断交7国、借款計5億ドルを踏み倒し
ガンビアが台湾に断交を宣言したが、1000万ドルの借款はまだ返済していない。立法院外交国防委員会で25日、民進党立法委員が台湾と断交したグラナダ、セネガルなど台湾と断交した7か国が借款5億ドル(約148億台湾元)を返済していないと指摘し、外交部を批判した。林永楽・外交部長は「ガンビアの返済は正常であり、他の国には催促していきたい」と答弁した。返済が滞っているのはコスタリカの2億9000万ドルを筆頭に、ニジェールとマケドニアの各7200万ドル、チャドの3000万ドルなど7か国で5億ドルに上る。
オンライン決済サービス、資本金のハードル引き下げ
経済部は25日、オンライン決済サービスに関する特別法案について業者と最後の座談会を開き、境界をまたがるインターネット上での決済代行サービスを提供する業者に対する資本金のハードルを、現在の1億5000万台湾元から5000万元へと大幅に引き下げると発表した。同法案の草案は12月中に行政院を通過できる見込みだという。
中華電信の家庭用1G回線、来年導入
中華電信は、来年第2四半期に一般家庭向け300Mbps及び1Gbpsのブロードバンドサービスを開始する計画だ。料金は現在検討中だがNCC(国家通訊放送委員会)の審査を経て、なるべく早くサービスを開始したいとしている。台湾では昨年、直轄5都市で法人ユーザー向けに1Gbpsサービスの試験運用を開始したが、家庭用接続サービスはほとんどが10Mbps契約。
10月は過去最高、小売業売上高
経済部統計処の25日の発表によると、10月の商業売上額は1兆2415億台湾元で、前年比1.8%増。特に小売業や飲食業の伸びが大きく、小売業の売上総額は3451億元で単月の過去最高記録を更新した。自動車販売では新車販売による購入意欲の伸びで15.2%増。バーゲン実施の百貨店は0.7%増、スーパー、コンビニの成長率はそれぞれ8.6%、4.3%。ここ3ヶ月間小売消費は連続して増加しており、経済部では民間消費力の回復がうかがえるとしている。
世界初のカルテ全面電子化、2年後にも実現
馬英九総統は25日、総統府で医療関係者の表敬訪問を受けた際、カルテの電子化を進めている台湾では、2年後にも医療機関のすべてで電子カルテの共有が可能となると述べた。実現すれば世界で初めて。衛生福利部では2010年から医療機関でのインターネット環境構築に補助金を出している。現在、電子カルテ交換システムに加わっている診療所は2000軒余りで病院数は142に上る。2年後には電子カルテの全面的共有実現が見込まれている。
台湾進出企業への賃料優遇、年内に終了
経済部工業局が2001年から実施していた、工業区内の賃料を最初の1〜2年目は無料、3〜4年目は4割引、5〜6年目は2割引にする優遇措置を年内で終了する。台南サイエンスパークにはこの制度を利用した日系企業が多数存在し、パーク内には日系企業専用工業区「TJパーク」が設置されたほか、現在でも数社が進出の意向を示している。
救援物資搭載の軍艦 フィリピンに出発
台湾各界からの救援物資を満載した揚陸艦「中和号」が25日正午、ラファイエット級フリゲート「康定号」の護衛の下、台風30号で深刻な被害を受けたフィリピンに向けて高雄の左営軍港を出発した。フィリピンへの人道支援を行おうと、空軍による救援物資の輸送に続いて派遣された「中和号」には魚の缶詰や救助器具など550トン余りの救援物資を載せており、28日深夜から29日早朝にかけて現地に到着の予定。
野球ウィンター・リーグがきょう開幕
野球のアジア・ウィンター・リーグがきょう26日に台中で開幕する。台湾チームの監督を務める中華職業棒球大聯盟(CPBL)の郭源治首席顧問は25日の記者会見で、「特訓期間に台湾野球の精神と風格を感じた」と集中特訓の手ごたえを語った。今年で2回目となる今大会には初出場となる韓国を含む台湾、日本、ドミニカのチームが参加、きょうから40試合以上を繰り広げる。
鴻海、4G業務に向け1,400人採用へ[IT]
通信業への新規参入で注目を集めている鴻海精密工業系の国碁電子は、第4世代移動通信(4G)事業の本格展開に向け、今年から来年にかけて専門人材1,300〜1,400人を雇用する。あわせて関連設備の設置を加速し、2015年下半期にも4G業務を開始する計画だ。
25日付工商時報が伝えた。年内にIT、ネットワーク関連技術に通じた人材300〜500人を採用。来年はさらに販売、顧客サービス要員など約1,000人を雇用し、15年末までに布陣を整える計画だ。
国碁電子の黄南仁総経理は「既存の通信キャリアは3Gの関連人材をそのまま4Gに移行できるが、鴻海は違う」と指摘。「鴻海は長期にわたり製造業に従事してきた。人材は外部から募集するほかない」と述べた。国碁電子と同じく通信業に新規参入した頂新国際グループの通信会社、台湾之星移動通信は先ごろ、金仁宝グループ傘下の通信会社、威宝電信(ビボテレコム)の吸収合併を決定。4G業務の開始に向けた準備を進めている。
黄総経理によると、鴻海は2年内に基地局計6,000カ所を設置してネットワークの構築を終える計画。「既に関連設備の調達に着手している。通信の質を確保できるのを待ってサービスを開始する」とした。
鴻海は顧客に中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)を持ち、4G関連設備でも提携を希望していると伝えられている。ただ華為の通信設備は中国軍との関連を理由に台湾での使用が厳しく制限されており、設備調達は長期化する可能性もある。
■コンビニと連携も
黄総経理は4G業務の開始に合わせた販売ルート構築を目的に、コンビニエンスストア大手と提携する考えがあることを明らかにした。先ごろ4G事業免許を落札した6社のうち、現時点で直営店などの販売ルートを持たないのは国碁電子のみ。コンビニを通じて販売することで、他の通信キャリアとの差別化を計る狙いもあるとみられる。
台湾のコンビニ大手ではセブン―イレブンを展開する統一超商(プレジデント・チェーンストア)が遠伝電信(ファー・イーストーン・テレコミュニケーションズ)のネットワーク設備を借り受け、MVNO(仮想移動体サービス事業者)としてプリペイドカードなどを販売している。鴻海は今年から統一超商を通じて液晶テレビやタブレット端末を販売しており、4G事業で同社と提携する可能性も高い。国碁電子は「まだ検討の段階だ」とコメントするにとどめた。
台湾外交部、日本に訂正要求 H7N9感染スポット情報で
野党民進党の黄偉哲立法委員が26日、日本が外務省海外安全ホームページの感染症スポット情報で鳥インフルエンザA(H7N9)のヒト感染例が確認された地域として台湾を加えていると指摘したことについて、外交部は同日、すでに関係部門に日本への抗議と情報訂正を指示したと明らかにした。
台湾では今年4月、中国大陸から戻った男性が数日後、高熱やせきなどの症状が出たため、病院で検査した結果、H7N9の感染が確認され、台湾初の同ウィルス輸入症例となったが、男性は5月下旬頃にすでに回復、それ以降、現在まで新規感染例が報告されていない。
ところが、外務省が今月11日に発表した感染症スポット情報には台湾が依然、鳥インフルエンザA(H7N9)のヒト感染症例の発生地にリストアップされているのが分かり、外交部はこれに対し、すでに台北駐日経済文化代表処(大使館に相当)に対して日本に抗議し同時にネット情報の更新を要求するよう指示したとしている。
世界で住みやすい都市ランキング 台北は27位
シンガポール国立大学のアジア競争力研究所が26日発表した2013年「世界で住みやすい都市ランキング」によると、台北は世界27位で、そのうち国内の安全と安定性は高く評価され8位となった。
この調査は世界64都市を経済活力と競争力、環境保護の程度と永続性、国内の安全と安定性、社会文化状況、政治状況からなる5つの指数の総合値を格付けしたもの。台北は24ポイントを獲得し、アジア第6位。同地域ではシンガポール、香港、大阪/神戸、東京、横浜が台北よりも「住みやすい都市」として評価された。
また、台北は経済活力と競争力で24位、環境保護の程度と永続性で30位、国内の安全と安定性で8位、社会文化状況で33位、行政管理で25位となった。
1位はスイス・ジュネーブで、上位10都市のうち7都市はチューリッヒやコペンハーゲン、ヘルシンキ、ルクセンブルク、ストックホルム、ベルリンなどヨーロッパの都市がランクインした。
緑色に光るキノコ 台湾・屏東で新種発見 世界で74種目
台湾の最南端、墾丁国家公園(屏東県)でこのほど、新種の発光するキノコが見つかった。「墾丁小コ」と命名され、同様の品種では台湾では9種目、世界でも74種目となる発見となった。(コ=草かんむりに姑)
これは中興大学(台中市)生命科学学科の大学院生、施雨伸さんが同公園内で発光キノコに関する調査をしていた際に発見したもので、DNA検査の結果、新種であることがわかった。同公園管理処によると、すでに実験室での培養に成功し、標本が国立自然科学博物館に送られたほか、ドイツの細菌学会雑誌で発表するとしている。
また、このキノコは3〜8ミリの傘を持ち、その表面には細かな突起が確認できるとし、暗闇では緑色に光る。外見や生育場所は台湾で比較的頻繁に見られるといわれる「柱小コ」(キュウバンタケ)と似ているが、発光部位が異なるところが両種の差異だという。
同公園管理処では、キノコがなぜ発光するのかといったメカニズムは分からないとしながらも、培養が容易にできるとし、光る生物の研究に利用できるのではないかと期待を寄せている。
新ドメイン「.taipei」来年申請受付開始へ
台北市のカク龍斌市長はきょう、同市政府が申請していた「.taipei」のドメイン名がインターネット上のIPアドレスなどを調整、管理するICANNの審査を通過し、来年には一般に向けた使用申請の受付を開始すると発表した。(カク=赤におおざと)
カク市長によると新ドメイン名は「台北と関連」、「台北発」、「台北に所属」、「台北のアイデンティティー」に関連するイベントや人、物、組織について利用可能で、台北は台湾の自治体としては唯一、申請が受理された。ICANNでは昨年1月から新ドメイン名の申請を受け付け、昨年5月末までにニューヨークやロンドン、パリ、東京などの都市を含む1930件の申し込みが寄せられていた。
台北市資訊局によれば、現在台湾で使用されている「.tw」の登録には毎年約800台湾元(およそ2746円)が必要だが、「.taipei」の登録費用はこれと同等かそれ以下と見込んでおり、台北市民でなくても利用可能、また公益団体の使用は無料となる。
新ドメイン名の登録で台北市は年間6万米ドル(609万円)をICANN側に支払うことになるが、台北市にある企業23万社のうち、10%が申請すればコストを回収できるだろうとしている。
台湾・馬総統、「原発が制御不能になっても冷却措置の実施が可能」
馬英九総統はきょう、台湾にある原子力発電所について、最近2年間で安全への取り組みを強化しており、万一、原発のコントロールができなくなった場合にも廃炉を前提とした注水冷却措置の実施で、放射能を外部に流出しないようにするとの考えを改めて示した。
これはきょう、「第30回台日エンジニアリング技術シンポジウム」に参加した日本人の学者ら86人の表敬訪問を受けて馬総統が発言したもので、台湾と日本のエネルギー政策について、資源を輸入に頼っていること、地震多発地域である点、他国・地域との電力融通ができないなどの類似点に言及し、いかなるエネルギーも欠かすことができないと強調した。
その上で馬総統は原発の安全対策強化に力を注ぎ、福島第1原発事故後には政府と民間など多くの団体が視察に向かい、事故発生のメカニズムを認識したとし、現在台湾にある6つの原子炉と建設中の第4原発などに非常用ポンプ、移動電源、大型防潮堤などを増設したほか、制御ができなくなった場合に廃炉を前提とした注水冷却措置を行う取り組みを強化したと述べた。
馬総統は「福島で発生したような状況に関しては全て対策を講じた」とし、「安全が確保されなければ原発はない」との姿勢を堅持した。