ポーランド東部の都市ビヤウィストクで、教師が生徒に出した物理の宿題があまりに悪趣味だと物議を醸している。
ギムナジウム(日本の中高校)の教師は生徒に船のサイズと乗船人数を示した後、船がギリシャにたどり着くために何人のシリア難民を海に突き落とす必要があるか計算せよとの宿題を出した。
教師は生徒の気をひくためだったと弁解。「木のブロックを水に入れた時の浮力について説明しても、生徒たちはまるで興味を示さなかった」「問題を書き留めるように指示しながら、これは冗談だとも説明した」と語った。
たとえ冗談だったとしても、まゆをひそめる人は多いはずだ。宿題のことを知った母親の1人は、娘のノートの記載を撮影しフェイスブックに投稿した。ノートには次の記載があった。
「4人のシリア難民が1メートル×2メートル×20センチの救命ボートでギリシャを目指していて、(判読不能)1平方メートルあたり800キログラムだ」「それぞれの体重を60キロとして、目的地に着くには何人の難民をボートから突き落とす必要があるか計算せよ」
ロシア国営スプートニク通信によると、母親はフェイスブックに「これがビヤウィストクの公立学校の先生が出した宿題だ。何かコメントしようにも言葉が出なかった」と書き込んだ。
学校の幹部も、この「冗談」には渋い顔だ。
副校長は「教師は謝罪し、やったことを後悔している」と述べる一方、もし同じようなことが繰り返されるなら即時に解雇するとも語った。
同市で多文化の受け入れを推進する団体も、「この問題には隠れた意味がある。誰かが生き残るには何人死ななければならないかを問うものであり、殺人に関する問題だ」と批判した。