったことをつきとめた。また、このほかにも藤川さんの祖母や母方の祖父らが当時の台北城内や大稲テイ(=土へんに呈)、台中などに住んでいたことが明らかになった。
藤川さんは旅を終え台湾を離れる際、台北市民政局にお礼と報告を兼ねた電話をかけ、「万華区戸政所が熱心に調べてくれたおかげでルーツ探しの夢がかない本当に感謝している。父がいつも話していた美しい思い出とは結局、台湾のあつい人情だったのだと気がついた」とふり返り、「今回は短い滞在だったが次回再び台湾を訪れ、ゆっくりと父親の足跡をたどってみたい」と語ったという。
【万華】 当時の資料によると、万華は旧称「まんか」(日本語での呼称)、漢字2字で舟へんに孟および舟へんに甲、台湾語で「バンカァ」。
台湾鉄路と阿里山森林鉄路が初協力のクルーズツアー実施
台湾鉄路(台鉄)のCK124型蒸気機関車によって運行されているクルーズ列車「仲夏宝島号」が23日、嘉義駅に到着する予定だ。乗客はここで阿里山森林鉄道(森鉄)の列車に乗り換えることになっており、台鉄と森鉄の垣根を越えた乗換えが実現する。
台鉄嘉義駅によると、この「仲夏宝島号」は台鉄とJR北海道の蒸気機関車であるCK124型とC11型の姉妹列車提携締結から一周年を迎えたことを記念し、台鉄が推し進めるクルーズ列車の旅をアピールするために運行されたもの。
今回のクルーズ列車は2列車が運行されるが、台鉄のクルーズツアーとしては初めて森鉄の観光ツアーと提携したことから話題を呼び、チケットは9日の発売始後まもなく売り切れとなった。
CK124による「仲夏宝島号」は23日10時11分に雲林県斗六駅を出発。10時57分にも嘉義駅に到着する。到着直前には、「仲夏宝島号」と森鉄のSL25型蒸気機関車「中興号」が時速10kmで並走するという鉄道ファンならずとも嬉しい演出が行われる予定。乗客は嘉義駅の一番ホームに並んで停車する2両の蒸気機関車と記念撮影の後、「中興号」に乗り換え森鉄観光を楽しむ。
森鉄に乗り換えた乗客は嘉義車庫を訪問。森鉄の蒸気機関車や、珍しいナローゲージの車両などを見学したり、林務局の解説員による森鉄の歴史について説明を受けるという。その後は沿線の風景を楽しみながら北門や竹崎駅などを参観する。
農業委員会林務局が運営管理している阿里山森林鉄路は今年5月、将来的な移管を前提に台鉄と運営協力を結ぶ。