米科学誌サイエンティフィック・アメリカンが中国の食塩にペットボトルの成分が含まれていると指摘したことに対し、広州日報は「ひきょうで過度に誇張している」と反論した。
サイエンティフィック・アメリカンは先月29日、電子版サイトで「中国各地のスーパーで購入した15ブランドの食塩を研究員が分析したところ、食塩の顆粒(かりゅう)から一般的なペットボトルを製造する際に使われるポリエチレンテレフタラート(PET)やポリエチレン(PE)といったプラスチックの成分が食塩1ポンドから1200粒の微粒子が検出された。こうした成分の摂取について世界保健機関(WHO)は、1人当たり1年で1000粒までを推奨量としている」と報じた。
一方で米誌は専門家の発言として、「メーカーは海水から食塩を抽出する場合、一般的に水分を蒸発させる方法を用いる。その際、水以外のすべての成分が食塩に残留する。プラスチックの成分が食塩に含まれていることはすでに普遍的な現象で、米国の食塩でも同様の状況」と中国に限ったことではないとも伝えたが、広東省の食塩業界関係者は「中国だけを標的にしている」と怒りをあらわにしている。