過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の最高指導者アブバクル・バグダディ容疑者の音声とされる新たなメッセージが26日、インターネット上に掲載された。
ISIS系のソーシャルメディア上でバグダディ容疑者と名乗る人物は、ISIS戦闘員らを「あなたたちは正しい道を進んでいる」「神はあなたたちとともにある」と励まし、「忍耐」を呼び掛けている。
CNNは、この人物がバグダディ容疑者本人であることを確認できていない。同容疑者の姿や声が公になることは少なく、本人を名乗る音声メッセージは今年5月以降で初めて。
テープはISISの広報部門が制作したとみられ、長さは24分。パリ同時多発テロやロシア旅客機墜落など、最近起きたISIS関連の事件には言及していないため、収録時期は明らかでない。
専門家によると、メッセージは主としてISIS戦闘員を励ます内容だが、シリアやイラクで対ISIS空爆を実施している米軍主導の有志連合にも言及し、地上部隊が派遣されていないことを指摘している。
声明はまた、イスラエルを非難し、パレスチナへの支持を改めて表明。「ユダヤ人は我々がパレスチナのことを忘れたものと考えているが、それは決してない」と主張している。