米スターバックスがクリスマスシーズン用に使い始めた無地の赤いカップに対し、「クリスマスに戦争を仕掛けた」と非難する声が出ている。同社は8日、このカップには「帰属と包容と多様性の文化の創出」を目指す狙いがあると説明した。
クリスマスカップは昨年までトナカイやクリスマスの装飾があしらわれていたが、今年はそうした「季節のシンボル」をなくし、赤い無地のカップに統一。同社のジェフリー・フィールズ副社長は10月にこのカップを発表した時点で、「我々すべてのストーリーを受け入れる純粋なデザインでホリデーを迎えたい」と語っていた。
これに対して元牧師のジョシュア・ファウアースタイン氏は5日にフェイスブックに投稿したビデオでスターバックスを批判、「カップからクリスマスをなくしたのは、イエスを憎んでいるからだ」とかみついた。
同氏は無地のカップに対抗する抗議運動も提案。スターバックスでコーヒーを注文する際に名前を聞かれたら、自分の名を答える代わりに「メリークリスマス」と告げて、カップにそのフレーズを記入させようと呼びかけている。
8日のCNNMoneyの取材に対して同氏は、抗議ビデオは1000万回以上も再生されたと主張。「この国で多数を占めるキリスト教徒が自分たちの声に耳を傾けるよう要求している。そのメッセージはスターバックスに届いたと思う」と語った。
これに対してスターバックスの声明では顧客に対し、無地のカンバスで自分のクリスマスの物語を自分のやり方で語ってほしいと促している。
フェイスブックやツイッターでは「メリークリスマス」の文字が入ったカップの写真が投稿される一方で、スターバックスに賛同する意見も寄せられている。