ケーキ店やパン店にうそのクレームをつけ、商品や現金をだまし取ったとして兵庫県警は26日、同県伊丹市の無職の小野谷知子容疑者(45)を詐欺の疑いで逮捕し、発表した。女の携帯電話から2~7月の半年間に全国30都道府県の1200店以上に計約7千回電話したことが記録から分かったといい、余罪についても調べる。
伊丹署によると、女は5月8日、大阪府豊中市内のケーキ店に電話をかけ、「買ったケーキに髪の毛が入っていた」とうそを言い、代替品を要求。その日のうちに同店の社員(42)を自宅近くの駐車場に呼びつけ、ショートケーキ1個(税込み356円相当)をだまし取った疑いがある。
6月27日にも同様の手口で、神戸市北区のパン店から、パンの代金として1085円とクリームパン2個(同248円相当)をだまし取った疑いもある。
女の自宅にスーツ姿の男性が頻繁におわびに訪れたり、宅配便が日に何度も届いたりしていたのを不審に思った近所の住民が6月27日に女を尾行。駐車場で女に現金とパンを渡した被害者に警察に相談するよう勧めたことから容疑が浮かんだという。