西部劇のヒロイン役などで有名な米女優モーリン・オハラさんが24日、米アイダホ州ボイジーにある自宅で老衰のため死去した。遺族が声明で明らかにした。95歳だった。
映画「三十四丁目の奇蹟」(1947年)で真面目な管理職の役を得て好演し、注目を集める女優となっていた。ジョン・フォード監督にも気に入られ、計5本の作品に出演していた。
声明によると、遺族にみとられながら、就寝中に安らかに死去した。自らが出演し、好きな映画だったとする「静かなる男」(1952年)に使われた曲を聴きながら、息を引き取ったという。
アイルランドのダブリン近郊に生まれた。事業家の父親はサッカーチームの共同オーナーも務め、母親は歌手だった。
1939年にハリウッドに移り、40年代から当時の人気男優の映画に出始めていた。共演した男優にはタイロン・パワー、アレック・ギネス、レックス・ハリソン、ジェームズ・スチュワート、ヘンリー・フォンダらが含まれる。
ジョン・フォード監督の「静かなる男」ではジョン・ウェインと共に出演した。同監督はその後、2人を「リオ・グランデの砦」(1950年)と「荒鷲の翼」(1957年)でも共演させていた。