高校野球埼玉県大会で、バットをヌンチャクのように連続的に振り回すパフォーマンスをみせた滑川総合の選手(3年)が全米の話題となっている。米国では「見事なバットさばきだ」と感嘆の声も上がってるが、埼玉県高野連関係者は「危険行為や遅延行為にあたる可能性がある」と指摘している。
同選手は23日の埼玉栄戦(2-3で敗退)の5回に代打で登場。左打席に向かう途中からグリップを中心にしてバットをバトントワリングのように回転させ、その後もスピードに変化をつけながら、上体を反らせたり、バットを脇や背後に回したりしながらスタンスをとった。
投手が投球モーションに入っても、ジャグリングのようにバットを投げてキャッチ。マーリンズのイチロー外野手(41)のように回しながら動きを止めることなくタイミングを取り、投球にバットを出す器用さは驚くほど。
ファウルになると打席を外し、新体操のように飛び跳ねたあとは、再び打席の中で片足で立ってバットを投手に突き出し、投手やベンチを指差すなど連続的に激しく動き回った。
試合直後にこのパフォーマンスの動画がネット上に投稿され、「アニメ『てーきゅう』に登場する“夜叉の構え”だ」「いや『ドカベン』の“秘打白鳥の湖”だ」などと話題に。
レンジャーズのダルビッシュ有投手(28)が同日、ツイッターで取り上げ、「どこの高校の誰か気になる(笑)」と投稿したことをきっかけに、24日には米国のスポーツニュースや大リーグ公式サイトでも動画が取り上げられた。CBSスポーツでは「日本の高校生がバットで武術の殺陣のようなパフォーマンスをみせた」などと報道。
サイ・ヤング右腕バーランダー(タイガース)も「今まで見た中でもっとも面白い」などと語っている。
埼玉県高野連は「危険で遅延行為に当たる可能性もあり、相手チームに対して失礼な行為になることもある」などの趣旨で同校を注意した。