ANAのCAは、全社合わせて約7000人いるという。そんな、日本最大級の“女の園”で働く男性CAたちがいる。
「男性CAはめずらしくて機内で驚かれます。“なーんだ”と、男性のお客様にガッカリされてしまうことも(笑い)」
と、ANA(全日本空輸)客室乗務員(CA)の斎藤士紀さん(29才)と岩崎貴宏さん(24才)。
同社では職務経験の一環として男性総合職をCAに配属することもある。CAとしてフライトすることでさまざまな経験を積み、サービス品質の向上に向けて取り組んでいるのだ。
「テキパキとした接客や、さわやかな笑顔が素敵」「人数が少ないから、男性CAに会えるとなんだかラッキー」と乗客の声も聞こえてくる。
「女性主体の職場で、最初は会議の進行にも戸惑いました。男性の感覚で直球発言をすると雰囲気が悪くなるし、結論を急ぐと“ちょっと黙ってて!”と制される(笑い)」(岩崎さん)
「長距離便の悩みは乾燥。保湿クリームはかかせません」(斎藤さん)
意外な苦労はあるが、荷物の上げ下ろしなどでも頼もしい存在。男性ならではの視点が強みになることもある。
「男性心理では寝起きなどにおしぼりで顔を拭きたい。化粧をする女性には盲点のようで、接客の意見交換をします。逆に肌寒い時に、女性がブランケットを勧めるタイミングは絶妙。勉強になりますね」(斎藤さん)
※女性セブン2015年9月3日号