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ラーメン店強殺:凶器か、金属棒発見 春日井市の草むらで

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愛知県春日井市のラーメン店で先月24日に起きた強盗殺人事件で、県警特別捜査本部が30日、同店の元従業員、宮地良多(みやじ・りょうた)容疑者(27)=強盗殺人容疑などで逮捕=の供述に基づき、市内の広場の草むらを捜索した結果、金属製の棒が見つかったことが捜査関係者への取材で分かった。捜査本部は凶器の可能性があるとみて、死亡した荻原典章さん(35)らの傷と照合し、鑑定を進める。

 捜査本部の調べに対し、容疑を全面的に認めているという。凶器は「捨てた」と供述したため、捜査本部は同日から宮地容疑者を立ち会わせて捜索していた。荻原さんと店員(39)は頭部を複数回殴られて店内に倒れていたが、凶器は見つかっていなかった。

 一方、宮地容疑者は強盗殺人事件が発覚した直後、春日井市に隣接する同県小牧市の名鉄の駅で切符を買おうとして券売機に1万円札を詰まらせるトラブルを起こしていたことが分かった。「当日は大阪にいた」などとするアリバイに、捜査本部が疑問を持つきっかけとなった。

 捜査関係者によると、宮地容疑者は24日午前7時台に、駅の券売機に札を詰まらせ、名鉄に連絡したという。駅員から「名古屋駅で対応する」と言われ同駅に向かい、窓口で1万円の払い戻しを受けた後、電車で大阪に向かったらしい。

 事件発覚後、宮地容疑者はラーメン店の関係者の一人として捜査員から事件当日の所在を聞かれた際、「大阪の友人のところにいた」と答えた。捜査員が宮地容疑者の携帯電話の履歴を見せてもらったところ、24日朝に名鉄と通話していたことが分かった。照会の結果、駅でのトラブルが判明。捜査本部は宮地容疑者の言い分に疑いを持ち、任意同行を求め、聴取に踏み切った。駅の防犯カメラにも宮地容疑者の姿が映っていたという。

 宮地容疑者は春日井署で事情聴取中の28日午後8時ごろに捜査員の制止を振り切って署の外に出た。追跡する捜査員を約6時間後の29日午前2時ごろ、約20キロ離れた名古屋市熱田区で振り切り、姿を消した。その後は岐阜県大垣市のJR大垣駅まで約40キロ歩き、電車でJR大阪駅に移動、さらに大阪府岸和田市の実家まで約30キロを歩いた、などと話しているといい、計約90キロを歩いて逃げたことになる。




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