(リビアでテロ事件が多発している)
2011年のカダフィ政権崩壊後、内戦状態にあったリビアで、2つの対立勢力が17日、統一政府を作ることで合意した。国連が発表した。
合意は国連の仲介により、モロッコのスキラットで17日に結ばれた。
合意文書は首都トリポリのイスラム系勢力と、国際的に承認されている東部トブルクの政府に統一を呼びかけるものとなっている。
「今日、リビアの政治対話への参加者が、同国の歴史の1ページをめくった」と、国連のコブラー特別代表は声明で述べた。
「政治的分裂と対立の期間を経て、リビアは政治的移行を再開した。合意により、唯一の正当な政府が整備される。これは平和で安定し、繁栄するリビアに向けた重要な礎石だ」
だが合意に反対する勢力も残っており、実現が可能か疑う声もある。
リビアは2011年の革命でカダフィ政権が崩壊した後、安定した中央政府が存在しなかったことで権力の空白が発生。都市や部族間の対立にイスラム系武装組織の台頭もあって不安定な状態が続いていた。
国際テロ組織アルカイダや過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」など複数のイスラム系組織が一部地域を支配。国連の報告書によると、シリアやイラクで戦闘を経験した最大800人のリビア人が最近帰国している。