京都市内の市立小学校に通学する小学6年の男児(12)が教師に対し「大麻を吸った」と告白した問題で、校内で複数の児童に対する喫煙指導が行われたことがきっかけで事態が発覚したことが10日、京都市教委などへの取材で分かった。これまで男児の身の回りから大麻草などは見つかっていない。しかし、京都府警が男児に事情を聴いたところ、大麻の入手経路や使用方法について具体的に説明したという。
府警は、男児が大麻を入手できる環境にあったかどうかなど事実関係を慎重に調べている。
市教委によると、この学校では10月初旬に男児を含む3人以上の児童に対し、喫煙問題を含む生活指導を実施した。さらに10月14日、うち1人のナップザックからたばこ数本が見つかり、再度、生活指導をしていた。
この過程で今回の男児もたばこを吸っていることが分かり、2人を指導していたところ、男児が「大麻を吸ったこともある」と告白したという。
事態の表面化を受け、地元の教育関係者の間には衝撃が広がっている。
京都市内のある小学校の校長は「驚きの一言」と絶句。「犯罪の低年齢化が目立つようになり、危機意識を高めていこうとしていたところだった。子供たちに、薬物の恐ろしさを徹底して教えていかなければならない」と語った。
別の小学校の教頭は「お酒やたばこだけでなく、薬物も日常的に身の回りにあるということ。気を引き締めて子供たちを守っていきたい」と話していた。