「KANO」出演者ら“お礼行脚”に大忙し 興行収入3.6億円
7日の大阪アジアン映画祭でオープニング作品として上映され、多くの観客に感動を与えた映画「KANO」。台湾では2月27日の公開から7日までの興行収入が1億500万台湾元(約3億6000万円)に達し、8日には日本から帰国した製作スタッフや出演者らがそのまま台北や桃園の映画館などで“お礼行脚”を行った。
初監督作品が興行収入1億元の大台を突破したことについて馬志翔(ウミン・ボヤ)監督(=写真中央)は「僕たちはひとつのチームで、これはチーム全体が成し遂げた結果です」と謙虚に語り、さらに大勢の人に劇場で「KANO」を見てもらいたいとアピールした。
大阪での上映では涙を流す観客が続出、エンディングテーマが流れると長時間拍手が鳴り止まなかった。終了後には嘉義農林学校を甲子園へと導いた近藤兵太郎の孫が魏徳聖(ウェイ・ダーション)プロデューサーや馬監督、永瀬正敏らの元に駆けつけ、握手や記念写真に興ずる一幕もあり、祖父の物語を見て感動したと語った。
消息不明のマレーシア機、専門家「空中分解の可能性も」=レーダーから突然消える
8日、乗客乗員239人を乗せてマレーシアのクアラルンプールから中国の北京に向かっていたマレーシア航空MH370便が消息を絶ったことについて、中国人の航空専門家は「空中分解が起きた可能性も排除できない」と指摘した。写真は中国での報道。
2014年3月8日、乗客乗員239人を乗せてマレーシアのクアラルンプールから中国の北京に向かっていたマレーシア航空MH370便のボーイング777-200型機が消息を絶ったことについて、中国の航空専門家は「空中分解が起きた可能性も排除できない」と指摘した。台湾ETtodayが伝えた。
この専門家は「同機から救難信号が出ていなかった。このことは想定外の事態が起きたことを意味する」と説明。「天候の急激な変化などで機体が失速したケースも考えられるが、空中分解の可能性も排除できない」と指摘した。
3・11前に各地で反原発デモ 台湾
雨の中、横断幕やのぼりを手に反原発デモに参加した市民ら=8日、台北市内で(吉村剛史撮影)東日本大震災による東京電力福島第1原発の事故から3年を迎えるのに合わせて8日、民間団体による大規模な反原発デモが台北や台中、高雄など台湾各地で行われた。デモは昨年も行われた。台北では野党幹部らも参加し、「原発ゼロヘ」「第二の福島はいらない」などと書かれたのぼりや横断幕を手に市内を行進した。
馬英九政権は、北部で建設中の第4原発について、2016年をめどに商業運転開始を目指しているが、野党や市民団体などから建設中止を求められている。
2000種類超出展の国際ラン展、台南で開催 春爛漫の台湾へ
台湾の代表的なランの祭典、「2014台湾国際蘭展」が8日台南市で開幕、開催10周年を迎えた今年は2000種類以上のランの花が一堂に会するほか、独創的な商品も100種類出展され、来場者の注目を集めている。
ランの花の王国、台湾。特にコチョウラン(胡蝶蘭)は人気で、昨年の花卉輸出総額約1億9000万ドル(約196億円)のうち63%をコチョウランが占めており、主に日本、アメリカ、オランダの3カ国に輸出されている。
台湾のラン業者の海外進出をサポートしようと、開幕前の6日には現地で政府主催のビジネスマッチング会が行われ、日本、南アフリカ、イギリス、フランスなど14カ国・地域のバイヤー19人と台湾のサプライヤー42社が行った313件に達する商談で、約1108万ドル(約11億4400万円)の成約高が見込まれている。
17日まで続く今年の展示会には36カ国・地域から3000人を超えるバイヤーが訪れ、10日間の開催期間中、延べ32万人の来場が見込まれている。昨年は34カ国・地域から3000人余りのバイヤーが集まり、成約額は93億台湾元(約317億円)、来場者数は延べ27万人に上った。
米機内誌、台北観光オシャレで美味しい穴場の数々紹介
月間発行部数700万を誇る米ユナイテッド航空機内誌「へミスフィアーズ」に台湾の台北が取り上げられた。同誌では中華数千年の財宝が眠る「故宮博物院」や超高層ビル「台北101」など定番コースにとどまらず、ふだんあまり取り上げられないアートやグルメなど台北の魅力の数々を紹介している。
「へミスフィアーズ」3月号では台北をテーマに選んで「パーフェクトな3日間」特集でその魅力を伝え、世界のテクノロジー、デザイン、グルメの発信地・台北は「好奇心旺盛な旅行者にとってサプライズが盛りだくさんの玉手箱だ」とし、外国人観光客が必ず訪れる台北101、故宮博物院、中正紀念堂以外に海外ではあまり扱われることのないローカルなスポットを取り上げている。
記事の執筆者、オリオン・レイジョーンズ氏が読者にまず推薦するのが、松山タバコ工場跡のカルチャースポット・松山文創園区(ソンシャン文化クリエイティブパーク)。「2016年世界デザイン首都(WDC)」に選ばれ現代アートやデザインが注目を浴びる都市・台北、その中でも同園区は見応えありと筆者は太鼓判。とりわけ、レッドドット・デザイン・ミュージアム(紅点設計博物館)がイチオシだという。ほかに、永康街(ヨンカンジエ)、建国玉市、建国花市などもお薦め。
グルメのほうはこちらも定番のショーロンポーの鼎泰豊(ディンタイフォン)、屋台街の士林夜市以外に、華山市場の阜杭(フーハン)豆乳、イーストエリア(東区)のスイーツかき氷有名店・アイスモンスター、鮮魚と寿司の上引水産などを挙げている。
阜杭豆乳の行列の長さにはさすがに驚いたようだが、香ばしい油条(ヨウティアオ、揚げパン)に葱蛋焼餅(ツォンダンシャオビン、ネギ卵入り焼きパン)を堪能、仕上げに温かい豆漿(ドウジァン、豆乳)でお口の中もさっぱり。長い待ち時間などお安いものだとしている。
メジャー復帰めざす王建民に暗雲 3回3失点と乱調
大リーグ、レッズの王建民投手が6日(台湾時間7日)、米アリゾナ州スコッツデールでのジャイアンツ戦に4回から2番手で登板した。5回にソロ本塁打を許すなど、3回3失点でオープン戦での初黒星を喫した。試合はレッズが2−3で敗れた。
1日の初登板ではロッキーズを相手に2回1失点だった。
王は重いシンカーを武器にメジャー昇格2年目の2006年から2年連続で19勝を挙げた台湾出身の技巧派右腕。故障などでヤンキースを退団した2009年末以来、複数の球団を渡り歩いた。昨年はWBC日台戦での好投もあり、日本球界入りの可能性が取り沙汰されていたが、ブルージェイズを経て年末にレッズとマイナー契約を結んだ。
ジャッキー・チェンが中国の映画審査制度を批判、“失言キング”逆手の発言
7日、アクションスターのジャッキー・チェンが「中国の映画審査制度を緩和しないとハリウッド映画には勝てない」とコメントした。
2014年3月7日、アクションスターのジャッキー・チェンが「中国の映画審査制度を緩和しないとハリウッド映画には勝てない」とコメントした内容を、英メディアが報じている。
台湾メディアの中央通訊社によると、ジャッキーが英政府機関の質問に答え、英メディアが報道したもの。米国に次いで、世界第2位の映画大国に成長した中国だが、ジャッキーは「中国の映画審査制度を緩和しないとハリウッド映画には勝てない」とコメント。映画のシビアな表現を全部削除されてしまうことで、興業成績にも深刻な影響が出ていると指摘した。
さらにジャッキーは、「こういう話をすれば、リスクが大きいのは分かっている。しかし、それは気にしない。なぜなら僕は言い間違いが多くて、それがすでに普通の出来事のようになっているから」と話している。失言を連発し、中華圏で“失言キング”と呼ばれることを逆手に取ったコメントだ。
映画の審査制度については、中国きってのヒットメーカーであるフォン・シャオガン(馮小剛)監督も同様の不満を漏らしている。当局による審査制度によって、「映画監督に薄氷を踏むような思いをさせないでほしい」とコメント。「愛国主義や政治的判断、審査担当官の芸術的センスより、われわれ映画監督は劣っていると言うのか?」とも話している。
フォン監督の映画で、最も審査の行方が注目されたのが、2007年「戦場のレクイエム」と2010年「唐山大地震 −想い続けた32年−」。特に「戦場のレクイエム」については、上映禁止の危機にもさらされた。
台湾映画「KANO」、大阪で海外初上映 王貞治さんも絶賛
7日開幕の「大阪アジアン映画祭」のオープニングを飾ったのは、嘉義農林野球部の甲子園決勝進出までの奮闘ぶりを描いた台湾映画の「KANO」。JR大阪駅では開幕セレモニーが行われ、ゲストとして招かれた馬志翔(ウミン・ボヤ)監督、魏徳聖(ウェイ・ダーション)プロデューサーや出演者らがレッドカーペットに登場。王貞治さんも出席し、「KANO」に太鼓判を押した。大阪はこの日摂氏5度と寒かったにもかかわらず500人近いファンがつめかけた。
「KANO」で顧問を務めた王さんは、映画は第二次大戦前、台湾で野球が盛んだった昭和の初めの物語で、選手役の俳優たちが野球経験者として真剣な演技を見せており、台湾と日本の若い人たちに観てもらって野球の気運が高まり日台の関係も深まればと語った。また、松井一郎大阪府知事、黄敏恵嘉義市長は王さんのサインボールにそれぞれサインし交換、都市友好の記念とした。
主人公の近藤兵太郎監督を演じた永瀬正敏さんは、台湾での撮影では魏プロデューサーや馬監督がとても心が広く自分の考えを取り入れてくれて、よい作品に仕上がるよう演技に力を注ぐことができ、最後は皆が一家のようになったとふり返り、今回台湾から訪れた一行との再会を喜んだ。
近藤監督夫人を演じた坂井真紀さんは台湾は人情にあつく食べ物もおいしいと語り、日本人にも早く「KANO」を観てほしいと述べた。スーツ姿で登場した選手役の若い台湾俳優らはメディアの取材に「ネクタイが窮屈です」、「日本は寒いです」などと答えていた。
プロデューサーの魏氏は会場に集まった人々が手に手にKANOの小旗や魏氏が監督を務めた「セデック・バレ」に登場する先住民の民族衣装を手にしているのを見てとても驚いたと述べた。馬監督は大勢の観客を目の当たりにして感激の涙を浮かべ、この映画が台湾と日本の共通の記憶を呼び覚ますことができればと語った。
今回の映画祭では台北文化センターなどの協力で特別企画「台湾:電影ルネッサンス2014」が行われ、ピーター・ホー(何潤東)、チャン・チュンニン(張鈞ネイ)主演の日台合作作品「一分間だけ」(只要一分鐘)、アリエル・リン(林依晨)主演の「甘い殺意」(甜蜜殺機)、ミャンマー華僑新鋭監督ミディ・ジー(趙徳胤)の「アイス」(冰毒)、昨年話題を呼んだドキュメンタリー「上から見る台湾」(看見台灣)など台湾映画10本が上映されている。
台湾女性の社会進出度、アジア太平洋地域で5位 日韓より高順位
カード大手のマスターカード・ワールドワイドが現地6日発表した最新の「女性の社会進出度調査」で、台湾はアジア太平洋地域で5位にランクされ、日本や韓国より高順位に位置づけられた。
これは同社がアジア太平洋地域14市場の「雇用(労働力参加、正規雇用機会)」、「教育(中等・高等教育)」、「リーダーシップ(事業所有、企業管理職、政府機関管理職)」などの項目について調査し、男性100人に対する女性の割合を数値化したもの。スコアが100以下の場合は男性優位、100以上なら女性優位を示す。
台湾の総合指数は65.9と100を下回っているものの、日本の48.3、韓国の50.0、中国大陸の61.9のいずれよりも高評価を得ており、女性の社会進出が比較的進んでいることがうかがえる。
女性の社会進出度が最も高い上位3位はニュージーランド(77.9)、オーストラリア(76.0)、フィリピン(72.9)だった。
米最大手のGAPが台湾初上陸 アパレル業界激戦に
3月8日、アメリカ発のアパレル最大手GAP(ギャップ)が、台湾1号店をオープンさせる。これまでに、ユニクロ(日本)やZARA(スペイン)など、海外のファストファッションブランドの出店が相次ぎ、人気店が軒を並べる激戦区に、いよいよアメリカからGAPが参入。すでに、ユニクロは台湾で43店舗を展開するなど、競合メーカーが先行しているエリアに対し、GAPはどのような販売戦略を展開していくのか。台湾のアパレル販売市場は、新たな局面を迎えることとなる。
■価格帯はユニクロとほぼ同じ
3月8日、GAP台湾1号店が台北市信義区にオープンする。近くにユニクロやZARAなどの競合店が軒を並べる激戦区で、GAPはどんな戦略を打ち出すのだろうか?
1号店は地下1階から地上2階までの3フロアで、売り場面積は約460坪。フロア構成は、1・2階がレディースとメンズで、地下はキッズとベビー。初日だけで5000人の来店を見込んでいるという。主な価格帯は日本円に換算してアウター13000円、ワンピースは5000から7000円、トップスは1700円、ジーンズは5500〜8500円。全体としてユニクロに近い価格帯で、ZARAよりやや安い印象だ。内装はZARAと同様にシンプルでモダン。休憩スペースとして、ソファがフロア内の各所に設置されている。
GAPは、台湾で2014年内に3店の出店を計画しており、2号店は3月下旬に阪急百貨台北店へ、3号店は下半期に新北市へそれぞれ出店するという。
■ユニクロは店舗数拡大で反撃
これに対し、ユニクロは2010年に台湾初進出を果たして以来、現在までに43店舗を展開している。競合の参入については、「GAPの参入は歓迎だ」、「アパレル業界を一緒に盛り上げよう」と、余裕の姿勢だ。今後も店舗数の拡大を目指しており、年内に70店舗まで増やす見通しだ。3月7日から3月9日まで、Tシャツブランド「UT(ユーティー)」で17%割引の限定セールを打ち出すなどで、GAPを迎え撃つ。
■相次ぐ外資の上陸 台湾のアパレル業界も打撃
ユニクロが台湾に進出した当初は一日の来客数が6300人、ZARAは7000人以上だった。今回のGAPも、初日に5000人の来客を見込んでおり、これらの勢いはまだまだ続く見通し。海外ブランドの中でも、ZARAは順調に業績を伸ばしており、台湾における2013年の売上高は、35億円を突破したと言われている。
台湾ブランドに与える影響も大きく、業界関係者によると、「ファストファッションブランドの出店が相次ぐことで、台湾の衣料ブランドの売り上げが3割も落ちている」という。
なお、台湾市場に対し、関心を興味を持つ海外ブランドはまだまだ増えているという。スウェーデンのへネス&マウリッツ(H&M)、米アバクロンビー&フィッチ(アバクロ)も、すでに出店準備を進めていると言われており、今後も競争は激化していきそうだ。
東芝、国内初「グーグルPC」で中台勢に巻き返し 日本勢追随も
東芝が米グーグルの基本ソフト(OS)を搭載したノート型パソコン「クロームブック」を日本で早ければ4月にも発売することが7日、分かった。国内での販売は初めて。価格が2万〜3万円程度と割安なことから、先行発売されている米国などでは話題を集めており、日本でも普及が進むか注目される。
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パソコン市場をめぐっては、世界的な需要低迷に加え、中国や台湾メーカーが価格競争を仕掛けており、日本勢はいずれも苦戦している。東芝は安くて使い勝手もいいクロームブックによって、中台勢に巻き返しを図りたい考え。東芝の戦略が当たれば、他の日本勢も追随する可能性がある。
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クロームブックは内蔵の記憶装置の容量を小さくし、通常のパソコンよりも価格を抑えている。ソフトはインターネット経由で文書作成、表計算などを利用。文書ファイルもネット上に保存する。重さも約1.5キロと軽く、起動時間も10秒と短い。
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東芝は今年2月、米国の教育現場向けにクロームブックを投入。需要動向をみながら、販路の拡大を検討する。日本では4月にも、一般消費者向けに展開する方針だ。
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米調査会社ガートナーによると、2013年の世界出荷台数は前年比10%減の3億1590万台。スマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末に利用者が流れたことで、過去最大の落ち込み幅を記録した。
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市場をリードする中国や台湾メーカーが価格競争を仕掛ける中、東芝のパソコン事業は今期に最終赤字に転落する見通し。同社は法人向け販売の拡大などに取り組む一方で、割安なクロームブックを販売することで、新たな需要を取り込みたい考えだ。
東日本大震災3年 「日本の感謝広告」掲載教科書出版 台湾 小学生用も準備
東日本大震災の被災地に巨額の義援金を寄せた台湾で、日本からの「感謝広告」を掲載した大手教科書出版社の中学生用教科書が出版された。別の出版社も小学生用教科書に掲載を準備中で、震災をめぐる日台交流を教科書に記載する動きが広がっている。
出版されたのは、台湾の中学用教科書でシェアトップ(33%)の康軒文教集団による中学3年用社会科(公民)教科書。日本の対台湾窓口機関、交流協会台北事務所(大使館に相当)が震災1年を機に台湾の新聞などで展開した「感謝広告」のうち、宮城県石巻市立雄勝中学の生徒たちの感謝文を添えた広告を「国際社会への関心」の項に掲載した。今年9月以降の新中学3年生がこの教科書で学ぶ。
教科書掲載の動きは他の出版社にも広がっており、小学生用の教科書で台湾シェア2位(29%)の南部の大手教科書出版社も来年以降の小学生用社会科に同様の掲載を計画。震災当時、台北駐日経済文化代表処代表(駐日大使に相当)だった馮寄台氏(66)は「台湾の支援に対する感謝表明が、海外交流の重要さを学ぶ好例として受け止められている」と語った。
日本の侵略を美化するのは台湾人の尊厳を踏みにじる行為、奴隷根性丸出し
日本統治時代に関する教科書の記述をめぐる論争が白熱する台湾で6日、地元紙・旺報が「日本の侵略を美化することは台湾人の尊厳を踏みにじる行為、奴隷根性丸出し」と題した記事を掲載した。6日付で中国新聞網が伝えた。
記事は、「日本が中国を侵略し、台湾島を占拠したことは明らかな犯罪行為」とした上で、「日本人にとって台湾人は畜生以下の存在。日本人は600万字を超える『台湾人旧習慣調査報告』を作成し、後藤新平・台湾総督府民政長官はこれを基にして台湾人の性格を貪欲、見栄っ張り、死を怖がる―の3つにまとめた」と非難した。
その上で、「植民支配されたのに侵略者を懐かしんでいるのは台湾だけ。多くの年配者は日本植民時代に生まれ育ったため、当時を懐かしむのは理解できる。だが、学者と言われる人々が日本の侵略を美化し、歴史を曲解するのは奴隷根性丸出しとしか言いようがない」と一蹴した。
中国解放軍が攻めて来たら?の質問に、「最低1カ月は対抗できる」 過去の“2週間”より長く
台湾紙・中国時報の報道によれば、台湾の厳明国防部長は6日、中国本土の人民解放軍が台湾に攻め込んできた場合、「最低1カ月は対抗できる」と述べた。立法院で民進党の薛凌議員の質問に答えた。環球網が7日伝えた。
薛議員は中国本土側と台湾との軍事力の差が拡大していると指摘し、「過去の国防部長は解放軍が攻めてきた場合、長くて2週間は対抗できると述べたが、現在の状況はどうか」と、厳部長に質問。厳部長は「最低1カ月」と答えた。これまでの演習の状況などから分析した結果だという。
厳部長はまた、「台湾の軍隊が解放軍と軍備を競うことはない。防衛を固めることで、絶対に台湾の安全を守る能力を持っている」と述べた。
薛議員は「過去の国防部長は2週間と言っていたが、厳部長は度胸がある」と語った。
国防部「国軍に国家を守る能力は十分ある」
国防部が、中国大陸と軍拡競争はしない、国軍に国家を守る能力は十分あると強調した。中国大陸の2014年の軍事予算は昨年比で12.2%増、人民元8082億元(日本円にしておよそ13兆5700億円)と伝えられている。
国防部の厳明・部長は6日、立法院で報道陣に対し、中華民国国軍の軍備方針について、「国軍の軍備計画構想において、作戦で必要となる全てのものについて予算を組み、我々の『防衛を固め、抑止力を高める』という方針で軍備を進める。国軍は、国家の安全、ならびに国民の命と財産の安全を守る能力を持っている」と強調、国民に対し、心配しないよう呼びかけた。
厳・国防部長はまた、立法院外向および国防委員会での答弁では、「中国大陸と軍拡競争をする考えはなく、戦術と戦法は将来の戦闘形態と任務に着眼、革新的かつ相手と異なる、いわゆる非対称の戦力で目標を達成する」と述べた。
立法委員が、台湾海峡両岸の軍事バランスが崩れている中、今後両岸が和平協定を話し合うことになった場合の国防部の立場を問うたのに対し、厳・国防部長は、「両岸は今もなお敵対関係にある。両岸対話での政策は、『経済優先、政治は後回し』というものだ。軍事協定あるいは軍事相互信頼メカニズムについて話し合う環境はまだ整っていない」と説明した。
衛生福利部:米産牛と豚、別途処理の原則不変
衛生福利部が、アメリカ産牛肉と豚肉の別途処理の原則は変わらないと強調した。アメリカのオバマ大統領がさきごろ提出した「2014年通商政策」レポートの中で、台湾に対して、豚肉を対象としたラクトパミンの残留許容量を定めるよう働きかけるとする記載がされており、台湾で注目されている。ラクトパミンは、肉の赤身を増やすための飼料添加物。
衛生福利部の邱文達・部長は、6日午前、立法院での答弁で、「政策は変わってない。衛生福利部は『牛肉と豚肉の別途処理の原則』を守る」として、輸入豚肉にラクトパミンが残っていることは認めないことを改めて強調した。
邱・衛生福利部長は、「衛生福利部の職務責任は国民の健康を守ることだ。全ての基準は評価検討が必要だ。我々は行政院の『安全許容量、表示義務、牛肉と豚肉の別途処理、内臓は認めない』という原則を遵守する」と述べている。
また、行政院農業委員会の陳保基・主任委員も6日、立法院経済委員会で、牛肉と豚肉は別途取り扱う政策を固く守っていくと述べた。
陳保基・主任委員は、「農業委員会では『牛肉と豚肉の別途処理』の政策を堅持する。なぜなら、養豚業は台湾の農産物の中で最も生産額が高く、影響力が強いからだ。海外の牛肉とは違う。しかも、昨年からアメリカ農務省は、ラクトパミンが含まれていないことを示す証明書を発行しており、そうした豚肉が輸出の18%を占めている。我々はラクトパミンの問題でアメリカ産豚肉の輸入を禁止するのではなく、アメリカ政府の証明がある、こうした豚肉を購入すればいい」と述べた。
台湾高鉄の欧・董事長が董事長を引責辞任
台湾高速鉄道の欧晋徳・董事長が5日夜、最近の運行トラブル頻発、及び運賃値上げが招いた一部の騒動の責任をとり、董事長職を辞任した。
台湾高速鉄道の賈先徳・スポークスマンは5日、「欧晋徳氏は、財団法人中華航空事業発展基金会法人董事代表人を辞任したことで、台湾高速鉄道董事長の身分も失うことになる」と説明した。賈・スポークスマンによると、欧晋徳氏は、無給職の董事長ではなくなったものの、有給の執行長の職務は保たれているという。
欧晋徳氏は先日、今年11月に行われる台北市長選出馬を表明した、与党・国民党、連勝文氏の選挙対策顧問団の団長を引き受けたことで、交通部から、台湾高速鉄道の業務を適切に行うこと、そして選挙応援には役員会の同意が必要であることを伝えられていた。
台湾高速鉄道の賈・スポークスマンは、この点について、「欧晋徳氏の辞任と、選挙での顧問は関係ない、辞職は欧氏自身がかねてから熟慮した上での結論で、急なものではない」、とその関連性を否定した。
復興航空、4/10より桃園-関空を1日2往復に増便
トランスアジア航空(復興航空)は6日、4月10日より、台湾桃園国際空港と日本の関西空港を結ぶ路線を、これまでの1日1往復から2往復に増便すると明らかにした。
トランスアジア航空の高治華・スポークスマンによると、この路線は2012年6月にトランスアジア航空が日本との間で設けた初めての定期路線であり、このほど、より多くの利用者のニーズに応えるため、就航満2年を控えて4月に増便することにしたという。
日本の政府観光庁の統計では、2012年、観光で日本を訪れた海外の旅行者のうち、5人に1人が大阪を訪れている。また、大手ホテル予約サイトhotels.comが今年2月に公表した調査結果でも、観光で日本を訪問した台湾の人たちの人気の街として、大阪は東京に次いで2位だった。
トランスアジア航空は、日本統治時代の1931年、甲子園で準優勝を果たした嘉義農林の実話を元にした映画『KANO』の協賛をしている。映画『KANO』は明日3月7日、大阪アジアン映画祭のオープニング作品として上映される事が決まっており、魏徳聖・プロデューサー、馬志翔・監督と出演者は6日、トランスアジア航空の便で大阪に向かった。
また、トランスアジア航空傘下の旅行会社、レジェンドトラベル社は6日から「天下嘉農、大阪、甲子園」と銘打ったツアーを募集する。参加者は実際に兵庫県の甲子園球場を参観でき、1931年に嘉義農林が甲子園大会に出場した際の栄誉を感じられるという。
嘉義県、シナフジのPRに大久保麻梨子さん起用
嘉義県瑞里村のシナフジがまもなく見頃を迎える中、日本の女優、大久保麻梨子さんが、イメージキャラクターに就任した。
台湾中南部、嘉義県の山間部、瑞里は、まもなくシナフジの見頃を迎える。シナフジはマメ科フジ属の植物で、1930年に日本から持ち込まれた高山など涼しい気候に適した植物。
瑞里は海抜1000メートルに位置する風光明媚な場所。3月中旬、シナフジが開花し、風鈴のように紫の花が垂れ、風に揺れる様子は非常に美しいものとなる。
嘉義県文化観光局は6日、美しくロマンチックな瑞里のシナフジをPRするCMを製作し、そのイメージキャラクターとして、昨年、台湾のエミー賞、ゴールデンベル賞で、ショートドラマ部門の最優秀助演女優賞を受賞した日本の女優、大久保麻梨子さんを起用した事を明らかにした。大久保さんは、2008年まで日本でグラビアアイドルとして大活躍したのち、2011年からは台湾に拠点を移して女優として再出発、ドラマやCMに出演している。
嘉義県文化観光局によると、大久保さんはCMの中で、瑞里の美しい自然、魅力的な人文を体験。この映像を通じて、当地の文化、特色ある産業、観光資源など、瑞里の観光地としての多元的な魅力が伝えられるという。
嘉義県文化観光局は、瑞里のシナフジの開花時期は、3月中旬から3月末までと短い為、訪れる人はこの時期を逃さないようにするほか、宿やレストランについても早めに予約するよう呼びかけている。
日本人留学生、今年も震災支援感謝イベント
台湾における日本人留学生たちが今月9日、3年前に日本で東日本大震災が起きたときに、台湾の人々が提供した支援に感謝するイベントを行う。
日本人留学生を中心とする「謝謝台湾活動実行委員会」は、台湾が提供した多額の義捐金、物資支援、応援メッセージなどに対する感謝の気持ちを示そうと、震災の1年後となる2012年3月に「謝謝台湾イベント」を初めて開催した。そして昨年3月に続き、今年は3月9日に、台湾の北端、新北市の淡水区で、3度めとなるイベントを行う。
実行委員会では、「日台・心の絆 〜2つの思いはずっと1つ」と名付けた今年のイベントを通じ、感謝の気持ち、そして実際に訪問して知った被災者の現状を台湾の人々を伝え、また、被災地の人たちとの「心の絆」を形にしたいとしている。そして、9日のイベントで寄せられた台湾の人々のメッセージを再び被災地の人たちに届けたいという
台北・孔子廟で春の式典 華麗な演出で観客魅了
台北市内の孔子廟で8日、中国で歴史上最高の教育家として崇められる孔子を祭る「春祭」(春の式典)が行われ、7年目となる今年の式典の一部では初めて女子の参加者の数が男子を上回った。
2008年から行われるようになった春祭は、毎年伝統の装束に身を包んだ生徒たちが「礼」、「楽」、「歌」、「イツ(=にんべんに八の下に月)」、「セン(=撰に手へんを食へんに変える)」など五つのグループに分かれて歌と踊りなどを行う。
式典には陳雄文・台北市副市長なども出席。儀式に参加する高校生たちは、最初の4年間は男子のみだったが、2012年から女子も加わり、今年は「礼生」(礼の儀)に参加した72人の明倫高校(台北市)の生徒のうち、女子(=写真)の人数が初めて男子を上回った。
式典に参加した黄呂錦茹・台北市民政局長は挨拶で、2008年から始まった春祭は現代的な意味合いを取り入れ、活気あふれる春の特徴を歌と舞で表現していると述べ、生徒たちの積極的な参加により孔子文化に新しい活力が加わったと語った。
日本人女性が幼少期の家を67年ぶりに再訪 「台湾はわたしの家」
米国でフラワーアーティストとして活躍する日本人女性、美恵子さん(82)が6日、生まれ故郷である嘉義市に今も残る幼少期の家を67年ぶりに訪れた。9日付の聨合報が伝えた。
美恵子さんは日本統治時代の台湾・嘉義で生まれたいわゆる「湾生」で、幼少期は現地の小学校に通った。当時は両親や4人の兄弟と一緒に営林署の職員宿舎に住んでいたが、敗戦により日本に引き揚げ、その後結婚しアメリカに移住した。両親はすでに他界し、過去に2度台湾を訪問したことがあったが、いずれも慣れ親しんだ家に戻ることはなく、故郷に戻ってみたいとの思いを募らせていた。
今回はサンフランシスコで知り合った友人、許享富さんと阿里山の桜シーズンに合わせて“帰郷”。許さんは事前に嘉義市政府を通じて美恵子さんが住んでいた場所を調べたところ、当時の建物が文化施設「檜意活村」(ヒノキビレッジ)として修復され、現存していることがわかった。
“帰宅”した美恵子さんは、建物が当時の記憶のまま残されていることに感動しきり。ヒノキの柱に傷をつけ成長の記録としていた思い出が蘇り、目には大粒の涙があふれた。また、家の前にあった桜の木はいまや大木に成長、両手で抱きしめながら久しぶりの“再会”を喜んだという。