ブラックベリー、フォックスコンとスマホ生産で5年の提携
カナダの通信機器大手ブラックベリーはこのほど、台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業の中国子会社である富士康科技集団(フォックスコン)と5年間の戦略的提携関係を結んだと発表した。インドネイアとメキシコのフォックスコンの工場でブラックベリーの製品を生産する予定。毎日経済新聞網が伝えた。
ブラックベリーのジョン・チェン最高経営責任者(CEO)によると、提携の一環として、フォックスコンはブラックベリーの廉価なスマートフォン(スマホ)の生産を行う。これによって、ブラックベリーの北米生産拠点では、企業顧客向けのハイエンドな製品に専念できるようになる。今回の提携が上手くいけば、ブラックベリーのすべてのスマホ生産をフォックスコンが行うことになるという。
台湾、平地も山地も最低気温を更新 猛威振るう寒波で
寒波襲来などの影響で台湾では28日、平地と山地のいずれもこの冬に入って以来の最低気温を記録した。
この日早朝6時41分頃、南西部の嘉義では摂氏6.2度と今冬の平地での最低気温を更新した。台南以北の地域では淡水(新北市)8.8度、台中9.1度、台南9.2度、梧棲(台中市)9.6度、新屋(桃園県)9.7度、台北9.9度といずれも10度未満で、その他の地域でも12度を下回っている。
山岳地帯の合歓山でも同日午前1時前後に零下9.1度を観測、11月29日に記録された零下8.6度を下回り、今年冬に入って以来の最低となった。
最高峰の玉山では11月29日の零下7.2度が最低だったが、27日深夜11時29分に零下9.5度が観測され、記録が塗り替えられた。
日本時代の合同庁舎、おしゃれな本屋に/台湾・雲林
雲林県・虎尾で日本統治時代の1930(昭和5)年に建てられた合同庁舎に大手書店の「誠品」が入居し27日、プレオープン式典が開かれた。
誠品の43号店で、店内には2万5000冊の本や6000種類の文房具・ギフトが並んでいるほか、展示エリアや喫茶・軽食コーナーなども設けられている。そのうち、展示エリアでは25日の「雲林農業博覧会」開幕に合わせ、28日までの2日間、地元農家にスポットを当てた写真展が開催された。
虎尾合同庁舎は鉄筋コンクリート造りの地上4階で、落成当初は派出所、消防組、公会堂として使用されていた。戦後は地元の消防職員が長く駐在していたが、2001年に県の歴史的建造物として登録され、2006年12月には修復工事が完了した。県では今回のプレオープンを機に古い建物に活気が戻り、人々がこれまでと異なった読書の楽しみを味わうことに期待をかけている。
台湾鉄道の日本製「微笑号」電車、運転開始へ 関連グッズ販売も
先頭車両の形状デザインが微笑んだ口の形に見えることから「微笑号」と呼ばれるEMU800型通勤電車のうち、走行試験などを終えた2編成16両(日本製)は来年1月2日から基隆−新竹、嘉義−屏東区間で営業運転が始まる。台湾鉄道ではこれに先立って27日から関連グッズの販売を始めた。
販売されているのは、表にはEMU800型の先頭車両が、裏には縁起の良い駅名「百福−万華」が刺繍されたお守りや鉄道模型、列車がデザインされたTシャツ、キーホルダー、はがきなどで、台鉄のネットショップ(http://www.tra-shop.com.tw/)以外に台北駅や高雄駅、台中駅などでも購入可能。
快適性や速度向上のため、台鉄は最高時速130キロのEMU800型電車を37編成296両購入した。このうち日本で生産された先行車2編成16両はこのほど、試運転などが終了し来年初めに営業運転開始が決まっている。
台鉄の1日あたりの平均利用者数延べ60万人の7割は短距離の通勤客だといい、新型車両の運転開始後、台北−新竹間の大幅な乗客増が見込まれている。
“陽岱鋼効果”か 日本ハム主催の全試合を生中継へ
スポーツ専門チャンネルの「FOX SPORTS」が27日、日本ハムの来季の主催試合全72試合を台湾で生中継すると発表した。
「FOX SPORTS」は有線放送だけでなく、インターネットや衛星放送での放映権も取得しており、札幌ドームなどでの陽岱鋼の好プレーを母国の野球ファンもリアルタイムで楽しめるようになる。47盗塁で初めてタイトルを手にした陽は、3月のWBCでの活躍もあって今や台湾の国民的スターだ。
台湾では2002年、ダイエー(現ソフトバンク)が(オリックスとの)公式戦を初めて台北で開催したことを機に、日本プロ野球への関心が高まり、大手テレビ局の「民視」が同年から2004年にかけてダイエーのホームゲームのダイジェスト映像を放送していた。近年はスポーツ専門チャンネルの「ESPN」が2008年までの3年間、左腕のリン・インチェ(林英傑)が在籍していた楽天の試合を生中継した。
自由経済モデル区、特別条例草案を閣議決定[経済
行政院(内閣)は26日、大幅な規制緩和で経済の活性化を目指す「自由経済モデル区」政策の根拠法となる特別条例の草案を閣議決定した。立法院(議会)審議を通過すれば、条例は来年半ばにも施行される見通しとなった。政府はまた、条例の有効期間を10年間とすることも決定した。
経済日報など各紙が伝えた。自由経済区政策では、従来からスマート物流や国際医療、金融などを規制緩和の対象としてきたが、特別条例の最終案では新たに弁護士や会計士などの専門職と教育分野が盛り込まれた。江宜樺・行政院長は「政策の意義を深めることになった。台湾が目指す『自由経済の島』の達成が加速することになる」と話した。
条例の審査を担当した薛キ政務委員(キ=王へんに奇)は、「規制緩和の対象となる教育と医療、金融はいずれも高収入の業界」とし、自由経済区政策が所得のさらなる拡大につながると期待感を示した。
自由経済区は第1段階として、今年8月に既存の自由貿易港区(FTZ)などを実施地域として始動した。第2段階は特別条例の施行とともに始動し、地方政府や工業園区から実施地域の増設の申請も受け付ける。薛政務委員は「台湾は多くの輸出加工区や科学園区を設けてきたが、自由化や国際化を訴求したことはこれまで無かった。FTZなどの実体区や、金融など地域上の制限を設けない『バーチャル区』による実施が成功すれば、自由経済区政策は台湾全域に拡大するだろう」と話している。
政府はこれまで特別条例の有効期間は立法院で決める方針だったが、「モデル区の性質上、長すぎてはよくない」との判断から、10年間とすることを急きょ決定した。
福島の小学生、初の台湾旅行に大喜び 「海遊びは久しぶり!」
福島県の小学生らは27日、最南端の屏東県を訪れ、きれいな海辺でカニ釣りなどして現地の暖かい日差しを堪能した。
これは2年前の震災で被災した福島の子供たちに元気を与えようと、台湾の有志が企画したもので、計16人が招かれ約1週間滞在の予定。
一行は27日、地元の子供たちと野球を楽しんだり墾丁国家公園(国立公園)や国立海洋生物博物館、先住民集落などを見学したりした。また果物のレンブ狩りや湿地巡り、パン作りなども体験、28日には障害のある子供と共にヒツジに餌をあげるなど、のどかなひと時を過ごした。
今回の訪台は児童らにとって初めての海外旅行だといい、主催者側では思う存分に遊んでもらいたいとするとともに、障害児との触れ合いを通して生命力の強さなどを実感してもらえればと希望した。
台湾最南端の屏東県を満喫したのち、一行は29日高雄市を訪れ、遊覧船搭乗など港湾都市の魅力を体験する予定。