志願制への完全移行は17年に延期
国防部(国防省)は12日、徴兵制から志願制への完全移行について、志願兵の募集状況が芳しくないため実施の時期を当初予定していた2015年から17年に延ばす方針を発表した。同部の統計によると、1〜7月の志願兵採用数は4290人と、通年の目標2万8531人のわずか15%に。7月に兵役中の男性が上官らの虐待を受けて除隊直前に死亡した事件が起こったこともあり、状況がさらに悪化するのではとの観測もある。国防部ではこうした厳しい現状を打開しようと、募集が好調な女性の定員枠の拡大などを検討している。
江・行政院長が辞任強制を否定
曽勇夫・前法務部長が辞任後に記者会見し、辞任は馬英九・総統の意を受けた江宜樺・行政院長に強制されたと語ったことに対し、江・行政院長は12日、「私は単純な人間であり、陰謀を図ったりはしない。また、出世欲もない。会談では私は話を聞くばかりだった」と弁解した。曽・前法務部長は、馬・総統、江・行政院長、羅智強・総統府副秘書長の3人が「新タカ派トライアングル」だと指摘していた。立法院は17日から新会期が召集される。
観光局長、観光業者160人と日本へ
円安の影響で今年1〜7月の日本人観光客数が前年比6.79%、のべ76万789人減少したことを受け、観光局長は観光協会会長、航空会社、県市政府、ホテル等の観光業者を率い、12日、東京で観光説明会を開いた。14・15日はアジア最大級の旅行展覧会「JATA旅博」に出展する。今までは観光主体の出展だったが、今年は初めて商品の販売も行う。また日本人観光客をより多く呼び込むため、路線増や様々な優待制度を設ける予定。
菅・元首相が訪台、反原発関連イベント参加へ
民主党の菅直人元首相が12日午後来台した。4日間の滞在中、台湾の第一原子力発電所の視察や脱原発・反原発に参加するほか、14日には講演イベントに参加し、福島第一原子力発電所事故発生当時の状況を振り返る予定。台湾の反原発団体「パパ非核陣線」などの発表によると、12日はカク龍斌・台北市長と会談、13日に台北地域の水がめである翡翠ダムと第一原発を視察した後、朱立倫・新北市長を訪問、夜には中正記念堂・自由広場で開かれる反核団体「反核4、5、6」の集会に参加、14日に講演イベントに出席し、15日帰国する。(カク=赤におおざと)。
安全な台湾のサンマに日本も興味津々
台湾で秋の味覚のサンマやエビなどの値段が上昇している。この背景には来週19日にせまった中秋節のバーベキュー需要や台風による減産があるとみられる一方で、安全な食材を求めて日本からの買い付けが急増していることも指摘されており、今後消費者への負担が増加する恐れがある。台湾では毎年中秋節にバーベキューを楽しむ習慣があるが、台湾の漁協によると今年のバーベキュー用水産品の価格は比較的安定しているという。しかし台湾を襲った台風の影響で、エビの生産量が30%以上減少することが予測されており、値段の上昇が避けられない見通しだ。
王祖賢、あの容姿は交通事故のため
女優の王祖賢が8月に香港に帰ってきたところをフォーカスされ、以前と似ても似つかない容貌になっていたことで、香港誌最新号は、去年の夏に交通事故に遭い、昔の容貌が失われたと報じた。同誌記者がカナダ・バンクーバーの自宅に王祖賢を訪れ、インターホン越しに確認しようとしたが「何も話すことはない」と断られたという。王祖賢は2002年の「美麗上海」を撮った後、カナダに移住し、公開の場には出ていない。交通事故で目や顔を傷つけ、入院したが今は治ったという。王祖賢が香港に現れた理由は、香港に所有する不動産売却のためで、720万香港ドルの譲渡益を得たという。
総統府副秘書長が電撃辞任、基隆市長選出馬も否定
総統府の羅智強副秘書長が12日、正式に辞任することになった。羅氏は同日、家庭の事情としてSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に辞任の理由を投稿。また、関係筋の話によれば、今後はいずれの役職も連任せず基隆市長選への出馬表明もしないという。羅氏は以前から馬英九総統に対し辞任の意向を示していたといい、SNSの投稿によると、フィリピン沿岸警備隊による台湾漁船銃撃事件や除隊間近の下士官死亡事件などによる連日の激務で、家庭がおろそかになっていたとし、馬総統の留任を求める声にも応じなかったとしている。
馬・総統の支持率、11%まで低下
TVBSが12日に発表した世論調査によると、馬英九・総統に満足している人は11%と今までの最低を記録した。ネットでは馬・総統の罷免運動が巻き起こり、わずか2日間で10万人の参加があった。国民党が王金平氏を除名処分にしたことに対しては55%が反対、賛成はわずか17%。中国とのサービス貿易協定協議時の6月の調査では13%の支持があった。また、馬・総統の罷免には67.8%が賛成を示した。国民の間には王金平氏への同情が集まっている。
脱原発運動にエール=台湾で菅元首相
民主党の菅直人元首相は13日夜、台湾の市民団体が台北市内で開催した反核集会に参加した。学生や仕事帰りのサラリーマンらを前に脱原発を訴える演説を行い、「台湾でも(脱原発の)大きな運動の輪をさらに広げてほしい」とエールを送った。
菅元首相は演説冒頭で「なぜ私が原発をやめるべきだと考えるようになったかを伝えるために(台湾に)やってきた」と述べ、自らが経験した東京電力福島第1原発事故を振り返った。その上で「世界で原発のない社会をつくる。原発がなければ事故は絶対に起きない」と持論を展開した。
国連機関総会に参加へ=台湾
台湾交通部(交通省)は13日、国連専門機関の国際民間航空機関(ICAO)から24日にカナダで開幕する定期総会への招待状を受け取ったと発表した。特別ゲストとして「中華台北」の名義で参加する。
馬英九政権は、中国が「一つの中国」の原則を譲らない中、国連本体への復帰は当面難しいと判断。国連専門機関への実質的な参加を目指し、各国に働き掛けてきた。2009年には同じく専門機関の世界保健機関(WHO)へのオブザーバー参加が実現している。
台湾現法で粉飾決算=元取締役の現金着服も―イオンFS
イオンフィナンシャルサービス(FS)は13日、グループ会社の台湾現地法人2社で粉飾決算が判明したと発表した。債務超過に転落するのを免れるため累計約8億8000万台湾ドル(約29億円)の不正な会計処理を行っていた。うち1社の元取締役(財務担当)による8300万台湾ドル(約2億7000万円)の現金着服も発覚した。
不正な会計処理があったのは、台湾で家電や家具などの代金分割払い事業を行っている会社とクレジットカード会社。2002年ごろから現地法人社長(当時)が利息収入の過大計上や営業費用の過少計上などを行っていた。イオンFSは、台湾での事業を当面継続する方針だが、「撤退も選択肢の一つ」(弓削裕取締役)という。
台湾:中国への輸出28.7%拡大(2013年1―8月)
2013年9月13日、中国国務院の台湾事務室が、2013年8月の中国大陸部―台湾間貿易状況を発表した。
2013年8月、中国大陸部と台湾の貿易総額は155億6000万ドル(約1兆5525億円)となった。1月―8月の貿易総額は、2012年同期と比較して27.4%増加し、1332億ドル(約13兆2902億円)に達したとのこと。
1月―8月貿易額の内訳は、台湾の大陸に対する輸出が、前年同期比28.7%増の1058億2000万ドル。大陸から台湾に対する輸出が、前年同期比22.8%増の273億8000万ドルとなっている。
青春映画『あの頃〜』が14日から日本で公開
011年に台湾で大ヒットし、社会的現象を巻き起こした青春映画、『あの頃、君を追いかけた』が14日、日本で封切られる。14日に公開されるのは東京の新宿武蔵野館、千葉県の千葉劇場、愛知県の名演小劇場。その後、日本全国の映画館30館以上で順次公開される。
男性人気作家、ギデンズ・コーさんの自伝的小説を原作に、コーさん自身が脚本・監督を担当した『あの頃、君を追いかけた』は、2011年に公開されると、主人公を演じた演じたクー・チェンドン、ヒロインを演じたミシェル・チェンの透明感のある演技、そして甘酸っぱい青春時代の恋愛ストーリーが大きな話題となり、台湾では異例となる5ヶ月に及ぶロングランを達成した。
また、台湾で大ヒットしたほか、香港では中国語の映画として史上最高の興行収入を記録するなど、東アジア、東南アジアの中華圏の国、地域でいずれも大ヒットした。日本では2011年10月に第24回東京国際映画祭で公開され話題となりましたが、全国規模でのロードショーは初めて。日本公開にあたり、9月上旬に日本を訪問したギデンズ・コーさんは、日本語版のポスターを目にして興奮、「映画を通じて、皆さんが自分の青春時代と対話をして欲しい」と話している。
財政健全化へ3施策、公有地、株放出、歳出減[経済]
政府債務を増やさない前提の下、張盛和・財務部長は12日、公有地活用、政府系企業株の放出、起債と歳出減により歳入不足を補う財政健全化に向けた3施策を発表した。計画が始動すれば毎年1,000億台湾元(約3,356億円)の財源が増える見通しで、増税は最後の手段とする考えだ。
13日付経済日報によると、張・財政部長は「政府が起債できる余地はわずか2,800億元だ。毎年の歳入不足は2,600億元だから、ほぼ1年で起債不能となる。公庫収入の充実は焦眉の急だ。ただし、債務の抑制は最優先の目標で、今後毎年の起債は1,000億元を下回るだろう」と語った。
財政部が年末までに行政院に提出する「財政健全化プラン」は、歳入増加、歳出削減、起債を含めて全部で3,000億元規模。公有地の活用、政府系企業株の放出の他、増税も有力な財政健全化の方法として盛り込むが、やむを得ない時の最終的な選択肢となる。
財政部は、公有地の活用に絡み、既に全土から33カ所を選出。県・市政府や民間と共同開発する。将来は台北市内の一等地にある大規模公有地、仁愛路地区の空軍本部、台北学苑、華光社区の3カ所の再開発に取り掛かる。
政府系企業の持ち株放出では、政府が主導的に経営しておらず、政策的な役割を負っていない企業を選んで実行する。公有地活用と持ち株放出でまだ足りない時は、増税も検討する。これら歳入増加の3施策の他、支出の見直しによる毎年500億元の歳出削減と、年間1,000億元以下への起債額の圧縮を図る。
一方で張部長は「公庫の窮状は、想像するほどひどくはない」と述べた。財政部の分析では、台湾は近年、毎年2%の経済成長を実現しており、このペースを維持できれば起債限度額も0.812%(約1,120億元)ずつ拡大する。このため毎年、起債1,000億元以下に抑制できれば債務は抑制可能な範囲に収まるという。
東京旅博に台湾から謝謂君・観光局長ら約160名の関係者が参加
アジア最大級の旅行業界のイベント、「JATA旅博2013(以下、旅博)」が9月12日〜15日の4日間(一般の入場は14日と15日)、東京ビックサイトで開催されている。
今回の旅博に、台湾からは交通部観光局の謝謂君・局長、台湾観光協会の頼瑟珍・会長を代表に、台湾の旅行社、ホテルなど旅行関連業者、地方自治体など88の企業と団体、総勢約160名が代表団を組織し来日、出展参加した。台湾からの代表団は海外からの参加国の中で、最大の規模となった。
台湾代表団は9月12日、東京で記者会見を開き、謝・局長はあいさつの中で、「台日間の歴史的つながりが古く、友好関係がある。八田與一技師が台湾に建設し、現在もなお活用されている烏山頭ダム、新井耕吉郎氏が台湾で栽培を始めた日月譚紅茶、今年は台湾と日本の間で『台北101と東京スカイツリーの友好関係』締結、台鉄平渓線と江ノ島電鉄との『1日乗車券観光連携協定』締結、玉山と富士山が友好山となり、これを2014年2月23日の『富士山の日』に調印予定など、さまざまな友好協議が結ばれている」と紹介した。
また、「昨年台湾を訪問した日本人観光客は143万人で、これまでの記録を更新した。台湾は日本の方々からの台湾観光への支持に応えるため、ホテルの星別ランク評価、観光スポットをつなぐシャトルバスなど、多くのサービスを推し進め、また『台湾10大観光小都市』などの選出なども行ない、国際的な観光スポットなどの優れたルートを増やした」とアピールした。
謝・局長はさらに、今年の年末までに、日本人旅行客3万人に対し、台北の松山空港、桃園国際空港、高雄小港空港と各市内をつなぐシャトルバスの片道無料優待や女性観光客への特別優待措置なども行うことを発表した。
台湾観光協会の江明清・所長は、9月13日に東京スカイツリーで台湾の観光大使の羅志祥(ショウ・ルオ)さんを招き、台湾観光をアピールする記者会見を開くことを発表し、「日本からの台湾への旅行客数が増えるよう願っている」とあいさつした。
《2013年9月13日 台湾週報》
台湾訪問中の菅元首相、北部・翡翠ダム視察
「世界中に安全な原発などない」と語った台湾訪問中の菅直人元首相はきょう13日、翡翠ダム(新北市)を視察、放射線監視や水源確保への取り組みについて説明を受けた。
脱原発イベントに出席するため訪台中の菅元首相一行は13日、劉銘龍・翡翠ダム管理局長より2011年3月に起こった日本の福島第一原発事故を受けて、当時取った緊急措置について説明を受けた。その後、一行はダムに向かい、環境放射線のモニタリングポイントや水サンプル放射能測定の状況、24時間体制での自動監視装置などを視察した。
劉局長は福島原発事故については世界中が注目していたが、台湾でも台北市とその周辺の合わせて約500万人の市民の生活用水の安全確保のため、日本の原発事故が一応の収束をみるまでの間、ダムの水のサンプリングを繰り返し行い、専門機関に分析調査を依頼していたと当時の状況をふり返った。
また、福島の事故から得られた教訓に基づき放射線監視装置を設け、ダム周辺の放射性物質の種類や量を随時観測できる体制を整えているとし、万が一原発事故が起こってダムが被爆し、水の供給ができなくなる事態に備え、水利署とは他地域の水を利用するなど緊急水源確保のための対応策をまとめていると説明した。
台湾観光PRの特別塗装機、日本路線就航へ
チャイナエアライン(中華航空)は今年11月、機体に自転車や温泉、グルメなど台湾観光のモチーフが描かれた特別塗装機を完成、日本路線などに就航させる。台湾紙「中国時報」が13日付で伝えた。
この塗装機はチャイナエアラインと交通部観光局との提携で特別に製作されるもので、完成後は日本、香港、シンガポールなどアジアを中心とした国際路線に投入される見通し。契約期間は1年となっているが、チャイナエアラインでは問題がない限り1年後も運航を続ける方針だという。
エアバスA300型機を採用、機体には超高層ビルの台北101のほか、オレンジ色のハートや自転車、温泉、グルメなどのイラストも描かれ、台湾観光の魅力をアピールする。
交通部観光局ではこれまで海外の地下鉄(シンガポール、香港)、タクシー(英ロンドン)、ライトレール事業者(米サンフランシスコ)とのコラボレーションで台湾観光PRの特別塗装車の現地での運行を実現させてきたが、特別塗装機の製作・運航は今回が初めて。
台北−東京の無料往復航空券をゲットしよう!
多くの日本人観光客に来てもらおうと台北市政府観光伝播局の関係者が「JATA旅博2013」に参加しているが、一行は出展前の12日、東京都内のホテルでAKB48のメンバー5人を通じて台北観光をPRした。また14〜15日の2日間、旅博の台北ブースを訪れればパイナップルケーキなどがふるまわれ、さらにフェイスブックでチェックインした来場者は抽選で台北−東京間無料往復チケットが当たる。
AKB48の渡辺麻友、高橋みなみ、阿部マリア、横山由依、永尾まりやの5人はこの日、「オシャレ女子会TAIPEI」をテーマに台北のグルメやオリジナルショップなどを紹介。台湾リピーターの渡辺と高橋は旅行客にとても親切で観光地へのアクセスも便利だと台北を絶賛、阿部はこの7月に来訪した時の感想について温泉に入ったりギターなどを持って飲み屋で歌を披露する“流し”が楽しめる温泉地の北投が特に印象的だったと述べた。
観伝局では台北市は足裏マッサージや茶芸館、由緒ある寺廟、ファッションなど日本人女性にとって魅力ある観光資源を有しているとして、AKB48の高い知名度をきっかけに市内の人気観光スポット101カ所を日本の人々に知ってもらい日本人のリピーター率を高めたいとしている。
台湾、国連脱退後初のICAO総会出席へ 航空業界歓迎
沈啓・交通部民用航空局局長は国際民間航空機関(ICAO)の招きにより特別ゲストとして、今月24日からカナダのモントリオールで開催される第38回のICAO総会へ出席することになった。台湾の国連脱退以来42年ぶりの正式招待、航空業界が歓迎を示している。
交通部と外交部は今日の合同記者会見で、ロベルト・ゴンザレスICAO理事会会長は11日、沈局長に招待状を送ったことを明らかにした。この招待により、沈氏は「中華台北(チャイニーズ・タイペイ)」名義で代表団を引率、会長の特別招待ゲストとして、24日から10月4日まで行われるICAO総会に出席する。
ICAOは国際民間航空条約に基づき、1947年4月に発足した国連の専門機関。台湾は1971年の国連脱退にともないICAOから退会したが、2009年から”意義ある参加”を目指している。この甲斐あって今回42年ぶりの大会出席が実現されることとなった。台湾が目指してきたのは大会オブザーバー資格の獲得だが、今回の待遇は事実上のオブザーバーに等しく、発言資格はないものの期間中の会議に出席できる。
チャイナエアライン(中華航空)、エバー(長栄)航空など台湾を代表する航空会社はICAOの大会への台湾代表招待についてこれを歓迎、航空関連機関同士の国際的な交流が深まることを期待している。
台湾訪問中の小泉氏ら、台北・故宮博物院を見学
日本自民党青年局長の小泉進次郎氏らの一行は12日、台北市内の国立故宮博物院を訪問、馮明珠院長(閣僚級)がこれを出迎え、台日間での文化財相互貸出し交流などを通して双方の絆を深めていきたいと期待を示した。
台北の故宮博物院はかつて北京で管理されていた歴代王朝の美術工芸品が国共内戦などを避けて戦後台湾に運び込まれ保管展示が行われているもので、現在68万2000点を収蔵。世界五大博物館の一つとされ外国人観光客にも人気が高い。
馮院長は2014年6月の故宮博物院の日本への美術品貸出し出展や、その交換条件としての2016年10月の日本側(国立東京博物館と国立九州博物館)からの美術品の借り受けについて触れ、文化財を通して両国の博物館交流が進み、台日間の友情が深まればと強調、故宮博物院の昨年の延べ入場者数は436万人に達しているが、中国大陸の次に多いのが日本の旅行者だと指摘、日本の皆さんの訪問に感謝し歓迎すると述べた。
小泉氏は故宮側に謝意を示すとともに、今回の日程の中でも故宮の芸術を目にすることができるのは何より意義深いと語り、一つひとつの文化財をしっかり心に焼きつけ、故宮日本出展の際には日本国民に宣伝し、ほかにも素晴らしい美術品の数々が台湾にあることを誇りをもって伝えたいと述べた。
小泉氏はさらに今回の訪問団には被災地出身者がいると述べ、日本の被災者と国民は東日本大震災で台湾から温かい巨大な支援の手が差しのべられたことを片時も忘れたことはないと強調、今後、故宮の美術品に関心のある国民はもちろん、芸術にそれほど関心のない人でも台湾への感謝の気持ちや好意から日本での展示には非常に多くの人が訪れるに違いないと期待を示し、また、被災者が故宮の芸術を鑑賞することで傷ついた心が少しでも癒され慰めとなればと語った。
菅元首相、台湾で脱原発訴え 「完全に安全な原発はない」
日本の菅直人元首相は12日台湾を訪問、同日午後、台北市内のホテルで記者会見を開き、「世界中に完全に安全な原発はない」などとして脱原発の立場をあらためて表明した。
菅元首相の台湾訪問は、台湾の反原発団体「地震国告別核電・日台研究会」の招きで実現したもので、12日は記者会見のほか、カク龍斌台北市長との面会も行われた。(カク=赤におおざと)
菅氏は2年前の福島第1原発事故について「最悪の場合、避難者の数は原発から半径250キロ圏内にいる5000万人にのぼる」、「被害を一定の範囲内に抑えることができたのは適切な対応のおかげというより、むしろ神のご加護があったから」などと述べ、また、「原発を推進するかどうかは技術次第なのではなく国民が決めることだ」と強調した。
菅氏は15日までの滞在中、台北・新北両市の水がめ、翡翠ダムと台湾電力第1原発(いずれも新北市)の視察のほか、脱原発を訴える集会や講演会などにも参加する予定。14日夜の講演会(台北市・松山文創園区)では福島の原発事故についてふり返る。