13日から「JATA旅博2013」
日本旅行業協会(JATA)は13日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で14日から一般公開するアジア最大級の旅の祭典「JATA旅博2013」を報道陣に公開した。今年は154の国や地域が出展し、自慢の観光スポットなどをPR。プロスキーヤーの三浦雄一郎氏(80)や宇宙飛行士の毛利衛氏(65)の特別講演会も実施され、15日までの期間中、昨年を上回る12万5000人以上の来場者を見込んでいる。
台湾観光協会のブースでは約160人のスタッフが最新の観光情報を提供。先住民舞踊団のダンスやタピオカミルクティーの体験など旅気分を存分に味わえる。同協会は「台湾の魅力をくまなく知ってもらいたい」としている。
日本人客誘致を強化 空港〜市内間の無料送迎実施 :台湾
「JATA旅博2013」参加のため訪日した謝謂君・交通部観光局長(=写真左2)は12日、東京で行われた記者会見で日本人旅行者の台湾観光への支持に感謝を表したいと、台湾3大空港の空港−市内間片道無料送迎サービスを含む優遇措置の実施を発表した。
円安や日本人出国者数の減少などで今年1〜7月の訪台日本人客数は昨年同期比6.79%減の76万789人にとどまり、同時期の台湾からの訪日者数は51%増の136万3226人だった。日本からより多くの観光客を誘致できるよう観光局は今回、航空会社やホテル、民宿業者など88団体160人以上からなる訪問団を率い旅博に参加、その規模は参加団体の中でも最大となった。
謝局長は新しい優遇措置に関して11〜12月、松山(台北)・桃園・小港(高雄)の3空港についてそれぞれ市内までの片道送迎サービスを3万人に無料で提供するほか、グルメやスパなどが楽しめるレディースプランも実施すると紹介した。
挨拶に立った日本旅行業協会(JATA)の菊間潤吾会長は台湾が最も多くのブースを出していることに感謝、2016年をめどに日台相互訪問者数の400万人達成をめざし双方業者の協力を希望した。
2020東京五輪決定に、ヒーローの存在あり=台湾メディア
2020年夏季オリンピックの開催地に決まった、東京。台湾メディアが、安倍晋三首相の功績を伝え、日本の歴代首相きってのヒーローになる人物だろう、という内容の記事を掲載した。
日刊紙「自由時報(ザ・リバティ・タイムス)」は「戦後日本の高度経済成長を象徴するのが、1964年に開催された東京オリンピック。56年後となる2020年に東京は、再びオリンピック開催地となる」とし、「その経済効果は、150兆円にも上るとされている」など日本で発表された話題も伝えた。
続けて「国際オリンピック委員会のロゲ会長は“東京の圧倒的勝利”と話し、ライバル都市と見られていたスペイン・マドリードは財政危機により敗北。トルコ・イスタンブールも治安面で東京に敵わなかった」とまとめ、東京を勝利に導いたのは、「福島第一原発の汚染水に関する、安倍首相の回答」も大きく影響していることを強調。「現在も未来も東京は安全と、余裕ある態度で説明した」ことを評価した。
自由時報は、「1990年代のバブル崩壊から10数年。なかなか回復できずにいた日本経済が、昨年の安倍首相就任後回復の兆しを見せ、7年後のオリンピックに向けて上昇する見込み」と予測。安倍首相による「オリンピック開催は、15年来の日本の経済衰退にピリオドを打てる起爆剤」というコメントと共に、「10年以上日本を指揮するであろう安倍首相は、超人的首相になる可能性あり」とし、150兆円の経済効果を生み出す人物であるとヒーロー的な存在であることを伝えた。
このような報道により、オリンピック誘致のための安倍首相の言動は台湾の人々に広く認知されたことだろう。また円安を受けて、日本へ飛ぶ台湾人が増加。旅行を楽しみ買い物も励み、はたまた不動産への投資に勤しむ人々について、現地メディアが度々報道している。それもアベノミクス効果である。お隣の台湾にとっても安倍首相の政策や東京オリンピック決定の知らせは、身近なニュースとしてとらえられ、今後もさまざまな影響力をもたらしそうだ。