冬の夜の嵯峨嵐山地域(京都市右京区、西京区)を彩る「京都・嵐山花灯路2015」の開幕を前に、試験点灯が9日に行われた。光をまとった渡月橋や「竹林の小径(こみち)」が澄んだ空気の中で際立ち、幽玄な景色が市民らの視線を集めていた。
京都府や京都市、京都商工会議所、京都仏教会などでつくる推進協議会が毎年実施しており11回目。
散策路を約2500基のあんどんが照らすほか、長神の杜には水に浮かべたろうそくをハート形に置いた「恋灯ろう」を初めて実施する。さらに今年はストーブを設置してカイロを配ったり、法輪寺と阪急嵐山駅の前でホットアップルティーを振る舞ったりして、「温かい」おもてなしで来場者を迎える。
この日は午後6時に大型投光器が点灯し、渡月橋や山裾を照らした。道行く人は白い息を吐きながら、暗闇に浮かぶ景色に吸い込まれるように見入っていた。
点灯期間は11~20日の午後5時~8時半。雨天決行。