ロシアが昨年春にウクライナから一方的に併合したクリミア半島で22日、ほぼ全域が停電となり、地元政府は同半島の非常事態を宣言した。
一方、タス通信によると、ウクライナ内務省は同日、クリミアに電力を供給する同国南部の送電施設で21日に2度の爆発があったと発表した。この爆発が大規模停電の原因とみられている。ウクライナ内務省は、「何者かが故意に施設を破壊した」とみて、捜査を開始したことも明らかにした。ロシア側では、テロの可能性が取り沙汰されている。
ロシア政府は、22日朝の時点で約190万人が停電の影響を受けたとしている。
クリミア半島の電力は、ロシアによる併合後も、大半がウクライナ本土から供給されている。ロシア側の行政機関によると、クリミアでは緊急用の発電設備を稼働させて電力を確保し、空港での航空機発着などは通常通りだという。