中国天津市で12日に起きた大規模爆発で、市当局は15日、爆発現場に保管されていた化学物質の中に猛毒のシアン化ナトリウムが含まれていたと明らかにした。中国メディアは、当局が救援作業に当たる部隊などに、爆発現場の半径3キロ以内から緊急避難するよう命じたと報じた。有害物質処理のためとみられる。
共同電によると、15日も繰り返し爆発音が鳴り響き、黒色や白色の煙が立ち上った。爆発の死者は15日までに85人に上った。722人が入院中で、うち58人が重体。シアン化ナトリウムは水や酸などと反応すると、有毒で引火しやすい青酸ガスを出す。ガスを吸い込むと、呼吸困難やめまいを起こし、数秒で数秒で死亡することもある。中国政府は社会不安の拡大を警戒し情報管理を強化した。