故宮博物院、来年4月に入館料値上げの予定
国立故宮博物院が4日、来年4月に予定する入館料の値上げ案を立法院に提出した。これによると現在160台湾元の一般料金が250元に、団体料金が100元から230元に、優待料金は80元から150元になり、大幅な料金引き上げが実施される見込み。馮明珠院長は、現在、学生やハンディキャップを持つ人などに対する18種類の特別料金を設定しているが、人件費や光熱費などの運営コスト上昇を受け、入館料の調整が必要としている。
3年で410億元かけ人材育成=人材育成白書
教育部は4日「人材育成白書」を発表し、国民教育、技術者育成、高等教育について今後3年以内に410億台湾元を投資し人材育成を進めるとした。同白書は産・学・官の22名の有識者により検討された内容を教育部が1年半かけて改定したもの。5年以内に公営の非営利幼稚園を100か所設立、台湾と外国の二重国籍の私立校教師に対し退職金支給、外国人留学生を2016年に10万人とするなど、人材力の強化と生産力の向上を目指す施策が示された。
点滴袋使用の経管栄養、病院が謝罪
中国医薬大学北港病院の養護病棟で、経管栄養の患者に使用済みの点滴袋を使用していたことで4日、病院側が謝罪した。栄養袋は24時間に1回取り替えなくてはならず、1個130元する。全額自費のため、長期入院患者の家族の負担となり、生理食塩水の使用済み袋を使用したと説明した。家族はこれを知って「衛生的でない」と怒っている。雲林県衛生局は妥当ではなく、「点滴袋は医療廃棄物であり、廃棄物処理法に違反する」としている。
台湾半導体製造業の投資額、4年連続世界一へ
国際半導体製造装置材料協会(SEMI)が4日に発表した最新レポートによると、今年の半導体製造装置市場の売上は世界で320億米ドル、前年比13.3%減となった。世界の半導体製造主要地域は台湾、韓国、北米だが、欧州も含め売上が大きく落ち込んだ中、台湾だけが7%の成長。主要地域以外の成長率は3.2%の予測で、その多くは東南アジアだという。SEMIは、来年以降半導体業界は力強く回復するとし、世界出荷金額は前年比23.2%増とみている。
党籍確認の初公判
王金平・立法院長による国民党籍存在確認請求の初公判が4日、開かれ、双方の弁護士が出席した。王氏の弁護士は、政治的に異なる意見の持ち主を排除しようとして粗忽な手段で国民党の信頼を損ねたと主張し、国民党の弁護士は口利き事件により、国民党の名誉を著しく傷つけ、党籍剥奪は合法だと主張した。王氏の言い分は2つ。国民党が制裁権を乱用したことと事実究明を待たずに処分を決めたこと。
台北市、2016年国際自転車会議の開催地に アジア初
台北市のカク龍斌市長は3日、同市が中国大陸の上海や韓国の昌原(チャンウォン)などを退け、国際自転車会議「ベロシティ・グローバル2016」の開催権を取得したと明らかにした。アジアでの同イベント開催はこれが初めてとなる。自転車交通関係者の情報交換などを目的とする同会議は1980年にドイツのブレーメンで開かれたベロシティ会議が始まり。2010年からは「ベロシティ・グローバル」が開催され、現在に至っている。
台湾鉄道、花蓮限定の駅弁新発売 山の幸・海の幸堪能
台湾鉄道ではきょうから花蓮や台東のご当地グルメを使った駅弁の販売を開始する。「花東特蔬弁当」と名付けられたこの駅弁は、塩味豚肉の原住民風炒めやシイラのフライをメインディッシュとし、地元の特産である紫色のさつまいもやしじみ団子、ローゼル(またはしそ梅)、クワレシダ(過猫)、キャベツ、干し豆腐の煮込みなど郷土の味がふんだんに盛り込まれている。
戦後日台専門家が執筆したコラム、「台湾風土」を台南市が出版
1950年代前半に100人を超える日台の専門家によって執筆された台湾文化の貴重な記録、「台湾風土」全4巻が刊行されたことを台南市がこの3日発表した。「台湾風土」は元々は1948年から1955年にかけて、台湾の民間紙「公論報」に連載されていた隔週コラム。全195回のコラムの内容は台湾の歴史や地理、風俗文化、伝承、宗教、芸術、言語、唄や諺、思想哲学、漢詩作品など多岐にわたり、原住民に関するものも多い。
ユーチューブ、台湾での視聴時間60%増[IT]
インターネット検索大手の米グーグルは3日、傘下の動画投稿サイト「ユーチューブ」の台湾での視聴時間が急速に増加していると発表した。工商時報などが伝えた。
グーグルと英市場調査会社TNSが共同で台湾に住む16歳〜60歳までの2,003人を対象にユーチューブの利用動向について調査を行った。視聴時間は昨年に比べて60%増加、携帯電話でサイトを見る時間も前年の3倍になったという。また調査では、「毎週最低1回はユーチューブを見る」と答えた人は80%近くで、テレビ視聴の88%に次ぐ割合だとしている。
グーグル台湾の陳俊廷総経理は、今回の調査を踏まえ、「テレビ局などコンテンツ事業者は現状を重く見て、すでにユーチューブとの協力を強化している」と述べた。
アジアで″日本旅行″人気拡大--「海外旅行なら日本」が52%、台湾などでトップ
日本政策投資銀行は3日、「アジア8地域・訪日外国人旅行者の意向調査(2013年版)」の結果を発表した。
同調査は、アジア8地域(韓国、中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア)の旅行嗜好や訪日経験の有無によるニーズの変化を把握することを目的としたもの。調査期間は2013年10月8日〜25日、調査方法はインターネット、有効回答数は20歳〜59歳の海外旅行経験がある男女4,000人(8地域の住民各500人)。
海外旅行ならどこへ行きたいかと尋ねたところ、日本を希望する人は52%(前回47%)と最も多く、台湾、香港、タイ、マレーシア、インドネシアでは一番人気だった。2位はオーストラリアの42%(同43%)、3位は韓国の41%(同38%)。総じて、日本旅行の人気は2012年の前回調査を上回ったものの、訪日外国人旅行者数で最大のシェアを有する韓国では20%にとどまり、前回調査を9ポイント下回った。
訪日経験が2回以上の人に日本旅行において高いと感じたものを聞くと、「日本現地の交通費」が49%でトップ。以下、「飲食費」が45%、「宿泊費」が41%と続いた。交通費を高いと感じている割合は、日本国内を自由に周遊する個人旅行の傾向が強い韓国や香港のリピーターで多かった。
買物をした場所は、「ショッピングモール」(訪日経験1回53%、2回以上58%)が最多。次いで、「観光地の土産物屋」(54%、55%)、「百貨店」(43%、53%)、「空港」(42%、50%)となった。
日本で外貨両替やクレジットカード、キャッシュカードを利用できる場所が、もし今より多かったら、「もっと多くのお金を使ったと思う」「おそらくもっと多くのお金を使ったと思う」と答えた割合の合計は、訪日経験1回の人では64%、2回以上の人では67%を占めた。
日本の免税制度が、もし今より分かりやすく使い勝手が良かったら、「もっと多くの買い物をしたと思う」「おそらくもっと多くの買い物をしたと思う」と答えた割合を合わせると、訪日経験1回の人では74%、2回以上の人では77%に上った。
同行は「日本国内において、外貨両替やカード決済環境整備、免税制度の利便性向上などが実現できれば、訪日客による国内消費が喚起され、地域経済や雇用に好影響をもたらす可能性が考えられる」と分析している。
日本旅行の満足度を5段階で評価してもらったところ、「自然・風景」「日本料理」のほか、「訪日滞在中の快適さ(おもてなし)」に対する満足度が高かった。
日本旅行をする際の不安材料については、言葉と費用(滞在費・渡航費)に加え、地震や放射能が多かった。訪日経験が増すごとに、言葉と費用に対する不安は減る傾向にあるものの、地震や放射能に対する不安は必ずしも減少していなかった。
台湾、人口男女比が逆転 “女性余り”の時代へ
内政部は5日、2013年11月に台湾の女性の人口が初めて男性を超えたと発表した。全人口における女性の比率は今後も引き続き上昇すると予測されている。
統計によると、今年11月の時点で総人口のうち男性は1168万3187人、女性は1168万4133人。女性を100とすると男性の比率(性別比)は99.99で、前年同月比で0.30の減少、今年前月比では0.02の減少となっている。
世界各国・地域と比較した場合、2011年時点では男性の比率が高い順にインド107.8、マレーシア106.1、中国大陸105.2、台湾100.6、ノルウェー100.5、韓国100.4だった。また、女性比が高い順にイタリア93.7、フランス93.9、日本94.8、オーストリア95.1、メキシコ95.6だった。
内政部によると、台湾がこれまで他の主要国に比べて男性の比率が高かったのは、昔ながらの男尊女卑の考え方以外に、1949年の政府の台湾移転や1955年の大陳島撤退作戦などによって大量の軍人・兵士らが台湾に移ったことがあり、特に1969年には職業軍人の戸籍登録が行われ男性の人口が急増したためだという。
しかし、その後の元軍人・兵士の死没や海外へ移民する男性の増加、「外国人花嫁」や「中国大陸花嫁」の台湾への移住などもあって、近年は女性の比率が上がり続けており、47年後の2060年には93.1となると予想されている。
台北・新北・台中・台南・高雄の5大都市についてみると、台南市で100.66と男性が多いほかはいずれも女性の比率が高く、特に台北市ではこの傾向が顕著で92.39。これは都市部ほど女性の就業機会が多いサービス業が盛んなことが一因とみられている。なお、男性の比率が最も高かったのは中国大陸福建省に近い離島、連江県(馬祖)で131.52だった。
再び翻った「ハヤシ百貨店」の旗 81年前の開業祝う/台湾・台南
今から81年前のきょう、日本統治時代の1932(昭和7)年12月5日に台湾南部初のデパートとして開業し、来年地元企業の手によって再オープンが予定されている「林百貨」(台南市)できょう、当時の旗のレプリカが掲揚された。かつて「ハヤシ百貨店」に勤務していた男性も訪れ、往年を懐かしんだ。
旗は屋上のポールに掲げられ、掲揚式には15歳の時に勤務していたという石允忠さん(89)も招かれた。石さんによれば、当時の従業員は現在でも10人が健在だというが、きょう式典に駆けつけることができたのは石さん1人だけ。開業当初、台南では最も高い建物として知られていた「ハヤシ百貨店」は、「五階建て」の呼び名で地元の人たちから親しまれ、台湾では珍しかったエレベーターも設置した“ハイカラ”なデパートだった。
市内で百貨店「フォーカス・スクエア」を経営し、台南市と10年間にわたる「林百貨」の委託経営契約を結んだ高青開発の陳慧シュ社長はクリエイティブなデパートを目指し、「デザイン」「グルメ」「カルチャー」など各階で異なるテーマを設定し運営するとし、来年1月下旬の旧正月前を目標に再オープンしたい考えを示したが、関連審査の通過の目途が立っておらず、具体的な時間については未定という。(シュ=女へんに朱)
「ハヤシ百貨店」の建物は台南市が8000万台湾元(約2億7510万円)の費用を投入し3年かけて修復、今年1月に工事が終了していた。
人気球団“買収”の金融大手、王貞治氏を顧問に招聘か
金融大手の中国信託ホールディング(本社:台北市)は台湾プロ野球の老舗球団、兄弟エレファンツを実質的に買収し、3日に台北市内で調印式が行われたが、球団顧問に王貞治氏が招聘される可能性があることがわかった。
10月19日のエレファンツの身売り表明から約1カ月半での“売却先”決定となったが、台湾では金融持ち株会社による金融以外の企業保有が制限されていることから、冠スポンサーとしての球界再“参入”となった。
中国信託は2002年の持ち株会社設立前からプロ球団、「中信ホエールズ」の経営に関わっていたが、2007年8月以降に主力選手の八百長疑惑が次々と持ち上がったのを受け、2008年11月にはチームを解散した。
一方、新生球団が王貞治氏を相談役として迎える可能性が浮上し、野球ファンの間で話題となっている。中国時報など複数の台湾メディアが4日、消息筋の話として伝えたところによると、招聘の理由として「世界の王」の日米球界での影響力や中国信託の経営権を持つ辜濂松・仲諒父子との親交などが挙げられている。中華民国籍の王氏は2001年、当時の民進党政権から無任所大使に任命されるなど台湾でも国民的英雄として尊敬を集めている。
▼ 兄弟エレファンツ / 1990年に台湾プロ野球が始まって以来の老舗球団。リーグ1、2位を争う観客動員数や2度の三連覇(1992〜1994年、2001〜2003年)など“台湾の巨人軍”とよばれるほどの地位を築いていたが、親会社の兄弟大飯店(ブラザーホテル)がこの10月、長年の赤字経営などを理由に身売りを発表した。
▼ 中信ホエールズ / 1997年、「和信ホエールズ」として球界に参入したが、2002年に経営母体の持ち株会社設立に合わせ、「中信ホエールズ」に改名。2008年の解散までに台湾シリーズに2度出場しながら、1999年に味全ドラゴンズ、2002年には兄弟エレファンツに敗れて優勝はならなかった。
台北の農産品PRイベントに「メロン長芋おこわ」が登場
台北市産業発展局と士林区農会(農協)が実施する「陽明山長芋フェスティバル」の開幕記者会見がきょう行われ、カク龍斌台北市長(=写真中央)が市内の特産品をPRしたほか、長芋を使った創作料理などがふるまわれた。(カク=赤におおざと)
「台北特色農産品」のイメージキャラクターを務めるカク市長は、長芋を“台北の農産品の誇り”とした上で、美しい山と豊かな水に恵まれた陽明山で大きく育ち、品質は抜群で価格も安いと力説したほか、繊維質やミネラルが豊富で、高ビタミンかつ低カロリーという特徴に触れ、「低価格のニンジン」とも言われる同商品の魅力を語った。
士林区農会によれば、今年は土壌改良などの努力で害虫被害が減少し、生産量は例年の10トンから12トンに上昇したという。また、会場では地元の高校生らを招いた創作長芋料理コンテストが行われたほか、「メロンナ長芋おこわ」の試食も実施された。
市では今後、特売会や関連イベントを実施するとして、市民への購入と参加を呼びかけている。
中華民国の「首都は台北」 内相が認識表明
内政部の李鴻源部長はきょう、中華民国の首都は台北だとの考えを示した。台湾では教育部の公文書に「中華民国憲法に基づき、わが国の首都は南京」だとする記載があったことから一部で波紋が広がっていた。
これは立法院内政委員会で国民党の立法委員(国会議員)の「首都はどこか」とする質問に対して回答したもので、李部長は中華民国憲法では首都の位置が規定されておらず、中央政府の所在地が首都だとし、現在の中央政府所在地は台北であることから首都は台北だとの認識を明らかにした。
中華民国の首都をめぐっては、教育部が今月2日、小中学校の地理・歴史教育で使用する地図や地球儀などの教材で、台湾と中国大陸の色の表示、首都などを表す記号は教科書と一致させるのが望ましいとして、国公立学校などに通達した際、公文書に「首都の表示に関し、中華民国憲法に基づき、わが国の首都は南京とする」と書かれていたことからインターネット上を中心に議論が起こっていた。
教育部の幹部職員は3日、1946年の中華民国憲法制定前にあった「訓政時期約法」には首都を南京とする記載があったと釈明したが、憲法自体にはその規定がされていないと認めた上で、1997年に教育部が打ち出した地理教科書編集審査の規則では首都の記号は台北に置き、「中央政府所在地」と明記するとしており、これについては公文書上にも書かれていたが、「南京」の説明部分が簡略化され過ぎていたとして陳謝した。
また、李部長は1949年12月に中央政府を台湾に移転した際、場所を台北とする命令が出ていたと発言の根拠を強調している。
防空識別圏問題 「すでに不満を表明」=台湾・大陸委
中国大陸政策を担当する行政院大陸委員会は3日、大陸が一方的に設定した防空識別圏について、先月30日にすでに北京の国務院台湾事務弁公室と直接意見交換し政府の厳正な立場と不満を伝えたことを明らかにした。
大陸委はこの中で中国大陸の動きは台湾との信頼関係増進に資することはなく地域の情勢不安を引き起こすものだと述べるとともに、公務用航空機や国軍の演習などは同件で影響を受けることもないとする台湾の立場などを伝えた。一方、国台弁は対外的情勢に対応するものであり、台湾に向けた動きではないとしている。
大陸の設定した東シナ海防空識別圏に関して台湾とは事前の話し合いなどは行われず、一部が台湾の識別圏や飛行情報区と重複している。これを受け、行政院は双方の関係発展に寄与せず厳正な立場を伝えるとする声明を11月29日に発表している。
台湾、人口男女比が逆転 “女性余り”の時代へ
内政部は5日、2013年11月に台湾の女性の人口が初めて男性を超えたと発表した。全人口における女性の比率は今後も引き続き上昇すると予測されている。
統計によると、今年11月の時点で総人口のうち男性は1168万3187人、女性は1168万4133人。女性を100とすると男性の比率(性別比)は99.99で、前年同月比で0.30の減少、今年前月比では0.02の減少となっている。
世界各国・地域と比較した場合、2011年時点では男性の比率が高い順にインド107.8、マレーシア106.1、中国大陸105.2、台湾100.6、ノルウェー100.5、韓国100.4だった。また、女性比が高い順にイタリア93.7、フランス93.9、日本94.8、オーストリア95.1、メキシコ95.6だった。
内政部によると、台湾がこれまで他の主要国に比べて男性の比率が高かったのは、昔ながらの男尊女卑の考え方以外に、1949年の政府の台湾移転や1955年の大陳島撤退作戦などによって大量の軍人・兵士らが台湾に移ったことがあり、特に1969年には職業軍人の戸籍登録が行われ男性の人口が急増したためだという。
しかし、その後の元軍人・兵士の死没や海外へ移民する男性の増加、「外国人花嫁」や「中国大陸花嫁」の台湾への移住などもあって、近年は女性の比率が上がり続けており、47年後の2060年には93.1となると予想されている。
台北・新北・台中・台南・高雄の5大都市についてみると、台南市で100.66と男性が多いほかはいずれも女性の比率が高く、特に台北市ではこの傾向が顕著で92.39。これは都市部ほど女性の就業機会が多いサービス業が盛んなことが一因とみられている。なお、男性の比率が最も高かったのは中国大陸福建省に近い離島、連江県(馬祖)で131.52だった。
台湾・台北市、2016年国際自転車会議の開催地に アジア初
台北市のカク龍斌市長は3日、同市が中国大陸の上海や韓国の昌原(チャンウォン)などを退け、国際自転車会議「ベロシティ・グローバル2016」の開催権を取得したと明らかにした。アジアでの同イベント開催はこれが初めてとなる。(カク=赤におおざと)
自転車交通関係者の情報交換などを目的とする同会議は1980年にドイツのブレーメンで開かれたベロシティ会議が始まり。当時は主に欧州都市での開催だったが各国からサイクリングの専門知識を求める声が高まったのを受け、2010年からは「ベロシティ・グローバル」が開催され、現在に至っている。
カク市長は台北市のソフトパワーや自転車産業の実力などを浮き彫りにしたなどと開催権獲得を喜ぶとともに、台湾の同産業がより発展し自転車にやさしい街づくりができるよう、今後3年で各界関係者と緊密に協力していくと述べた。
4日間の日程で開催される同イベントには世界50数カ国・地域から約1000人が参加するといい、台北市の都市マーケティングや自転車産業の発展にプラスになるほか、台湾観光をアピールする重要な場としても期待されている。
戦後日台専門家が執筆したコラム、「台湾風土」を台南市が出版
1950年代前半に100人を超える日台の専門家によって執筆された台湾文化の貴重な記録、「台湾風土」全4巻が刊行されたことを台南市がこの3日発表した。17世紀(大航海時代)のオランダ語による文献、「ゼーランディア城日誌」(熱蘭遮城日誌、2010年同市文化局)の全巻出版に続く快挙だ。
今回出版の運びとなった「台湾風土」全4巻は計150万字余りで「文献と歴史」、「考古と原住民」、「民俗と民間文学」、「漢詩と旅記雑文」の4つに分かれており、編集は2年がかりで行われた。
「台湾風土」は元々は1948年から1955年にかけて、当時台湾の民間紙で最大の売り上げを誇っていた「公論報」に連載されていた隔週コラム。人類学者の陳奇禄が主宰し、方豪、楊雲萍などのほか、国分直一など日本の研究者も寄稿、全195回のコラムの内容は台湾の歴史や地理、風俗文化、伝承、宗教、芸術、言語、唄や諺、思想哲学、漢詩作品など多岐にわたり、原住民に関するものも多い。
このコラムの存在は時とともに人々の記憶から薄れていたが、当時の専門家が残した記録は以前の台湾を知るための貴重な資料。特に陳奇禄は旧台南県・将軍郷の出身で、「台湾風土」ではかつての台南の地方の伝承や風俗習慣がしばしば取り上げられていることもあり、作家・林仏児氏の意見で県市合併後の台南市文化局によって本格的な編集計画が始動した。
オンライン中古車取引大手、台湾にプライマリー上場 日本企業初
インターネット上で中古車流通事業を手掛ける日本企業、オートサーバーが2日、台北で記者会見を行い来年第1四半期に台湾の新興株式市場、グレタイ証券市場(GTSM市場)にプライマリー上場することを明らかにした。日本企業で同市場へのプライマリー上場は初めてのケース。
上場の理由として同社の高田典明氏(=写真)は中華圏市場の将来性や台湾で加工される日本の自動車部品への日本輸出、GTSMによる海外企業の台湾誘致に応えたいことなどを挙げている。
今年11月、GTSMの審議委員会から上場の承認を受けたオートサーバーは今後、東南アジアにおける中古車オンラインオークション事業への進出も視野に入れているという。
台湾産枝豆の新品種「香蜜」、日本に初輸出 お芋の香りが濃厚
行政院農業委員会・農芸研究室によると、台湾が独自に品種改良した枝豆の新品種、「高雄11号−香蜜」が今年10月から12月にかけて初めて日本へ輸出されている。濃厚な芋の香りを持つのが特色で、その数量は年内約1000トンに達すると見られている。
台湾はこれまで、芋の香りがする枝豆(芋香毛豆)として主に日本の香姫(茶豆)品種を栽培してきたが、新品種は従来種よりも“さや”が大きく生産量も高いため、25%の生産高増加が見込めるという。
10年の育成を経た香蜜の栽培面積はすでに180ヘクタールに達しており、国内のみならず日本向けにも輸出されている。香蜜の種からは豆乳が作られるといい、消費者は従来とはひと味違うおいしさを楽しめそうだ。
台湾の枝豆輸出高は年間約6千万米ドル余りで日本でのシェアは中国大陸やタイを抜いて41.8%に達している。これに占める芋香毛豆の数量は約20%にとどまるなど量は少ない反面、市場価格が高く1キロあたり0.2〜0.4ドル高くなっている。
台北の農産品PRイベントに「メロン長芋おこわ」が登場
台北市産業発展局と士林区農会(農協)が実施する「陽明山長芋フェスティバル」の開幕記者会見がきょう行われ、カク龍斌台北市長(=写真中央)が市内の特産品をPRしたほか、長芋を使った創作料理などがふるまわれた。(カク=赤におおざと)
「台北特色農産品」のイメージキャラクターを務めるカク市長は、長芋を“台北の農産品の誇り”とした上で、美しい山と豊かな水に恵まれた陽明山で大きく育ち、品質は抜群で価格も安いと力説したほか、繊維質やミネラルが豊富で、高ビタミンかつ低カロリーという特徴に触れ、「低価格のニンジン」とも言われる同商品の魅力を語った。
士林区農会によれば、今年は土壌改良などの努力で害虫被害が減少し、生産量は例年の10トンから12トンに上昇したという。また、会場では地元の高校生らを招いた創作長芋料理コンテストが行われたほか、「メロンナ長芋おこわ」の試食も実施された。
市では今後、特売会や関連イベントを実施するとして、市民への購入と参加を呼びかけている。
台北・猫空ロープウェーに人気のキティちゃん登場
台北市南部郊外の観光地、猫空(マオコン)のロープウェーが4日間にわたる年度メンテナンスを終えてあす6日営業再開するのにあわせ、これから1年間、「猫空ロープウェー・ハローキティ年」としてハローキティがイメージキャラクターを務めることになった。今後は列車内や駅構内のいろいろな所でキティちゃんに会うことができる。
台北メトロ(MRT)によると、このキャンペーンで猫空ロープウェーのゴンドラ計145基にハローキティ―のラッピングが行われ、車内にもキティのシールが貼られる。また、各駅構内でも券売所や案内所、改札口、トイレの標示に至るまでキティがデザインされ、車内や駅のあちこちで愛らしいおなじみの姿に会える。
ロープウェーの4駅ではそれぞれ特色あるハローキティのスタンプ台が設置されており、指南宮駅のスタンプは指南宮に参拝するキティちゃんが敬虔に神様のお告げを伺っている図柄になっている。このほか猫空にちなんだ特製のICカードやシールなど計3種類が動物園駅などで発売され、カードを購入すると無料で2往復できる。
このほか、動物園駅そばの広場では6日〜8日、チャリティーイベントが開催され、恵まれない家庭の人々100名を無料でロープウェー乗車に招待し、イベントの収益は台北市の福祉事業に役立てられる。
MRT環状線デザイン 既存の概念から脱却、“カラフル”をテーマに
建設が進む台北メトロ(MRT)の環状線の芸術デザインのコンセプトが明らかとなった。ラインカラーでもある「躍動するイエロー」を基調にしながらも、各駅にはそれぞれ異なる色を与え、無機質になりがちなMRTの施設にカラフルな色彩をまとわせ、斬新な「レインボーMRT」を表現するという。3日付けの中国時報が伝えている。
新北市交通局によるとMRT環状線は台北地区では文湖線、淡水線、空港線に続く高架路線で、都市景観にも大きな影響を与えるとして、環境に配慮したデザインが求められているという。
このほど発表された芸術デザイン案では全ての支柱の異なる部分や防音壁などにイエローの塗装を行い、1匹の龍が都市を駆け抜ける様子を表すほか、駅施設では従来のデザイン概念から脱却し、識別性を高めることを目的に、それぞれに特徴的な色を与えるとして、大坪林駅は淡いイエロー、橋和駅はブラウン、板新駅はオレンジ、新北産業園区駅にはシルバーが配色されるとしている。
交通局の担当者は、車両デザインもすでに決定しており、イタリアのメーカーに製造を依頼し来年末にも完成、台湾に輸送される予定だという。
MRT環状線は現在、新北市の大坪林(新店区)−新北産業園区(新荘区)を結ぶ14.5キロの区間で工事が行われ、8カ所の乗換駅を含む14駅、1カ所の車両基地が設置される。工事進捗状況は59%で、2016年の完成を目指しており、新店〜新荘の所要時間が20分短縮される予定。