米高級拳銃メーカーのカボット・ガンズが、いん石から作った拳銃2丁のセットを製作、販売すると発表した。
「ビッグバン・ピストル」と銘打たれた拳銃に使われるのは、アフリカのナミビアで発見された「ギベオンいん石」。重さ35キロの石から拳銃2丁を作り、来年オークションで約100万ドル(約1億2000万円)で販売するという。
「初めての試みだが、こうしたことにはがぜんやる気をそそられる」と同社のロブ・ビアンチン社長はCNNMoneyの取材に電子メールで答えた。「わが社が作ってきたピストルの多くは、芸術品に近い域に達していると言って差し支えないと思う」
ビアンチン社長は「いん石には希少性がある。それは地球上にある貴金属以上だ。私はそれ自体に価値がある素材を使って銃を作りたいと考えていた」とも述べた。
カボットは創業から4年の若い会社だが、銃メーカーのロールスロイスとも称される。顧客には俳優のジョー・マンテーニャら有名人もいる。
同社ではこれまでにもグリップ部分にいん石を使った拳銃2丁を製造した経験がある。いん石は拳銃に最適の素材とは言えないが、ビアンチン社長は、今度は銃全体を作ってみせると自信ありげだ。
「最初は作れるか確信が持てなかったが、製造の重要な段階を乗り越え、今では機能的にも完全な銃になると確信している」と彼は言う。「部品作りは科学実験みたいなものだった」