タイの首都バンコク中心部のエラワン廟(びょう)で起きた爆弾テロで、タイ警察と軍は1日、新たに外国人の男1人をカンボジアとの国境に近い東部サケオ県で逮捕した。同事件で逮捕されたのは2人目。当局は、テロの実行犯として逮捕状を取り行方を追っていた「黄色いシャツの男」の可能性が高いとみて追及する。
プラユット暫定首相は男について「主要容疑者だ」と記者団に指摘。国家警察報道官は記者会見で、エラワン廟で防犯カメラに写っていた「黄色いシャツの男に似ている」と述べた。
報道官によると、男は、暫定憲法第44条で規定された国家平和秩序評議会(NCPO)議長(プラユット暫定首相兼務)の権限に基づいて拘束された。男は爆弾テロへの関与を否認しているという。
捜査関係者によれば、サケオ県アランヤプラテートで1日午前、森の中を歩いてカンボジアに向かっている不審な男をパトロール中の兵士が発見。黄色いシャツの男の似顔絵に似ていたことから身柄を拘束し、所持していたバックパックを調べたところ、黄色いシャツの男が着ていたのと似た膝丈のズボンが見つかった。
国家警察報道官はまた、トルコ人の男1人と国籍不詳の男2人について爆発物の不法所持容疑で逮捕状を取ったことを明らかにした。警察幹部によれば、国籍不詳の男2人もトルコ人の可能性が高い。
20人の死者を出したバンコクの爆弾テロをめぐり、タイ警察は先に、黄色いシャツの男やタイ人の女ら4人の逮捕状を取っていた。