厚生労働省は30日、麻酔薬などに使われる医療用ガスが「シバガス」という名称でインターネットで無許可販売されているとして、都道府県に対し、無許可販売業者への立ち入り検査など取り締まり強化を求める通知を出した。また、ネット事業者には販売サイトの削除を要請する。
シバガスの成分である亜酸化窒素は、医療現場で麻酔薬や鎮痛薬として使われ、販売には都道府県知事などの許可が必要。吸入すれば陶酔作用があるとされ、摘発が進んだ危険ドラッグの代替品として急速に広まる一方、海外では酸欠による死亡例も報告されている。
ネット上で「自転車のタイヤのガス」として小型ボンベに詰めて販売をPRするサイトがあり、厚労省は医薬品医療機器法違反(無許可販売)の可能性が高いとみている。
シバガスについては和歌山県と鳥取県が今年8月に条例で販売を規制している。