フランス内務省は29日までに、首都パリの北部郊外ルブルジェで30日に開幕する国連気候変動枠組み条約の第21回締約国会議(COP21)の会場警備に警官ら約2800人を動員すると発表した。
この他、警官ら約8000人を国境警備に充てる。フランス全土で警戒任務に当たる警官らの総数は約12万人となる。
パリでは今月13日、同時多発テロ事件が起きた。事件後、仏当局は国境の検問態勢を強化し、過激派対策の捜索や逮捕も依然続いている。テロ事件に関与した複数の容疑者が国境警備の増強前、ベルギーからフランスへ入っていたことが判明していた。
COP21の日程は約2週間で約150人の国家元首らが参加。ただ、大国の指導者らのパリ滞在は24時間前後になるとみられる。随行団やNGOらの参加者は4万人に達する見通し。
会議会場は3区画に分けられ、公共用の場所は主要な会議場から隔離され、会議場への出入りは随行団員や報道陣のみに限られる。外国首脳の到着に備え、主要空港へ通じる道路も封鎖される予定。カズヌーブ仏内相はパリ市民に対し車使用の自粛を訴えた。
会議に絡む公共の場所でのデモ行進などの活動も禁止された。パリ市内ではテロ事件後、公共の場での集会が既に全面禁止となっている。