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人質70人の救出作戦に米軍が参加、米兵1人死亡 イラク

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米国防総省は22日、イラク北部で過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に拘束された人質約70人を救出した作戦で、米兵1人が死亡したと発表した。イラクでの戦闘で米兵が死亡したのは2011年11月以来。

人質になっていたのはイラク治安部隊の約20人と地元住民、スパイの疑いを持たれたISISメンバーなど。イラク北部キルクーク県のハウィジャ近郊で拘束されていた。米特殊部隊とクルド人部隊、イラク軍は、人質が集団殺害される差し迫った危険があると判断し、ヘリコプターを使って救出作戦を実行した。

米当局者がCNNに語ったところでは、救出された人質らは、その日の朝の祈りの後に処刑すると告げられていたという。

イラクでのISIS掃討作戦で米軍が戦闘任務に踏み込んだのは初めて。現地の米軍特殊部隊司令官の判断で、ISISとの直接的な戦闘にかかわることを決めたという。人質が拘束されている拠点を急襲したクルド人部隊が劣勢になったため、米陸軍特殊部隊デルタ分遣隊の30人が援護に当たった。

死亡した米兵はこの拠点の中で銃弾を浴びて重傷を負い、搬送先のイルビルで死亡した。クルド人部隊の兵士も4人が負傷した。

今回の戦闘について米国防総省のクック報道官は、イラクでの米軍の任務が変わったわけではないと強調。「米国の非常に緊密なパートナーが我々に特別に援護を求めるという特殊な状況だった」と説明した。

シュルツ米大統領報道官によれば、今回の作戦はホワイトハウスではなく、国防総省が承認したという。

クック報道官は、「長官が現地の状況を検討し、米軍によって状況を変え、作戦の成功率を高めることができそうだと判断した。その結果、70人の人命が救われた」と話している。

クルド人自治政府によれば、ISISの戦闘員は20人以上が死亡、6人が拘束されたという。

米中央軍のロイド・オースティン司令官は今回の作戦について、「複雑な任務で高い成功を収めた」と評価し、死亡した若い兵士に哀悼の意を表した。

ハイジャ近郊では9月上旬、ISISが男性数十人を拉致したと伝えられていた。今回の救出作戦とこの拉致事件との関係は現時点では分かっていない。





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