外国人旅行客、今年は800万人に到達か
交通部観光局は28日、行政院で台湾観光市場の現状と見通しについての報告を行った。今年1月〜10月の平均成長率を9.15%として推計した場合、今年台湾を訪れる旅行客は延べ798万470人となり、年内にも過去最高の800万人に達すると述べた。これを受けて江宜樺・行政院長は、年末まで日本、香港・マカオ、シンガポール・マレーシアの個人旅行市場に絞ってPR活動を強化し、800万人超えに力を尽くしたいと述べた。
来月から3千人に拡大、中国人自由旅行客受け入れ
行政院は、中国からの自由旅行客受け入れ人数を12月1日から1日3000人に拡大すると決定した。当初の来年1月中旬から繰り上げた。11月の申請数は現行枠の1日2000人に対し平均2800人にのぼる。クリスマスや年越しイベントで訪台する中国の若者の自由旅行を取り込みたい考えだ。
日本と台湾、金融監督の覚書調印
外交部は28日、日本と「金融監督分野における相互協力のための了解覚書」に署名したと発表した。健全な金融システムの確保と投資者の権利の保障により、金融市場のさらなる効率化が期待される。外交部によると、調印は亜東関係協会の李嘉進会長と交流協会の大橋光夫会長によって東京で行われた。今回の覚書締結で、経済貿易面で大きな進展が見られたと評価している。
経済の回復は来年Q2以降=台経院
台湾経済研究院(台経院)景気預測センターの孫明徳主任は、このところ輸出の好転は見られず、今年の経済成長率予測は1.9%程度まで下方修正が予想されるとの見方を示した。その上で、来年第1四半期は米国の債務上限問題が懸念材料となるため、経済の本格的な回復は来年第2四半期以降になると述べた。
美時化学製薬、ロシュ製薬と合併へ
製薬大手の美時化学製薬(ロータスファーム)の林東和董事長は28日、米ロシュ製薬とのM&A案が進行中と明らかにした。台湾の製薬会社が国際的な大手に買収されたことはなく実現すれば初めてとなる。同社は、PIC/S GMPの認証を受けており、地場製薬会社で唯一、欧米・中国・日本の市場に進出している。
台北の「住宅価格痛苦指数」世界4位
オンライン不動産調査会社のグローバル・プロパティ・ガイドの調査によると、2012年の台北市内の住宅価格は1坪あたり68万台湾元だった。世界で18番目だったが、住宅価格痛苦指数(=住宅ローン返済負担率)では台北市が64%で、北京、上海、深圳に次ぐ世界4位だった。香港(55%)、東京(47%)、ソウル(42%)を上回っている。
晩婚・晩産化、住宅価格上昇が原因?
週刊誌「今周刊」が20〜39歳の男女を対象に行った調査で、マイホーム購入のため、47%は「まだ結婚をしたくない」、50.8%は「子供の出産を遅らせる」と答えたことがわかった。昨年、平均初婚年齢、第1子出産の平均年齢のいずれもが過去10年の最高を更新した台湾。住宅価格の高騰は必ずしも晩婚・晩産化の決定的要因ではないにせよ、国民生活の質を落としかねない大きな問題になりそうだ。
元西武の許ら日本経験者5人指名=CPBLドラフト
台湾プロ野球・CPBLのドラフト会議が28日開かれ、ラミゴ・モンキーズは2巡目で元西武のミンチェ(許銘傑)投手を指名した。今回のドラフト会議では、「即戦力」として評価の高い日本のプロ野球経験者の指名が多かった。前DeNAの鄭凱文投手と前阪神の林威助外野手は兄弟エレファンツから、前巨人の林イー豪投手と前ソフトバンクの蕭一傑投手は義大ライノズからそれぞれ指名を受けている。
経済部、海外の電子・IT企業18社を表彰[IT]
経済部は27日、台湾の電子やIT(情報技術)業界に大きく貢献した海外企業を表彰する式典を開いた。日系を含めた計18社が受賞した。
同部工業局が、台湾に進出している外資系企業から、「技術力の向上」や「ソフトウエアの統合」など6つの表彰項目に分けて選出。うち日系企業は、TDKとTOKAIホールディングス、日立製作所、パナソニック、講談社、ソニーの6社が表彰された。
講談社は、デジタルコンテンツ産業の発展を目指す政府戦略に合致した企業として受賞。同社は2011年に台湾出版最大手の城邦媒体控股集団(シテメディアホールディンググループ)と合弁でデジタルコンテンツの配信会社を設立し、今年はアミューズメント設備の開発を手掛ける智イ資訊科技(BROGENT、イ=山かんむりに威)と、体験型娯楽施設の開発を目指す内容の覚書も締結した。台湾現地法人、台湾講談社媒体の藤重太総経理はNNAに対し「台湾はこれまでも電子・IT産業に力を入れてきたが、コンテンツ分野は充実していなかった。同分野における当社の急速な事業展開が評価されたようだ」と話した。
「JAPANデビュー」問題 名誉棄損で台湾原住民、NHKに勝訴
東京高等裁判所は28日、日本の台湾統治を検証したドキュメンタリー番組でNHKが差別的な表現を使っていたなどとして、台湾原住民女性に対する名誉棄損を認め、NHKに対して100万円の支払いを命じた。
問題になったのは2009年4月5日放送のNHKスペシャル「シリーズJAPANデビュー」の第1回「アジアの“一等国”」で、番組中、1910年にロンドンで開催された日英博覧会に台湾原住民のパイワン族が連れて行かれ、踊りや模擬戦闘を披露したことは被支配者を見せ物にする「人間動物園」だったと表現した。
この番組についてはこれまで視聴者などからなる集団訴訟が続いていたが一審では原告の主張は全面敗訴となった。今回も報道の自由は尊重されるべきだとして他の原告の請求は退けられたが、「人間動物園」との表現には差別的な意味合いがあるとして、博覧会に参加したパイワン族の男性の娘にあたる原住民女性、高許月妹さんへの賠償がNHKに対して命じられた。
この女性などパイワン族の原告らは、これまで部族の誇りとして長年村に語り継がれてきた博覧会への参加をNHKの番組によって「人間動物園」、「見せ物」などと表現されたことで、辱めを受け傷ついたとして訴えていた。
台湾研究フォーラムの永山英樹会長は2009年当時、番組制作の姿勢を批判、パイワン族が博覧会で踊りを見せ模擬戦闘を行ったのは、日本の相撲や歌舞伎の海外公演と同じようなものだと述べている。
台湾の人気子役、日本の映画祭へ出発 「北野武監督に会いたい!」
台湾映画「暑假作業/夏休みの宿題」(張作驥/チャン・ツォーチ監督)で主人公の都会っ子を演じたことで注目を集めている12歳の子役、楊亮兪が国際映画祭「東京フィルメックス」参加のため、29日午前台北市の松山空港を後にした。出発前、今回の訪日について「チャン監督を応援し続けている北野武氏に会いたい」とコメントした。
「夏休みの宿題」は、台北育ちの少年がある日、両親から新北市・新店の祖父のもとに預けられ、初めての田舎生活に戸惑いながらもそれを楽しんでいく様子を描くチャン監督の最新作。台湾での上映は12月6日からとなっているが、海外での評価が高く、8月のロカルノ映画祭(スイス)ではグランプリの「金豹賞」の候補に選ばれている。
1961年生まれのチャン監督は大学卒業後、ホウ・シャオシェン(侯孝賢)氏らの下で映画制作のノウハウを身につけ、自らメガホンをとった「黒暗之光/ダークネス&ライト」(1999年公開)が北野氏の推薦でカンヌ国際映画祭の「監督週間」部門にノミネートされている。
「東京フィルメックス」は北野氏が主要株主の「オフィス北野」が手がけるもので、14回目となる今年は「夏休みの宿題」など世界から計10作品がコンペティション部門に出品され、授賞式は30日、千代田区の有楽町朝日ホールで開催される。
台湾、寒波襲来で突然死30人超
寒気団が押し寄せ、28日から10度前後の低温が続いている台湾では、急な冷え込みにより体調を崩して病院に搬送される人が後を絶たない。非公式な統計によると、この寒さの中、2日間に30人以上が急死したと伝えられている。
この寒気の影響で台湾北部では最低気温が10度前後に落ち込んでおり、普段は最高気温が20度を上回る台北で28日の昼間は13〜14度と肌寒く、夜間は冷え込み、29日の明け方は12度だった。
消防関係者によると、この2日以内に台北では17人の高齢者が救急搬送され、気温の変化で急死したとみられている。また、28日には新北でも7人が急死したほか、桃園では1人が寒さで失神しその後死亡、新竹では3人が低温で体調が悪化し、このうち2人が死亡した。また、台湾南部の台南でも3人が寒さの影響で急死したとみられている。
なお、国民健康署によると、寒さは病状の悪化や進行の間接的な要因として捉えられ病院で死因として記録されることはないといい、寒さによる死亡の正確な統計は出ていない。
日本時代屈指の樟脳工場、博物館として復活
日本統治時代に東南アジアで最大規模を誇った樟脳やアヘンの製造工場が5年にわたる修復を経て国立台湾博物館「南門園区」(台北市)として生まれ変わり、29日開園式が行われ、30日から一般公開される。
日本時代の1899年に建設された同園区は「台湾総督府専売局台北南門工場」が前身。1967年の樟脳事業民営化にともなって工場は廃業、その後は荒れ地となっていたが、歴史建造物の活性化をはかる文化部により修築が進められていた。
台湾の樟脳産業の歴史に立ち会ってきた南門園区は「小白宮」と呼ばれるかつてのアヘン倉庫や「紅楼」の呼び名で知られる樟脳倉庫、および貯水槽からなり、敷地面積は約1600坪余り。このうち「小白宮」は今後は教育推進や会議開催の場として、「紅楼」は展示エリアとしてそれぞれ活用される。
開園初日からすでに樟脳や有機栽培などをテーマとする常設展が始まっているほか、工場の遺構も複数展示されており、南門園区の昔の面影がしのばれる。
台湾の晩婚・晩産化、右肩上がりの住宅価格が原因?!
台湾の週刊誌「今周刊」が20〜39歳の男女を対象に行った調査で、マイホーム購入のため、47%は「まだ結婚をしたくない」、50.8%は「子供の出産を遅らせる」と答えたことが27日、わかった。
台湾の22県・市のうち住宅価格が最も高い台北市と新北市では問題がさらに深刻で、「まだ結婚をしたくない」は50%超、「出産を遅らせる」は60%超といずれも国全体の平均値を上回っている。
多くの若者がマイホーム購入で人生設計が狂いそうになっている背景には、住宅価格の上昇傾向や賃金水準の“逆戻り”がある。
不動産相場を専門に扱う米グローバル・プロパティ・ガイド社の発表によると、近年、右肩上がりの台北市の平均住宅価格は2012年末時点で1坪あたり68万台湾元(234.8万円)と、世界の主要都市のうち18位にとどまった。しかし、平均給与が16年前とほぼ同水準となっている(主計総処、2013年11月)こともあり、住宅ローンの返済額が収入に占める割合を示す「住宅ローン負担率」では、台北市は64%と香港(55%)や東京(47%)、ソウル(42%)を大きく引き離して世界4位に食い込んだ。
昨年、平均初婚年齢(男性・女性共)、第1子出産の平均年齢のいずれもが過去10年の最高を更新した台湾。住宅価格の高騰は必ずしも晩婚・晩産化の決定的要因ではないにせよ、国民生活の質を落としかねない大きな問題になりそうだ。
海外から台湾を訪れる旅行客、今年は過去最高の800万人に届くか
交通部観光局は28日午前、行政院で台湾観光市場の現状と見通しについての報告を行い、今年1月〜10月の平均成長率を9.15%として推計した場合、2013年に台湾を訪れる旅行客は延べ798万470人となり、年内にも史上最高の800万人を記録する勢いだと述べた。
同局によると、長引く円安の影響で日本から海外に出る人の数は6.6%のマイナス成長。台湾における日本の旅客市場は2月から低迷を続けていた。ただ、9月以降の台日路線の相次ぐ新設や東京旅展など日本での台湾観光PRの効果が現れ、マイナス成長は止まり回復しつつあると説明した。
これに対して、香港・マカオからの旅客はこの11月末にも100万人を超え今年再び記録を塗り替える勢い。また、韓国からの旅客は月ごとに増加し成長率は各国・地域の中でも群を抜いているという。欧米や豪州・NZなどの“長距離”市場は現状を維持している。
中国大陸の旅客については、良質の台湾観光ツアーの普及や中国大陸での旅行法実施も手伝って、10月の観光ツアーはマイナス33%の成長だったものの、同月の個人旅行は前年同期比で2.4倍もの成長となった。報告書ではこの12月より大陸からの個人旅行の1日あたりの上限人数を現在の2000人から3000人にまで引き上げるとしている。報告書ではメディカル・ツーリズムと観光ホテルの提携でハイエンド層向けの商品を開発し、中国大陸や海外各国からの来台誘致に力を入れたいとしている。
江宜樺行政院長はこの報告を受け、今年10月までの訪台旅行客は日本からは減少しているが、主要市場では成長がみられるとし、年末まで日本、香港・マカオ、シンガポール・マレーシアの個人旅行市場に絞ってPR活動を強化し、2013年の訪台客数が延べ800万人を超えるよう力を尽くしたいと述べた。
来月就航のバニラエア台北線、片道1350円の激安チケットが話題
全日空の完全子会社で格安航空会社(LCC)のバニラエアでは12月20日から台北(桃園)−東京(成田)路線を就航するが、これに合わせて片道388台湾元(約1350円)の航空券が発売されることになり話題を呼んでいる。
今回の就航記念セールでは、片道388元(税抜き)の航空券が1000枚の数量限定で販売され、予約受付は12月4日午後2時〜12月5日午後1時59分まで。この特別価格キャンペーンで予約すれば、台北−東京間を1888元(6500円)(税込み)で往復することが可能になる。
バニラエアの台北−東京線はエアバスA320型機を使用、就航当初は1日1往復で運航され、2014年1月29日以降は1日2往復に増便される予定。
バニラエアの台北線開設で台湾に拠点を持つLCCは13社に増えるが、そのすべては海外の航空会社。台湾勢ではトランスアジア(復興)航空が20日、LCC事業参入を発表、来年の新会社設立をめざしている。
花の祭典で「竹取物語」の世界を再現
「2013フラワー・インスタレーション・デザイン展」があす開幕する。会場では「オズの魔法使い」や「竹取物語」など有名な童話の世界を立体的な空間で表現した花の展示が来場者を迎え入れる。
この催しは花博公園争艶館(台北市)で来月8日まで行われるもので、開催に先駆けきょう記者会見が行われた。カク龍斌台北市長によれば、このデザイン展には世界7カ国・地域から21組の団体が参加し、名作童話15作品の世界を表現したという。(カク=赤におおざと)
またカク市長は、2010年に開催された台北花博以降、花卉の海外輸出額は1億米ドル(約102億円)増加し、国内での販売額も20億台湾元(69億円)の成長がみられたことに触れ、多くの人に台湾を花栽培の“王国”だとアピールしたいと語った。
会場入り口では高さ2メートルの子パンダ「円仔」と母パンダの「円円」をイメージした花のインスタレーションが来場者を出迎えるほか、胡蝶蘭と松で「竹取物語」の「かぐや姫」をイメージした作品も展示される。主催者側によれば、このイベントに合わせて10万5000株の草花が使用されたという。