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保安官の新型短銃に暴発多発、一般への被害懸念 米加州

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米カリフォルニア州ロサンゼルス郡の監察官は17日までに、同郡の保安官事務所の新たな装備品となった新型の短銃による暴発的な発砲が急増しているとの報告書を公表した。

問題点を克服する努力は続いているものの、この銃携帯に絡むリスクは依然大きいと指摘。保安官や民間人が暴発で負傷もしくは死亡する危険性があると警告し、悲劇が起きる前に一層の調査研究や対策が行われるべきだと訴えた。

この短銃はスミス&ウエッソン社製のM&P9ミリ型。近年、少数の保安官が暴発事故で負傷したとしている。ただ、事件の容疑者や通行人らが巻き込まれて負傷した例は起きていない。

CNNが入手した、事前に準備された報告書のコピーによると、暴発頻発の背景には新たな短銃携行への移行に伴う保安官事務所の訓練に不備がある。他の銃使用に伴って習得していた慣行から脱皮するための訓練実施が不十分な状況にあると指摘した。

報告書はこの短銃に暴発が多いことに関係しているとみられる複数の要因に言及。銃本体の外側での安全装置の欠如、以前の標準配給品だったベレッタ9ミリ型よりも操作の面で「感度」が良いことなどを指摘した。

また、同短銃が装着するライトを握りの部分のスイッチで作動させる動作に伴う勘違いなどが原因の事例もあると見ている。さらに発砲を決断する前に引き金に指をかけてしまう小火器の安全対策の手順ミスを一部の保安官が犯した結果ともにらんでいる。

保安官補佐は16日の会見で、保安官事務所は同短銃の暴発が多い傾向は監察官の報告書前に認識していたと主張。問題点に対処するための独自の対策は講じてきたとも説明した。今年に入り暴発は減っており、対策の効果と考えられるとも述べた。

M&P9ミリ型の新たな採用は、扱いがより容易で、正確な射撃が出来る利点などが決め手となった。同保安官事務所で長年の標準装備品だったベレッタ9ミリ型と比べ、握り部分が小さく、より少ない力で引き金が引ける性能にもなっている。

新型短銃の配給は2013年から始まり、警察学校の卒業生全てなどが対象となった。勤続年数が長い保安官には8時間の訓練コースを終了すれば携行を認めていた。これまで配った新型短銃は約6100丁となっている。

監察官の報告書によると、暴発は同短銃の利用が広範になったとほぼ同時に急激な増加を示した。職務遂行時での偶発的な発砲も起きたという。銃暴発は12年には3件だったが、14年には500%以上増の19件を記録。この中の16件は短銃携行の保安官が絡み、うち15件はM&P9ミリ型が関係していた。

同保安官事務所の保安官の間で起きた今年の暴発件数はこれまで18件で、このうち14件に同型短銃が絡んでいた。激増した14年の数字と比べれば減っているが、M&P9ミリ型が導入される前の12年に比べれば61%増の水準となっている。





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