国土交通省は12日、シンドラーエレベータの30代の元男性社員が、首都圏にある都市再生機構(UR)のマンションで故意にエレベーターを止め、利用者が閉じ込められるケースが7件あったと発表した。URが刑事告訴を検討している。
国交省とURによると、元社員はシンドラー社に勤務していた6月28日~8月1日、千葉県や東京都にあるURのマンションで計7回、保守用の鍵で乗り場にある扉を開け、安全装置を作動させるなどの手口で、最長約45分間、エレベーターを非常停止させていた。
マンション居住者の計7人が被害に遭い、うち女性1人は気分が悪くなり病院に搬送されたが、けが人はなかった。
茨城県内のホテルで今月2日、元社員自身がエレベーターに閉じ込められたとホテル側に通報。不審な点があるとしてシンドラー社が調査して発覚した。シンドラー社は5日付で元社員を懲戒解雇した。