〔台湾株式〕続落=金融株が安い(12日)
12日の台湾株式市場の株価は続落した。日本や中国市場の株価下落などで地合いが圧迫される中、金融株が下げを主導した。
台湾の女子アナ、「ふなっしー」の紹介で笑いすぎ 原稿読めず―台湾メディア
台湾メディアによると、日本の人気ゆるキャラ「ふなっしー」を紹介するテレビ番組で、女性アナウンサーの笑いが止まらなくなるというハプニングがあった。11日付で東北新聞網が伝えた。
台湾の衛星テレビ局「中天テレビ」の女性アナ、劉涵竹さんが7日、生放送で千葉県船橋市の非公認キャラ「ふなっしー(中国語名:船梨精)」を紹介している時に「その飛び抜けた声と手足をバタバタさせる動き」に笑いが止まらなくなり、ニュース原稿を読み続けることができなくなった。
劉アナは番組終了後、「ふなっしーがおかしくて笑いを我慢したんだけど、もう駄目だった」と語った。これを見た視聴者からは、「思わず吹き出してしまった瞬間、とてもかわいかった」との声が寄せられているという。
グーグルがアジア最大規模の台湾データセンター運用開始
米グーグル社は11日、彰化県に建設したデータセンターの運用を開始した。当初の投資計画で見込まれていた額の2倍となる6億米ドルを投じて建設され、アジアでは最大規模。同日に行われた落成式典には同社データセンター部門のバイスプレジデント、ジョー・カバ氏や中華圏マネージングディレクターのスコット・ビューモント氏らが参加。また、台湾のほか2011年から建設が進んでいたシンガポールのデータセンターも今週運用を開始するとしている。
遠雄、三井不動産と林口にアウトレットモール建設へ
三井不動産と遠雄企業団は11日、合弁会社「三新奥特莱斯公司」を開設し、新北市林口区にアウトレットモールを建設すると発表した。投資総額は54億5000万元。同社の設立資本金は3億5000万元。将来的に20億元に増資。出資比率は三井が70%、遠雄グループ系の遠雄建設が30%。完成後は北部最大のレジャーのランドマークとなる見通し。遠雄では三井のショッピングモール経営に関する豊かなノウハウを今後、台北ドーム体育生活園区や汐止のU-TOWNオフィスビルといった複合型商業施設の運営に生かして生きたいとしている。
新北市政府、林口に「台湾ハリウッド」建設へ
新北市政府は、林口地区で映画・テレビ産業を中心とした「新北影視城」の計画を進めている。民視(FTV)は25億元を、TVBSは50億元を投入しそれぞれのデジタルメディア本部を設立した。市政府は、林口産業エリア内の消費財、不動産、サービス、観光などの産業を振興することで、林口を商業型衛星都市にしていきたいとしている。投資総額は300億元、経済効果は400億元、100万人の観光客と2万の雇用創出が見込まれるという。
二二八公園の石獅は日本の狛犬だった
台北市の二二八公園に一対の石造の獅子らしきものが鎮座している。多くの人が台湾に一般的にみられる石獅と思っているが、よく見ると石獅とは若干の違いがある。実は台湾神社の狛犬だ。台湾人は日本の獅子だと勘違いしていた。耳は立っており、たてがみもない。といっても狛犬は唐の影響を受けており、似通っている。戦後、多くの神社が壊されたが、狛犬は石獅に似ていたため、多くが生き残った。
兵員不足が深刻に
軍は2016年に志願兵化を達成する計画を進めているが、この11月末までで志願兵募集の達成率はわずか目標の3割という状況に陥っており、兵員不足が深刻になっている。国防部は下級兵士の待遇改善、予備役軍人の公務員優先採用などを行政院に進言しているが同意を得ていない。今年の兵員募集は2万8531人。これに対し、志願者は8603人。なかでも陸軍装甲兵は1077人の募集に対し、兵営に入ったのは11人と達成率は4%。
長澤まさみ、金城武ら映画「太平輪」撮影で陽明山ロケ
レッドクリフなどの代表作で知られるジョン・ウー(呉宇森)監督の最新作「太平輪」の撮影が10日、陽明山で行われ、金城武と長澤まさみなどが気温10度の肌寒い天気の中、屋外でのロケに挑んだ。この日撮影が行われたのは日本統治時代の台湾のシーンで、長澤演じる財閥の娘と金城演じる医学生が山で密会するというもの。撮影現場近くの駐車場にはロケのために厳重な立ち入り制限が行われたという。
朱・新北市長「日本は重要パートナー」
日本企業を対象にした調達マッチング商談会が11日行われ、電気自動車の運用やインテリジェント交通システム、都市・エネルギー管理、電子マネー、指紋認証技術、各種無線通信システムなど幅広い分野に日本人バイヤーが関心を示し、全体的なビジネス効果は20億元に上ると見込まれている。新北市の朱立倫市長は同市にとって日本は既に重要なパートナーとなっていると述べ、双方の経済関係の緊密化を強調した。
Facebookチェックイン機能、台湾の1番人気は台南「花園夜市」
会員制交流サイト、フェイスブックは自分の現在地を記録する「チェックイン」の2013年人気スポットを発表し、台湾で最も多くの人がこの機能を利用した場所は「花園夜市」(台南市)で、世界でも12位だったことが分かった。フェイスブックによると、台湾地区での上位3位は全て夜市で、花園夜市のほかに宜蘭の「羅東夜市」(世界25位)、台中の「逢甲夜市」(世界26位)がそれぞれランクインした。
花蓮女中、大分県立高校3校と交流
台湾東部、花蓮県の国立花蓮女子高級中学と、日本・九州の大分県の県立高校3校が学術、文化交流を行った。日本の大分県の県立大分舞鶴高校、県立大分上野丘高校、県立大分豊府高校の3校が9日、台湾東部花蓮県の国立高校、花蓮女子高級中学を訪問した。3校による訪問は今年で4年連続だという。
一行が到着すると、花蓮女子高級中学の生徒、教員たちが校歌を歌い歓迎し、生徒代表が流暢な英語で学校紹介を行った。その後、双方の学生4組により、化学に関する研究論文発表が行われた。花蓮女子高級中学の生徒は、日本の生徒たちの発表を聞き、大きな刺激を受けたと話した。また、日本の高校生は、花蓮女子高級中学の生徒たちの発表内容と、英語力の高さに驚きを示していた。
このほか、大分舞鶴高校の平田校長が指揮を務め、花蓮女子高級中学のブラスバンドチームにより楽曲の演奏が行われたほか、ダンス公演や、美術クラスの卒業展覧会の鑑賞も行われた。
花蓮女子高級中学の程膺・校長は、「今年で交流は4年連続となり、双方の関係は非常に密接となった。今後も継続して友好関係を保ち、学術面そして文化面における互いの協力を深めたい」と話した。
米アップル、中国に医療専門家を派遣−取引企業で作業員死亡
12月12日(ブルームバーグ):米アップルは、台湾のサプライヤー企業、和碩聯合科技(ペガトロン)が運営する中国工場で数人の従業員が死亡したことを受け、医療専門家を同工場に派遣した。
アップルは電子メールで、同工場での「労働条件との何らかの関連を示す証拠は見つかっていないが、それが大切な人を亡くした遺族の慰めにはならないことを理解している」とコメント。「労働条件が当社の高い基準を確実に満たすよう、ペガトロンの施設で当社のチームが同社と協力して作業している」と説明した。
ニューヨークに本部を置く人権団体チャイナ・レーバー・ウオッチ(CLW、中国労工観察)は9日の発表文で、ペガトロン(上海)で作業員数人が「短期間に亡くなった」と明らかにした。死亡した人の数や、アップル製品関連の作業時に死亡したのかどうかには触れていない。情報源の明示もなかった。ペガトロンはソニーや米デルにも納入している。
日本の雑貨屋1号店オープン、長蛇の列でも混乱なし
日本の雑貨屋チェーン店、ナチュラルキッチンが台湾に進出。開店時には長蛇の列ができた、と現地メディアがその混雑ぶりを報道した。
テレビ局・東森電視公司(ETTV)は放送やウェブニュースで、「ランチタイムと言える昼下がり、1時間以上並ばないと入店できない店が出現した。それもレストランではなく、雑貨屋だ!」と驚いた様子。オープン初日には、常に70人以上が列を作っていたようだ。
また、入店時の誘導方法に感心したとのこと。「多人数が並ぶと、店員は整理番号を配布する。35番以降は午後3時以降など、入店時間が指定されている。食事をした後に店へ戻れるのは、親切な対応だ。その場で待たなければならない時間は無駄、とばかり省いている」と、「まるで東京ディズニーランドのようなシステム。行列しても、腹立たしくない」と褒めちぎっている。
東森テレビによると、行列好きなのが台湾人。だが日本人のおもてなしに感心したようで、商品だけではなく接客マナーやサービス面でも人気を集めそうだ。
ナチュラルキッチンは大阪発の雑貨店で、商品の値段はすべて105円。インテリア系の雑貨からキッチン用品ほか、ナチュラルでぬくもりのある雑貨をコンセプトに掲げた店だ。関西から関東や九州まで、店舗を増やしている。台湾の店舗での値段は、50台湾ドル(約175円)均一に設定されているようで、日本に比べると高い。もっと安い、メイドイン台湾・中国の同様商品も多そうだ。だが日本の店の販売商品ということで、シンプルな作りで上品な色づかいなど、台湾人の目に魅力的に映りそうである。今後どれだけ台湾で店舗数が増えていくか、注目してみたい。
日月光の河川汚染、サプライチェーン寸断か
IC封止・検査の日月光半導体(ASE)が高雄市の工場から汚染水を川に垂れ流していた問題で、同市環境保護局の陳金徳局長は10日、同工場に対し操業停止命令を出すことが確実になったと明言した。日月光は半導体製造の後工程における世界的大手で、通信機器などのサプライチェーンに影響が生じる見通しだ。
11日付経済日報などが伝えた。日月光には19日まで法に基づく意見陳述の権利が与えられるが、陳局長は「事実は明確。(猶予期間の終了後に)操業停止を命じることは確定している」と述べた。
高雄市は今回の問題を深刻に受け止めており、操業停止処分に加え日月光の刑事責任も求める構え。陳局長は、同社の張虔生董事長を「公共危険罪」で高雄地方法院検察署に告訴する方針も明らかにした。同社が汚染水への対策を怠ることで削減してきた経費については、不当利得とみなして行政への返還を求めるとしている。
日月光は半導体製造の後工程で2割以上の世界シェアを持つ。証券筋は今回の操業停止処分により、IC設計大手の米クアルコムや聯発科技(メディアテック)から、端末メーカーの米アップルや華碩電脳(ASUS)などに至る半導体サプライチェーンが寸断されることを懸念。また、日月光は今回の問題で企業イメージが大きく傷ついたとして、環境問題に敏感な海外顧客からの発注が減る可能性もあるとしている。
高雄の楠梓輸出加工区にある日月光のK7工場は、2011年から未処理の酸性水を近くの河川に垂れ流していたことが発覚。当局の検査を受ける際に排水を水道水で希釈するなど、悪質な隠ぺい工作を行っていたことも明らかになっている。
「中国と米国の戦争回避は困難」 台湾か北朝鮮が誘発要因に―中国メディア
米国の国際問題専門家、ジョン・ミアシャイマー氏(シカゴ大学政治学部教授)がこのほど、「中国の平和的勃興はあり得ず、米国との戦争は避けがたい」との考えを示した。環球時報が伝えた。
同氏は「中国の脅威論」を訴えることで有名で、「大国政治の悲劇 米中は必ず衝突する」と題した著書もある。
ミアシャイマー氏は「米国は自らが発展して地域の覇権を握った後、ほかの地域で他国が覇権を握ることを阻止してきた。ドイツや旧ソ連、日本に対してそうしてきており、中国に対しても同様だろう」と指摘。その上で「米国が戦略の重心をアジアに移すのは中国をけん制するためであり、中国の覇権を阻止することが狙いだ」と分析した。
同氏はさらに、「中国と米国の戦争を回避することは非常に難しい。台湾、または北朝鮮が原因となるだろう。米国が中国の動きを容認するはずがない」と語った。
小津安二郎生誕110年記念で映画上映会開催
台湾でも根強い人気の小津安二郎監督はきょう12月12日が誕生日であり命日でもある。今年はちょうど生誕から110年、没後60周年を迎えることから、同監督関連作品の記念上映会が台北市内で行われる。
光点華山では13日から遺作となった「秋刀魚の味」、光点台北では「東京物語」がそれぞれ上映される。また、12日午後6時からは光点華山で「OZU」の形に並べられたキャンドルの光文字を展示、ツーショット写真を撮影して会員制交流サイトにアップロードすると、先着10名に今夜の特別上映の観賞チケットがプレゼントされるという。
また、光点台北では小津作品に大きな影響を受けたとされる、ホウ・シャオシェン(侯孝賢)監督の「レッド・バルーン」や「風櫃の少年」、小津の生誕100周年に合わせて制作された「珈琲時光」も合わせて上映される。
「痴漢列車」主催の男にわいせつ仲介の有罪判決確定
台湾鉄道の貸切車両内で昨年2月、乗客によって未成年との「痴漢パーティー」が開かれたことをめぐる裁判で、最高裁判所は11日、二審の判決内容を不服とする主催者の男の上訴を退け、懲役6カ月または罰金18万台湾元(約62万円)の有罪判決が確定した。
訴えられていた蔡育林被告は昨年2月19日、台湾鉄道のサロンカーを貸し切り、「痴漢列車パーティー」を主催し、男18人と“主役”の未成年の少女1人、見張り役の男3人、アシスタントの女2人が参加した。その後の調べで、蔡被告は参加者から打ち上げ会食代や自身の帰りの交通費などを含めた参加費を徴収していたことが明らかとなり、「利益目的のわいせつ仲介」の罪で起訴されていた。
新北地方裁判所で開かれた一審では検察側の主張を認め、林被告に対し懲役6カ月または罰金18万元の有罪判決を下したが、無罪を主張していた蔡被告はこれを不服とし、その後高等裁判所へ上訴するも棄却され、今回の最高裁でも一審の判決内容を認める結果となり、刑が確定した。
この事件をめぐる裁判では、パーティー自体は貸切列車内での行為であり、公然わいせつ罪にはあたらないとして、蔡被告が利益目的であったかどうかが焦点となっており、蔡被告とともに起訴された5人に対しては、金銭報酬を受け取っておらず、参加費を支払っていたとして、一審で無罪が言い渡されていたほか、800元(2770円)を支払って参加した18人と未成年の少女については今年1月の時点で不起訴になっていた。
「台湾は東北地方を忘れない」 対日窓口トップ、台日の緊密さ強調.
日本の出先機関、交流協会主催の「天皇陛下誕生日祝賀レセプション」が11日台北市内で行われ、対日窓口の亜東関係協会の李嘉進会長は東日本大震災の支援に触れ、「台湾は永遠に東北地方を忘れない。台日間の絆は今後も深めていく」と述べ、緊密な台日関係を維持したい考えを示した。
天皇陛下80歳の誕生日を祝うレセプションには、民主党の前原誠司衆院議員、王金平立法院長、林永楽外交部長(左2)、民進党の蘇貞昌主席らも出席した。
李会長は挨拶の中で、漁業取り決めの締結やその後調印された全6項目の取り決めや覚書などの成果を挙げ、「台日関係は大きな収穫があった1年」と今年を振り返った上で、経済貿易関係協力の“積み木”の積み重ねはとても早く進んでおり、最後の1ピースも間もなく目にできるだろうとし、東アジアの経済統合に寄与する「台日経済協力取り決め」の実現に意欲を示した。
さらに、今年は日本の国会議員が118人、都道府県知事17人、副知事11人が台湾を訪問したほか、1万2762人の高校生が修学旅行などで訪れているとし、台日関係の緊密さを強調。東日本大震災以降深まった“絆”についても良好な関係の維持に努めるよう各界に対して呼びかけた。
交流協会台北事務所の樽井澄夫代表は、日台野球親善試合の開催、故宮博物院日本展の決定、安倍内閣が推進する青年交流事業「JENESYS2.0」で300人を超える台湾の高校生、大学生などが日本を訪問したことなどに触れ、日台関係をさらに広く、深く、緊密なものにするよう努力したい考えを語った。
また、林永楽外交部長は、今年の台日双方の往来者はすでに300万人を突破したとし、年末にも350万人を突破するのではないかと期待感を表し、台日関係を象徴するものだと述べた。
台湾の景勝地でゴミ拾いが日課の日本人男性、表彰受ける
台湾中部の南投県埔里でロングステイし、運動に通っている虎頭山でゴミ拾いを日課にしている日本人男性が町から表彰された。12日付で自由時報が伝えた。
町から感謝状を受け取ったのは今年68歳になる千葉県の佐藤史朗さん。この4年間、年に2回ほどロングステイで台湾を訪れ、1年の半分ほどを埔里で過ごしているが、山に登ったついでに観光客が捨てていったゴミやタバコの吸殻を拾うのが佐藤さんの日課だ。
この佐藤さんの行いが台湾の新聞やテレビで報道されると、市民から大きな反響が起こった。埔里鎮でも佐藤さんを表彰することになり、10日佐藤さんは町の役所に招かれ、周義雄鎮長より感謝状とともに台湾を満喫してほしいとの願いが込められた日本語版観光ガイドと埔里の景色が入ったマグカップが贈られた。
取材陣に囲まれた佐藤さんは照れながら、「毎日運動のため通っている地理中心碑や虎頭山で、台湾の熱心なボランティアの方々が献身的に清掃しているのを目の当たりにして、この美しい土地のために私も何かできるのではと思い立ちました」と動機を語った。
グーグル、台湾データセンター運用開始 アジア最大規模
米グーグル社は11日、台湾中部の彰化県に建設したデータセンターの運用を開始した。当初の投資計画で見込まれていた額の2倍となる6億米ドル(約615億円)を投じて建設され、アジアでは最大規模。
きょう行われた落成式典には同社データセンター部門のバイスプレジデント、ジョー・カバ氏や中華圏マネージングディレクターのスコット・ビューモント氏らが参加。同社によれば、昨年4月に発表した当初計画案では3億ドルを投資し、彰化県臨海工業地区の15ヘクタールにアジア初となるデータセンターを建設するとしていたが、最終的に投じた額は6億ドルに達したとしている。
また、台湾のほか2011年から1.2億ドルの費用を投じて建設が進んでいたシンガポールのデータセンターも今週運用を開始するとしている。
日本時代の地下坑道 来年一般公開へ
台北市政府文化局によると、日本統治時代に作られ、現在も台北市内の遊園地「児童育楽センター」近くに残る「円山坑道」が来年10月ごろに一般開放されることがわかった。11日付の中国時報が報じている。
この地下坑道は日本統治時代に防空指揮所として建設されたもので、戦後も大直円山に地下要塞が完成するまで中華民国の国軍によって使用されていた。トンネルの総延長は約200メートルで、基隆河や中山北路を隔てて南北3カ所ある出入り口のうち、遊園地付近のものが来年開放される予定。
2010年に実施された台北花博の会場デザインなどを手がけた建築家の金光裕氏は「緻密に設計された坑道だ」と評価する。また、円山は砂と岩でできた山でトンネルの建設には構造を強固なものにし、排水や通気性も考慮する必要があったと指摘したほか、長年使用されていなかったにも関わらず、保存状態が良好で水漏れや崩落すら起こっていないとして、工事技術の精巧さに舌を巻く。
また、トンネル内には10ほどの部屋があり、会議室や事務室、休憩室などとして使用されていたと推測されるほか、壁には簡易ベッドを取り付けるための金具が残されている。これ以外に、円山坑道は完全な防衛体制を整えており、防爆扉や隠蔽式出入り口なども保存の価値があるとする声もある。
文化局の劉維公局長によると、現在文化資料の審議や改修を行っており、オランダのデザインチームにも協力を依頼して、来年の一般開放時には本来のトンネル空間だけでなく、光と影、文字とアートによって都市の移り変わりを表現したいとしている。