台風で傾いた“萌えポスト”、人気すぎて引越し決まる
台湾を横断した台風13号の影響により傾いた台北市内の2つの郵便ポスト。その首をかしげたような姿が「萌える」として人気を集め、今では新たな観光スポットに変貌しているが、中華郵政は11日、現場の安全確保などの観点から13日に台北郵便局(台北郵局)前の広場に移動させることを決めた。
その色から「小紅」「小緑」の愛称で呼ばれている2つのポストは、台風の強風で飛ばされた看板の下敷きになった後、さらに風にあおられて曲がったとみられている。
9日にはポストをそのままの姿で保存し、使用を続ける方針を決めたが、記念写真を撮ろうと集まった人々が連日長蛇の列を作ったため、周辺の道路で渋滞などが発生していた。
ポストの“引越し先”である台北郵便局の建物は、日本統治時代の1930(昭和5)年に建造されたもので、台北市の三級古跡にも指定されている。
烏来が「陸の孤島」に、「まず緊急道路を」
台湾北部・新北市で原住民族の里として知られる烏来が、台風13号の影響で「陸の孤島」と化しており、新北市が通行が確保できるよう全力で復旧作業に当たっている。
烏来は外部とつなぐ道がふさがれ、2000人以上が孤立した状態に。新北市の朱立倫・市長は10日、烏来に向かう道路・台9甲線にまず1車線を確保し、物資と救援隊が山を越えていけるようにすると述べた。連絡が取れなくなっていた住民については、一人ひとり安否を確認しており、10日のうちに道路を確保できれば、救援や物資の輸送も問題ないと述べた。
台風後の清掃などに国軍4000人動員
台風13号がもたらした強風と豪雨により、台湾各地では街路樹が倒れたり、土砂崩れが起きたりした。国軍は1日も4000人以上が倒れた樹の撤去や清掃、土砂の片付けなどに当たった。
台風13号後の清掃などに国軍が4000人以上を動員している。台風13号は8日早朝に台湾東部・花蓮県から上陸し、正午には台湾中部の雲林県から台湾海峡に抜けたが、その前後に台湾各地に強烈な風と豪雨をもたらした。各地で被害が出ており、国防部は10日、引き続き4490人の兵士、各種車両222台を投入して、各地で倒れた街路樹の撤去や道路の清掃、土砂の片付けなどを行うと説明、一日も早く人々の正常な生活環境が回復できるよう努めると強調した。
台湾北部・新北市で、原住民族の里として知られる烏来の山間部では特に被害が深刻。土砂崩れで道路が寸断されて孤立状態となっており、国防部は陸軍航空特戦指揮部のUH-1Hヘリコプター2機を出動させた。このヘリコプターには同特殊作戦部隊36名が乗っており、新北市特別捜索救助隊に協力して、連絡が途絶えている広興路、忠治里、平広路、及び西羅岸路などの住民への救援活動を行う。
国防部によると、国軍は引き続き地方自治体の被災地復旧活動に協力すると共の、烏来で連絡がとれない人たちの捜索に全力であたる。国防部はまた、人々が土砂崩れや落石、土石流などに引き続き注意するよう呼びかけた。
和碩、3Q非PC製品出荷は前期比3割増を予測[IT]
EMS(電子機器の受託製造サービス)世界大手の和碩聯合科技(ペガトロン)は10日、第3四半期のパソコン(PC)以外の製品の出荷量が前期比20~30%増えるとの予測を示した。市場では、米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の新機種の出荷が要因とみられている。自由時報などが伝えた。
第3四半期のノートPCの出荷量は前期比で1桁成長を予測。マザーボードとデスクトップPCは5%前後増えると見込んでいる。同社は従来、PC製品の製造を主に手掛けていたが、現在は通信関連製品が売上高の過半を占めている。
和碩が同日に発表した第2四半期の連結決算は、純利益が前期比20.6%減の57億3,100万台湾元(約230億円)。売上高は20.5%減の2,179億2,900万元、営業利益は35.5%減の81億6,600万元だった。同四半期は携帯電話の新旧世代製品の交代期に入ったことや、ノートPCの出荷が従来予測を下回ったことが業績に影響した。
■7月は前年同月比3.5%増収
和碩が同日に発表した7月の連結売上高は、前年同月比3.5%増、前月比4.6%減の668億1,500万元だった。1~7月の累計では前年同期比12.9%増の5,594億2,800万元となった。
欧州2位のホテルグループが台湾進出、5年で15軒開業へ
欧州第2位のフランス「ルーヴル・ホテルズグループ」傘下の「ゴールデン・チューリップホテルグループ(金鬱金香酒店集団)」が8日、台南市の栄美精品商旅集団(Rong Shin)と提携契約を結んだ。今後5年で台湾に15軒のホテルを展開する予定。
台南市の「栄美精品商旅(GLORY FINE HOTEL)」が「ゴールデン・チューリップ」ブランドに改名し再オープンしたのを皮切りに、2017年には彰化市、2018年には台北市南港区、台東市、新北市淡水区に新ホテルが開業予定。この他10あまりの開業計画が進行中だという。「ゴールデン・チューリップ」は現在世界に1140軒、9万5000室を展開している。
映画館の秀泰影城、飲食店との複合店展開へ
シネマコンプレックス大手の秀泰影城(ShowTime Cinema)は、30億元(約117億6012万円)を投じ、今後3年で全国4カ所に映画館と飲食店などの複合店を展開する計画だ。事業の試金石として2012年に台東に開業した「秀泰広場」が、昨年3億元の売り上げ目標を達成したことから、本格的な事業展開を進める。
今年年末に嘉義市に6000坪のシネコン・飲食店の複合施設を開業予定のほか、新北市樹林区(1万8600坪)、台中市内2カ所(それぞれ1万坪・2万坪)の計4カ所で建設を進める。北部の都市中心部は用地コストが採算に合わないとし、映画消費が北部よりも高い中・南・東部を主なターゲットとする。現在、秀泰影城は全国7カ所のシネコン、1カ所の商業施設を運営しており、客席数は約1万席で業界2位。昨年の総売上は約15億元(約58億8006万円)だった。2018年には全国12館・売上80億元を目指すとしている。
台風で濁り水、台北の量販店で飲料水の品切れ続出
台風13号がもたらした大量の雨により、台北地区の水源の原水濁度が浄水場の処理能力を大幅に超えたため、台北市・新北市の多くの水道水で濁り水が発生した。市民が量販店に殺到しペットボトル入り飲料水を買い求めたため、多くの量販店・コンビニエンスストアで品切れが続出している。
カルフール(家楽福)では通常の数倍の需要があり、9日には1万2000箱以上を補給した。今後も商品の補充を続けるという。愛買(a.mart)やスーパーの全聯福利中心(PXMart)でも売り切れており、コンビニ各社でも通常の3割から2倍の売上となり品切れ状態となっている。水道を管理する台湾自来水公司が給水車を巡回させているほか、衛生福利部は水道水を数時間置き、沈殿物が沈んだ後2~3分煮沸して利用するよう呼び掛けている。なお、病院で使用する水は備蓄が十分にあるという。
日本の救助隊、台風13号の災害支援活動に参加 住民から感謝
新北市政府災害対策センターによると、8日に台湾を襲った台風13号での市内の行方不明者は10日午後0時現在、14人になった。同市消防局や国軍、地元ボランティアのほか、救援に駆けつけた日本の救助チームらが捜索にあたっている。
行方不明者が出ているのは同市新店区と温泉街を有する同市烏来区。一部地域では地形が変わり、橋や住宅が消失した。
台風直撃に備え、6日に台湾入りしていた日本の国際協力NGO、ピースウィンズ・ジャパンの救助隊員ら10人と災害救助犬2頭は8日午後、新店区で行方不明者の捜索に協力したほか、9日には内政部消防署中央対策センターと同市消防局の要請に応え、道路寸断により約3100人の住民が山間部に取り残されていた烏来区で救助活動を行った。
日本の救助隊に連れられ下山した住民の一人でベテラン俳優の陳博正さんは、フェイスブック上で「台湾、日本の救助隊、国軍の軍人たち、2頭の日本の災害救助犬、ありがとう」と感謝の言葉をつづっている。
救助隊は10日午前も引き続き行方不明者の捜索活動に協力。同日午後に外交部を訪問し、11日までに日本に帰国する予定。
中央対策センターの統計によると、10日午後1時30分現在、この台風による死者は7人で、負傷者は402人。その他、街路樹の倒木や看板などの落下、土砂崩れ、停電、断水などの被害も全国で2万5000件近く報告されている。
ノービザ・到着ビザなどで渡航可能な国と地域、148に
外交部は10日、電子ビザによるインドへの渡航が15日から可能になると発表した。また、近くにもノービザでソマリランド、アライバル(到着)ビザでイランとアルメニア、電子ビザでカタールとコートジボワールへの渡航がそれぞれ可能になるとしている。同様の方法で台湾の人が渡航できる国・地域は日本などを含め148になる。
筑波大、台湾の国際大会で初出場初優勝/男子バスケット
バスケットボールの国際大会、「仏光杯」決勝は10日、高雄アリーナで行われ、男子では日本の筑波大学(茨城県)が73-70で義守大学(高雄市)との接戦を制し、大会初出場で初優勝を果たした。
筑波大学は2日まで台北市内で開催されていた大学対抗の大会でも義守大学と対戦し圧勝。だが、決勝で台湾師範大学(台北市)に1点差で敗れ涙を飲んでおり、仏光杯での優勝を目指していた。
一方、仏光杯・女子では、日本人監督の大神訓章さんが率いる台湾の仏光大学(宜蘭県)が3位に輝いた。優勝は台北市立大学。
声優・渕上舞、漫画博に出席 台湾人ファンらと交流
声優の渕上舞が10日、台北世界貿易センター1号館(台北市)で開催中の漫画博覧会に出席し、台湾人ファンとの交流を楽しんだ。
渕上は中国語で「大家好(みなさんこんにちは)」と挨拶。テレビアニメ「暗殺教室」に登場する潮田渚のセリフを披露すると会場からは大きな歓声がわき起こった。
集まったファンの中には潮田や殺せんせーのコスプレで身を固めた人の姿もあり、渕上は「可愛い」などと感激の声を上げた。
銀行ATM、台湾・台北の寺廟に登場 明細票の裏にはおみくじ付き
台北市の松山慈佑宮にこのほど、台湾の伝統的寺廟文化を融合させたユニークな現金自動預払機(ATM)が登場した。機械の側面左右には航海・漁業の守護神、媽祖に仕える神様の千里眼と順風耳がそれぞれ描かれているほか、明細票の裏はおみくじが付いている。
同ATMを導入した永豊銀行によれば、市民の47.9%がかつて宗教団体に寄付をした経験があり、金融取引へのニーズは高いという。寄付金額は3000台湾元(約1万2000円)以下が56.8%を占める。9月には参拝客の要望に合わせて祈願ができる機能も追加予定だという。
台湾外交部長、日本からの食品輸入規制解除の方針を示唆 時期は未定
東京電力福島第一原発事故以来実施している日本産食品の輸入規制について、外交部の林永楽部長(外交相)は10日、将来的に解除していく方針を示唆した。時期は未定で、衛生福利部と検討するとしている。
台湾は福島、栃木、茨城、千葉、群馬の5県で生産・製造された食品の輸入を禁止。今年5月15日からは全ての日本食品を対象に産地証明の添付、一部に放射性物質検査の実施が義務化され、規制が強まっていた。
林部長は規制強化後、基本的に日本から輸入した食品に安全性の問題はないと述べた上で、ほとんどの国が規制解除に動いている現状を指摘。食の安全と重要性の高い日本との協力関係をともに考慮できればと話した。
一方で、規制の解除後も産地や放射性物質検査の証明添付の実施は引き続き実施していく考えも示した。
日本人が台湾の樟脳をすべて奪った・・台湾国民党の議員の投稿にネット民が一斉反発
台湾国民党の蔡正元・立法議員(国会議員に相当)がフェイスブックに「日本人は台湾人から樟脳を奪った。台湾人もこれに加担した」と投稿し、ネットユーザーの反撃を受けた。9日付で台湾紙・自由時報が伝えた。
蔡氏がフェイスブックに「日本人は台湾人の樟脳をすべて奪い取った。台湾人にクスノキを伐採するよう強制した」と投稿すると、ネットユーザーが「日本は樟脳の専売制度を実施し、乱伐はせず森林の保護や造林を進めた。日本の台湾での伐採事業は、台湾の近代化林業の基礎となった」とし、「日本は第2次大戦末期こそ大量の伐採を行ったが、国民党政権が伐採した量の方がはるかに多い」と反論した。
両者を数字で比較すると、日本人が伐採した森林の面積は1万8432ヘクタールだが、国民党政権は約34万4000ヘクタールになるという。ネットユーザーは「日本は50年で1.8ヘクタール。国民党は25年で34.4ヘクタール」と比較し、蔡氏を「だから学習指導要領の変更は必要」などと皮肉った。