1977年まで京都市内を走っていた市電車両を観光案内所に改装した「岡崎・市電コンシェルジュ」が5日、京都市左京区岡崎でオープンした。観光客らは懐かしそうに市電を眺めながら、動物園や美術館など近隣施設のイベント情報を集めていた。
岡崎周辺には、リニューアルオープンした動物園や平安神宮、南禅寺などの観光地が多く、来年1月にはロームシアター京都(京都会館)も開館。案内所を設けることで来訪者に複数の施設を周遊してもらおうと、神宮道二条交差点に、大宮交通公園(北区)にあった市電車両を移設した。
この日は記念イベントが開かれ、案内所前で歌や踊り、パントマイムが披露された。案内所を訪れた人たちは、各施設の紹介パンフレットやバス路線の案内チラシを手に取ったり、京都検定1級合格者のスタッフにおすすめの観光ルートを尋ねたりしていた。
市美術館から案内所に立ち寄った会社員松島美代子さん(54)=京都市北区=は「市電に子どものころ乗っていたので、何の施設だろうと思って訪れた。岡崎には他にも楽しいイベントがあることが分かり、良かったです」と話していた。