台湾野党主席選、選挙敗北で引責の蔡氏が出馬へ
台湾の最大野党・民進党の蔡英文・前主席(57)は15日、記者会見し、今年5月の同党主席選挙に立候補する意向を表明した。
蔡氏は2012年の台湾総統選で国民党の馬英九(マーインジウ)総統に敗れた責任を取り、民進党主席を辞任していた。同党の主席選を巡っては謝長廷・元行政院長(首相に相当)が既に立候補を表明し、蘇貞昌(スウジェンチャン)・現主席も再選出馬に意欲を示している。
官民協議会、台湾で東北観光PR
東北の自治体や企業などでつくる「東北・夢の桜街道推進協議会」と観光庁が、台北市内の地下鉄板南線で日本の桜の写真をラッピングした特別車両(6両)を走らせるプロモーション活動を展開している。台湾から観光客を呼び込むのが狙いで、20日まで運行。各車両の天井や壁、床は桜の写真や広告で埋め尽くされ、乗客は満開の桜の中にいる気分を味わえる。
台湾、“熊”出没注意!紙製パンダとクマが一斉公開
台北市の人気観光スポット、中正紀念堂の芸文広場では14日からリサイクル紙で作られたパンダ1600頭に同じく紙オブジェで台湾固有種の台湾黒熊(タイワンツキノワグマ)200体の一斉公開が始まっている。展示2日目15日は午後3時の時点で延べ22万5000人の見物客が集まるなど、高い注目度と人気を見せている。
野生動物保護への関心向上が目的のこのイベントはパンダの世界巡回展「パンダ・オン・ツアー」の一環。台北市はアジアでの最初の展示先で、1600体の紙パンダが2月28日〜3月9日に台北市政府・市民広場で公開されたのに続き、今回は台湾黒熊も加わっての展示となって、30日まで続く。
台北での展示が終了後、他の県・市でも“登場”する予定。初日(午前9時〜午後9時まで)の見物客数は17万3500人だった。
1600の数字は野生のジャイアントパンダ、200は台湾黒熊の生息数を示すもので、いずれも絶滅の危機に瀕している。
夜空彩るランタン型派出所、地域の新しいシンボルに/台湾・平渓
元宵節の風物詩、天灯フェスティバルで知られる新北市平渓に熱気球型のランタン(天燈)の形をしたユニークな交番がお目見えし、14日に執務開始の記念式典が行われた。
新北市は平渓の天灯行事にちなんで2010年の上海万博に出展したランタン型の台湾館を引き取ろうと働きかけを続けていたが、パビリオンは万博閉幕後、新竹市に移設された。その後数年を経て平渓にお目見えしたのがこのランタン型派出所。
台鉄・菁桐駅のそばにあり、警察業務と観光案内を兼ねている“複合型”の平渓派出所はガラス張りで約19万4000個のLEDライトが取り付けられており、夜間はライトアップされ、毎時ちょうどには光の映像ショーが行われる。建物の中には1階に小型シアターと公衆トイレ、2階に交番オフィス、観光案内窓口や売店、3階に展望台が設けられている。
この日は朱立倫・新北市長らがオフィス前でテープカットを行ったが、新しい派出所が治安維持とともに地域のシンボルとして菁桐地区の古い街並みの景観と結びつき、地域観光の活性化につながればと期待されている。
おりしも14日はホワイト・デーで、訪れた多くのカップルがハート型のランタンを夜空に高く上げていた。
「やっぱりサッカーが楽しい!」日台韓、台中で交流試合
台中で13日から3日間の日程でサッカーの国際招待大会が開催され、台湾、日本、韓国の若いパワーがボールの足さばきなどを競いながら、友好の輪を広げた。
この大会には、地元・台中のユース代表、恵文高校、京都の立命館宇治高校、ソウルの陽川(ヤンチョン)FCの4チームが出場、2日目となる14日には恵文高校が陽川FCを5−3で破り、初白星を挙げた。立命館宇治高校は同日の台中ユース代表との試合を2−0で制し、無傷の2連勝を飾った。
一方、台中でのサッカーの底上げを図ろうと、J2のFC岐阜でU-18チームの監督を務めた平田礼次さんが招かれ、来年3月まで恵文高校など市内の強豪校で若手の指導にあたることとなった。複数の台湾メディアによると、14日に現地入りした平田さんは、「サッカーリーグのプロ化の経験を競技人口の拡大などに生かせば」と期待を語ったという。
<マレーシア機不明>軍事上の示威行為では?軍艦4隻と航空機4機を派遣した中国に「疑いの目」
2014年3月14日、台湾メディア・ETtoday東森新聞雲によると、消息を絶ったマレーシア航空機の捜索に中国が軍艦4隻と航空機4機を派遣したことについて、「中国の軍事上の示威行為だ」と指摘する声がある。
これに対し、中国人民解放軍の劉暁江(リウ・シャオジアン)海軍政治委員は13日、「軍艦の派遣は国際人道主義にのっとったものであり、現在各国から40隻以上の軍艦が派遣され捜索にあたっている。中国の軍艦4隻は妥当な数だ」と反論した。
南シナ海の領有権をめぐり東南アジア諸国と対立している中国がこれほど多くの軍艦を派遣するのは「軍事力の誇示にすぎない」との声もある。しかし、劉委員は「捜索面積が広いため、相応数の軍艦が必要だ」と説明。将来、中国がより多くの国際救援活動に参加する可能性については「被災国の要請があり、国の批准が下りれば、海軍はその責務を全うするだけだ」と答えた。
日台関連企業がMOU締結、台湾でのSuica使用も夢ではない?
台湾の非接触型IC乗車カード「一カー通」(I-Pass)の発行会社、一カー通票証公司(高雄市)が14日、通信技術などを手がける日本のアクアキャスト社と業務提携についての意向書に調印した。双方は今後、相手国での自国IC乗車カードの使用可能をめざして努力していくことになる。(カー=上のしたにト)
両者が提携に至った背景には1月末現在、台湾で使用されている電子マネーなどスマートカードの数が3608万枚に上り、同月の消費金額が39億台湾元(約130億円)に達するなど市場が大きいこと、昨年の日台相互訪問客数が延べ375万人に達していることなどが挙げられている。
関連システムの統合など技術面・法律面の問題が解決されれば、I-PassやSuica(スイカ)などの所持者がそのまま相手国での公共交通機関の利用や小額決済などを行うことが可能となり、両替などの手間を省くことができる。
I-Passは運賃支払いのほか、小額決済も可能で高雄市や台南市・嘉義市・嘉義県・屏東県政府などによる合弁会社が発行元。
ゆったり新しい野良ネコの家、ソファーにテレビまで完備/台湾・台中
野良ネコが引き取られた時に人間の居住空間にいち早く馴染めるよう、台中市の動物保護防疫処では14日からアットホームな猫小屋の供用を開始した。ここでは居間と寝室が準備されているだけでなく、ネコはソファーに寝そべってテレビを見ることもできる。
この新しい猫小屋の試みは米サンフランシスコの動物収容施設を参考にしたもので、今年1月、台中市南屯区にある「動物の家」の敷地内に人間の居住環境を再現した猫小屋2軒を設置した。動物保護防疫処ではそれまでの殺風景な檻を1カ月ほどかけて温かい家に作り変え、ソファーは公的機関の使い古しを使って布地だけ新調し、カーテンも一番安い売れ残りを利用した。
新しい猫の家ではペットとして家で飼われている場合と変わらない快適な生活が期待でき、ピンクの居間にスカイブルーの寝室、部屋はベッドにソファー、テレビまでついている。2つの小屋は廊下で仕切られているが天井はガラス張りの通路でつながっている。
訪れた見学者はこのガラス張りの左右両側を大勢のネコたちに取り囲まれることになり、運がよければ頭上のネコのお腹や手足の肉球を見せてもらうこともできる。引き取りを希望する人は中に入って互いに気が合う同士が見つかるまでネコとじっくり対面することも可能で、動物保護防疫処ではこれが野良ネコ引き取り件数の増加につながればと期待している。
台湾大学できょうから「ツツジの花フェスタ」 オープンキャンパスも
国立台湾大学(台北市大安区)で年に一度開かれる「ツツジの花フェスティバル」がきょう15日始まった。キャンパスのあちらこちらに美しいツツジが咲き乱れる中、各種イベントや著名教授による講演会などが行われる。
台湾大学の前身は日本統治時代の1928(昭和3)年に設立された台北帝国大学。キャンパスには主にヤシなどの熱帯植物が植えられているが、国民政府の台湾移転後からツツジも植えられるようになった。今では毎年3月になるとツツジが満開になり、これに合わせてオープンキャンパス(校系博覧会)や同窓会活動が催されている。
大学受験をひかえた高校生とその保護者にとってオープンキャンパスは台湾大学の各学科の特色を知り将来の進路を探る貴重な機会。きょうは朝から各地より集まった大勢の高校生らが同大学の正門へ向かって押し寄せ、それぞれ関心のある学科紹介のブースを訪れていた。
今年のツツジフェスタでは青春映画「寶米恰恰」(ポーとミーのチャチャ)の上映会、台湾歌謡界を代表する洪一峰(アン・イッホン)をしのぶ歌とトークの会、女流作家で台湾大学名誉博士の斉邦媛さんによる手書き原稿の展示のほか、内外各分野の研究者を招いて講演会が行われる予定で、関連情報は同大学のウェブサイト上でも公開されている。