2015年8月25日、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、中国広東省の中山大学で22、23の両日、第4回中国社会援助シンポジウムが開催された。中国・参考消息(電子版)が伝えた。
シンポジウムでは、中国国内の社会援助システムについて議論が交わされた。ある専門家は「失独世帯」が高齢化や福祉などの分野で問題になりつつあると指摘した。
「失独」とは一人っ子(独生子女)に先立たれるという意味で、子どもに先立たれた後も子どもをつくらず、養子をとる意思もない世帯を「失独世帯」と呼ぶ。
米ウィスコンシン大学の人口学者、易富賢(イー・フーシエン)氏によると、2013年の人口統計から、中国国内の約2億1800万人の一人っ子のうち約1009万人が25歳までに亡くなったと推計される。つまり、中国の「失独世帯」は1000万世帯に上ることになる。
この記事に対する中国ネットユーザーのコメントは次のとおり。
「農村部では多くの高齢者は収入がない。物価が上昇を続ける中、子どもだけでは支えられない」
「一人っ子は国の政策だ。その結果、失独が生まれたのだから、国が責任を負うべき」
「こんな時代でも、うちの村では年金はたった月60元(約1120円)だ」
「子どもは国から1人だけに制限され、その子どもを亡くしたらほったらかし…」
「すべては国の計画出産政策が招いた災いだ」
「一人っ子政策の規制緩和を望むが、国の養老対策で失独の寂しさや孤独は解決できるのか」
「計画出産は最も無責任な国策」